学位論文要旨



No 111807
著者(漢字) 正木,大作
著者(英字)
著者(カナ) マサキ,ダイサク
標題(和) 遷音速圧縮機動翼列の失速点近傍における流れ場に関する研究
標題(洋)
報告番号 111807
報告番号 甲11807
学位授与日 1996.03.29
学位種別 課程博士
学位種類 博士(工学)
学位記番号 博工第3605号
研究科 工学系研究科
専攻 航空宇宙工学専攻
論文審査委員 主査: 東京大学 教授 梶,昭次郎
 東京大学 教授 荒川,忠一
 東京大学 教授 佐藤,淳造
 東京大学 教授 長島,利夫
 東京大学 助教授 渡辺,紀徳
内容要旨 1.序論

 ファン・圧縮機は,ジェットエンジンの圧力比と流量を支配し,よってその性能に支配的な影響を及ぼす。従って,高効率のファン・圧縮機の開発はジェットエンジンにとって最も重要である。現在設計される典型的なファン・圧縮機動翼列内の流れは,tipで超音速,hubで亜音速の遷音速状態となっており,且つ最近の傾向として,wide chord fanに代表されるような,low aspect ratioの翼型が用いられるため,極めて3次元性が強くなっている。このため,高速・高負荷の動翼列内流れは,3次元の衝撃波構造,衝撃波と境界層の干渉,さらにtip clearance flowの存在等の複雑さを伴う。中でも,tip clearance flowはファン・圧縮機効率に特に大きな影響を及ぼすことが知られている。またファン・圧縮機にとって,安定な作動特性は効率と並んで重要であり,運転作動線が十分なサージマージンを持つことが必要である。失速線(surge line)付近で起きるファン・圧縮機の空力的不安定現象としては,サージ(surge)及びこれに先行すると云われる旋回失速(rotating stall)がある。エンジン作動中にこれらの現象が起きてしまうと,非定常な空力的振動が励起され,ファン・圧縮機動翼に構造的な損傷を与えかねず,またいったん旋回失速やサージに突入してしまうと,エンジンを停止して再始動しない限りこれらの現象から回復できない場合が多い。このファン・圧縮機の空力的安定性の問題に対しても,前述の諸現象,特にtip clearance flowあるいはtip leakage vortexが支配的な影響を及ぼすと云うことは定性的に良く知られている。実験計測によって、ごくわずかのtip clearanceの増加が,サージマージン(surge margin)の大幅な減少をもたらすことが示されているからである。従って,現代のファン・圧縮機内の流れ場の詳細を知ることは,効率及び安定性の両面から最も重要である。

 しかし,この流れ場を従来的な手段である理論解析や実験で検証することは,様々な制約から,現時点では不可能である。一方,最近発達してきた数値流体力学(CFD)はこれら2つの手段に対する有効な代替・補足手段を提供できるようになってきた。

 本研究の目的は未だ詳細な計測結果が得られていない遷音速ファン・圧縮機の流れ場をCFDの最新の成果に基づいて数値解析し,旋回失速やサージといった空力的不安定現象の発生機構を究明することにある。計算は翼列1ピッチ毎の周期性を仮定して行い,時間依存のReynolds-averaged Navier-Stokes方程式を時間進行法(time-marching method)によって定常解に達するまで解き進める。1ピッチ毎の周期性を仮定し,定常解を求めるこの計算法では、非周期的に周方向に伝播する不安定といったものは解明できない。しかし,翼列全周にわたってNavier-Stokes方程式を解き,time-accurateなsimulationを行うことは,現時点での技術的・物理的限界を超えているであろう。一方,定常計算によって,tip clearance内の流れの構造(flow structure)やその変化の過程をnear-stall付近で高精度に捉えることができれば,そこから生じるはずの不安定現象に寄与する要因ないしは環境といったものを解明する手がかりが得られるはずである。また,どちらかといえば,旋回失速やサージに突入してしまった後の流れ場よりは,そのような空力的不安定現象の起きる原因や,その発生過程の究明に対する方が工学的な要請は強いであろうから,本研究のように定常流れ側からアプローチするのは理性的であると思われる。

