学位論文要旨



No 113301
著者(漢字) 松永,幸大
著者(英字)
著者(カナ) マツナガ,サチヒロ
標題(和) 性染色体を持つ雌雄異株植物Silene latifoliaを用いた生殖器官分化機構の分子細胞遺伝学的解析
標題(洋)
報告番号 113301
報告番号 甲13301
学位授与日 1998.03.30
学位種別 課程博士
学位種類 博士(理学)
学位記番号 博理第3447号
研究科 理学系研究科
専攻 生物科学専攻
論文審査委員 主査: 東京大学 教授 黒岩,常祥
 東京大学 教授 内宮,博文
 東京大学 教授 福田,裕穂
 東京大学 助教授 高橋,陽介
 東京大学 助教授 西田,生郎
内容要旨 (序論)

 高等植物の花は、蕾内における雌雄の生殖器官分化というダイナミックな変化を伴って形成される。被子植物の90%以上を占める雌雄同株植物は雌雄の器官形成が同時に進行する両性花を形成するため、雄と雌という性の二型性の視点から性分化過程を論じることは困難である。これに対して、雌雄異株植物においては性分化が雌雄独立に起こり、雄花、雌花の単性花が性特異的に形成され、いくつかの種では性染色体が報告されている。雌雄異株植物の生殖器官分化機構の解析は、性のアイデンティティー決定の視点から植物の生殖器官形成を捉え直すとともに、植物における性の二型性の成り立ちに新たな知見を供すると考えられる。

 そこで、XとYの性染色体により性が決定されるナデシコ科草本植物Silene latifolia Poiret ssp.alba[=Melandrium album(Miller)Garcke]を研究材料に用いることにした。S.latifoliaは長日条件下で雄株は雄花、雌株は雌花のみを付け、外的要因やホルモンで性転換することはない。ゲノム構成は24本の染色体からなり、中部動原体型のY染色体が最大で、全ゲノム中9%の割合を占める(Matsunaga et al.,1994)。また、倍数性実験やY染色体欠損株の解析によりY染色体上の雄性決定遺伝子の存在が示唆されている(Westergaard,1958)が、現在まで性染色体の機能は未解明なままである。このようなS.latifoliaの雌雄異株植物としての特性を生かし、生殖器官分化機構を生殖器官特異的な遺伝子群の発現と性染色体ゲノムの両方向から分子細胞遺伝学的手法を用いて解析を行った。

(結果と考察)1.S.latifoliaにおける雄性生殖器官特異的遺伝子(MROS遺伝子)の遺伝子構造と発現解析

 S.latifoliaの初期の蕾は両性の器官を持つが、蕾の成熟に伴って片方の性の生殖器官の発達が抑制され、雌雄の単性花が形成される。修士課程において、雌雄の生殖器官の分化様式を形態学的に解析するとともに、雄の蕾から作製したcDNAライブラリーを雌雄の蕾cDNAを用いてディファレンシャルスクリーニングを行うことにより、雄の蕾特異的に転写産物が蓄積するMRクローンを4個単離した。博士課程において、MRクローンをプローブにcDNAライブラリーを各12万プラークずつスクリーニングした結果、全長cDNAを単離できた3個のMRクローンについて塩基配列を決定し、MROS(male reproductive organ-specific genes)と命名した。開花直前期の蕾に転写産物蓄積が見られるMROS1は36アミノ酸からなる低分子量のタンパク質をコードしていた(図1)。発達後期の蕾に転写産物の蓄積が見られるMROS2は201アミノ酸からなるグリシンリッチプロテインを(図2)、花芽形成初期に特異的に転写産物が蓄積するMROS3は214アミノ酸からなるタンパク質をコードしていた(図3)。

 さらに、MROS遺伝子の組織レベルでの発現様式を調べるために、雄の蕾のパラフィン切片に対して、ディゴキシゲニン標識したRNAプローブを用いたin situ hybridizationを行った。従来の明視野顕微鏡の代わりに改良暗視野顕微鏡を観察に用いることで、シグナルを鮮明な青紫色として検出できるようになった。MROS1は成熟花粉内で特異的に転写産物が検出された(図4)。MROS2転写産物は葯成熟開始時においては、葯壁や葯表皮に検出され、葯が裂開する口辺細胞付近に蓄積した。成熟が進むと葯壁における蓄積量は減少していくのに対して、花粉内の蓄積が増加した(