2.数値解析手法

 支配方程式は、x軸回りに角速度で回転するデカルト座標系で表された3次元Reynolds-averaged full Navier-Stokes方程式を保存型で表したものである。

 

 ここで、方向を例に取ると,

 

 Reynolds応力項に関してはBoussinesq近似が成り立つとしており、渦粘性係数と乱流熱伝導係数は次のように置き換えられている。

 

 また乱流モデルとしては2層代数モデルである改良型Baldwin-Lomax modelを用いている。

 解析手法は、Roeの近似Riemann solverである、Harten-Yeeのnon-MUSCL型implicit upwind TVD schemeを用い,保存則を満たすように細心の注意を払って有限体積的に離散化している。左辺にはLCI-full matrix operatorを用いて時間2次精度で計算している。時間刻みはglobal time step sequencingを用いて計算している。また粘性項は中心差分を用いて非保存型式で表されているが、セルに対する保存は成り立っている。境界条件は慣例的な取り扱いとなっている。

3.Roeの近似Riemann solverと密度に関する"Roeの平均"について

 本解析法の開発過程において数値解析上極めて重要な知見を得た。Roeの近似Riemann solverは元来1次元のスカラ一方程式に対する概念であるTVD schemeを,スカラーからシステム,ひいては多次元に拡張する際に用いられる手法の1つであるが,この近似解に関連する"Roeの平均"の中の密度に関する平均

 

 だけには定義上・導出法上曖昧さが存在している。この密度に関する"Roeの平均"は(1)Roeの"Property U"からは導出され得ず,(2)もしこれが誤ってflux Jacobianの評価に用いられると,解析的に正しくないばかりか,(3)数値的に有害に振る舞い得ること,等を見出した。また物理的意味の明確でないflux Jacobianの固有ベクトルをRoeの近似Riemann solverに用いることの危険性を指摘し,例証した。

4.解析結果と考察

 解析対象は高負荷遷音速圧縮機動翼列である(図1)。その主要諸元を表-1に示す。

表-1 遷音速圧縮機主要諸元(設計値)

 計算格子を図2に示す。155C×31 tangential×31 spanwiseの周期的C型格子である。

 まずdesign speed lineに沿った流れ場の変遷の様子を示す(0.5% tip clearance)。図3,5,7,9に異なる圧力比でのclearance gap内のflow patternを示す(相対Mach数等高線)。図3はchoke状態,図5はmedium状態(と仮に名付けることにする),図7はnear-stall状態,図9は"surge"状態を表す。図9は定常解が得られなかった最も低い圧力比の流れ場である。平均2乗残差が初期残差から4桁以上落ちた時点で定常解に収束したものとみなしている。図3,5,7,9を見ると,背圧が低いときは翼間垂直衝撃波が翼に立つ位置からtip leakage vortexが発生し,背圧が高くなると前縁離脱衝撃波直後の翼前縁からleading edge vortexが発生する様子が鮮明に捉えられている。leakage vortexの存在により,衝撃波の形状と動きは極めて非線形なものになっている。特に注目すべきは,衝撃波とleakage vortexの干渉の結果生じるhigh blockage core(図中に示す)が,背圧を上げていくと,翼間垂直衝撃波とそれによって生ずるtip leakage vortexの動きにつれて,単に翼列の前方に出てくるだけではなく,隣接翼の前縁の方に近づいていくことである。そして,leading edge vortexが隣接翼のtipのleading edgeにほぼ当たる頃になると,そこから出る隣接翼のleading edge vortexは非定常性を強めるようである。この数値計算上の非定常性の発現を,実機の旋回失速やサージの発生と断定的に結びつけることはできない。しかし,解析手法や境界条件は普遍的と考えられるものを全ての作動点で等しく用いており,また図4,6,8,10に示す,対応する収束履歴を見ると,図10の場合のみ定常流れ場が存在するのが困難なのは明瞭である。全ての場合で同じtime stepを用いているにも拘わらず,図10のみ残差が振動している。この振動の発生地点はtipのleading edge付近である。このhigh blockage coreがtipのleading edgeにぶつかるようになると流れの非定常性が強まる傾向があると云える。Euler計算の結果等と比較すると,前縁離脱衝撃波がさほど翼列前方に飛び出していない段階で定常解が得られなくなるのは驚きである。

図表図1 遷音速圧縮機翼型 / 図2 計算格子(155*31*31) / 図3 相対Mach数等高線(0.5% clearance;choke状態) / 図4 収束履歴(0.5%clearance;choke状態) / 図5 相対Mach数等高線(0.5%clearance;medium状態) / 図6 収束履歴(0.5%clearance;medium状態)

 次にtip clearanceを0.25%に半減した場合の流れ場を示す(相対Mach数等高線)。まず0.5%tip clearanceのchoke状態に相当する背圧の場合を見ると(図11),tip leakage vortexの噴き出す角度が大きく減っているのが一見して分かる。このため0.5%tip clearanceでは既に定常解が得られなかったような背圧でも,0.25%clearanceの場合はleading edge vortexがさほど大きな角度では噴き出さず,隣接翼のleading edgeにかかるまでまだ十分余裕がある(図13)。収束履歴を見ると,定常流れが存在している(図14)。そして定常解が得られなくなるまでに(図15,16)大幅な圧力上昇の増加が得られる。ここには示さないが,1.0%にtip clearanceを増加すると,これらと逆の傾向が得られている。このことから,tip clearanceがサージマージンに影響を及ぼす理由が明らかになった。すなわちtip clearanceを増やすと,leading edge vortexが円錐形に噴き出す角度とその頂角が大きく増大し,結果high blockage coreも大きく増大,よってそれが隣接翼のtipのleading edgeにぶつかるのも極めて早くなり,非定常性の開始も早まる。また図.9,15の示す意味は大きい。遷音速翼列の失速点近傍では,回転方向に先導する翼は後続する翼の影響はほとんど受けないが,逆に後続する翼は先導する翼の影響をleading edge vortexを通じて常に受けることを意味する。これは旋回失速の伝播方向を考えるとき,示唆に富んでいる。もし何らかの理由で1つの翼のleading edge vortexが前方に動いて,隣接翼のtipのleading edgeにかかったとき,その翼のleading edge vortexも前方に動き,次々と伝播する可能性もある。

図表図7 相対Mach数等高線(0.5%clearance;near-stall状態) / 図8 収束履歴(0.5%clearance;near-stall状態) / 図9 相対Mach数等高線(0.5%clearance;"surge"状態) / 図10 収束履歴(0.5%clearance;"surge"状態) / 図11 相対Mach数等高線(0.25%clearance;図3と同じ背圧) / 図12 収束履歴(0.25%clearance;図3と同じ背圧)

 計算結果として得られた圧縮機作動曲線図(compressor map)と効率曲線図を図17,18に示す。図17から,わずか0.25%のclearanceの減少が最大流量のおよそ10%近くの大幅なサージマージンの増加をもたらしていることが判る。これはこれまで実験によって定性的に確認されてきた結果とよく一致する。また図18から0.5%span以下にclearanceをつめても,効率の改善の割合は急速に劣化する事を示しており,これまで認められてきた,optimum clearanceは0.5%span程度であるということと傾向がよく一致する。

図表図13 相対Mach数等高線(0.25%clearance;図9と同じ背圧) / 図14 収束履歴(0.25%clearance;図9と同じ背圧) / 図15 相対Mach数等高線(0.25% clearance;"surge"状態) / 図16 収束履歴(0.25%clearance;"surge"状態) / 図17 圧縮機作動曲線 / 図18 圧縮機効率曲線
5.結論

 これまで得られている知見を以下にまとめる。

 (1)tip付近の流れ場においては,衝撃波とtip leakage(leading edge)vortexの干渉が効率・安定性の両面に支配的な影響を及ぼす。

 (2)shock patternはleakage vortexとの干渉により極めて非線形な振る舞いを示す。

 (3)一方,そのleakage vortexの発生は,遷音速翼列では衝撃波の位置に支配されている。

 (4)亜音速翼列と比較すると,tip leakage vortexの噴き出す角度は,衝撃波の急激な圧力勾配のため,より大きいと思われる。

 (5)また,衝撃波とtip leakage vortexの干渉により,亜音速翼列にはないhigh blockageの核となる領域(high blockage core)が存在し,そこでの流れは極めて歪んでいる。

 (6)背圧を上げるにつれ,翼間垂直衝撃波は前方に移動して前縁離脱衝撃波となり,tip leakage vortexはleading edge vortexとなる。それに伴って上述のhigh blockage coreは,単に翼列前方に出てくるだけではなく,隣接翼のleading edgeに近づく。

 (7)それによって隣接翼のtip付近の流入角が増大して失速しやすくなるだけではなく,tipのleading edgeから出るvortexを非定常にする。

 (8)tip leakage vortexの失速点近傍での発生pattemを考えると,翼列が不安定に突入する構造は,亜音速翼列でも遷音速翼列でも基本的に同じである可能性もある。

 (9)遷音速翼列の失速点付近では,回転方向に先導する翼は後続の翼の影響は受けない。逆に後続する翼は先導する翼の影響を,leading edge vortexを通じて受ける。これは,翼tip付近では後続する翼が先導する翼の発生させる乱れた後流の中にleading edgeから大迎角で突入するのに等しく,いわば動翼と動翼の干渉とみなせる。これがtip stallの原因と思われる。

 (10)もし何らかの理由で1つの翼のleading edge vortexが前方に動いて,隣接翼のtipのleading edgeにかかったとき,その翼のleading edge vortexも前方に動き,次々と伝播し得る。よって失速も伝播する可能性がある。

 (11)tip leakage flowそのものよりはleading edge vortexの噴き出す角度が翼列の安定性にとって重要である。

 (12)tip clearanceの大きさは,tip clearance flowの流量を支配するため,円錐形に噴き出すleading edge vortexの噴出角度と円錐の頂角に直接影響する。

 (13)tip clearanceを減じるとtip clearance flowの流量が減少し,tip leakage vortexの放出角度と円錐の頂角が減るため,より高い圧力比になるまでこれが隣接翼のleading edgeに当たらず,結果として大幅なサージマージンの増加をもたらす。clearanceを増やした場合は逆の効果が現れる。

 (14)1.0%tip clearanceと0.5%tip clearanceとでは効率で1%の改善が得られる。一方,0.5%tip clearance以下にclearanceを減らしても効率の改善の割合は急速に減少する。これは0.5%spanのtip clearanceがoptimum clearanceであるという従来の定説に傾向が良く一致する。

審査要旨

 工学修士 正木 大作 提出の論文は「遷音速圧縮機動翼列の失速点近傍における流れ場に関する研究」と題し,5章からなっている。

 ジェットエンジンのファンや圧縮機前方段の流れは,翼端部で超音速,翼根部で亜音速の遷音速状態となっており,かつ最近の傾向として広翼弦長,低アスペクト比の翼が用いられるため,極めて3次元性が強くなっている。このような高速,高負荷翼列の失速点近傍の性質は,衝撃波の発生,境界層の発達,衝撃波と境界層の干渉,さらに翼端漏れ流れによる渦の発達等によりいきおい複雑なものにならざるを得ない。しかるに,この流れ領域を実験的に解析することは多くの制約上不可能に近く,信頼性の高いコードによる数値解析が待たれるところである。

 そこで著者は,数値流体力学の最新の成果に基づいてターボ機械内部流れを数値解析する手法を独自に確立し,これを遷音速圧縮機動翼列回りの流れに適用して,衝撃波や翼端間隙を含む複雑な3次元流れの詳細を解明するとともに,作動点の変更による流れ場の変遷を高精度に捉えることに成功した。

 第1章は序論であり,本研究の目的とその背景を述べている。特に,ターボ機械に対して適用される数値解析法の動向を概観し,本論文で採用した手法の位置づけを明らかにしている。

 第2章は「数値解析手法」と題し,著者が本論文で確立した数値解析法を全般にわたって説明している。支配方程式と離散化手法を説明し,本数値解析法の定式化が厳密にTVD(Total Variation Diminishing)原理に基づいていることを述べている。本数値解析手法は,保存則を満たすように離散化に細心の注意を払い,Roeの近似Riemann solverの適用に厳密さを期した結果,3次元のTVDスキームとしてはきわめて高い収束性を有している。また乱流モデルはBaldwin-Lomaxの原型モデルよりも精度の高い外層公式を採用した改良型とし,さらに圧力勾配の影響や剥離領域での使用も考慮できるものとなっている。

 第3章は「Roeの近似Riemann SolverとRoeの平均に関する考察」と題し、本数値解析法の開発過程において得られた数値計算上極めて重要な知見について論じている。そこでは密度に関する"Roeの平均"に定義上・導出法上曖昧さが存在していること,そしてこれを不用意に流束ヤコビアンの評価に用いると危険なこと,およびこれに関連して,Roeの平均とともに用いる流束ヤコビアンの固有ベクトルは,物理的意味の明確さが必要なこと,等を指摘している。

 第4章は「解析結果と考察」である。まず代表的な翼端間隙を有する動翼について,回転数一定の作動線に沿った流れ場の変遷の様子を高精度に捉えている。翼間衝撃波が翼の圧力面側に当たる翼弦位置から翼端間隙を通じて漏れ流れがジェットのように噴出し,円錐状に巻き上がって漏れ渦を形成すること、これが翼間衝撃波と干渉して著者がhigh blockage coreと称する全圧の低い領域を形成すること,さらにこの漏れ渦が隣接翼の圧力面の境界層を発達させ主流を過大に曲げること等,流れ場の詳細を明らかにしている。また,背圧が上がると翼間衝撃波が前進するとともに漏れ渦が隣接翼に当たる位置も前縁側に移動すること,さらに背圧が上がって離脱衝撃波が形成される状況では、翼の前縁から漏れ渦が発生し,これが隣接翼の前縁に影響を及ぼすようになるとき,流れ場が不安定となって数値解析上の定常流れが破綻することを見出している。

 翼端間隙をつめた場合は,漏れ流れの量が減じ,流出の方向も下流向きとなるため,背圧の上昇に対して漏れ渦が隣接翼の前縁に当る状況が圧縮機流量の絞り側にずれ,サージ余裕が改善されること,逆に翼端間隙が広い場合は逆の傾向を辿ることを明らかにしている。これらの解析結果に基づき著者は,遷音速圧縮機では,背圧が上って翼から流出する漏れ渦が隣接翼の前縁に当る状況で流れ場が不安定となり旋回失速やサージに繋る,という仮説を提唱している。

 第5章は結論であり,本研究で得られた知見をまとめている。

 以上を要するに,本論文は信頼性の高い数値解析コードを開発し,これを用いて複雑な遷音速圧縮機動翼の流れ場を解析し,翼端間隙の流れや衝撃波の振舞を明らかにするとともに,翼列が失速する原因について一つの仮説を提唱したもので,航空宇宙工学上貢献するところが大きい。

 よって本論文は博士(工学)の学位請求論文として合格と認められる。

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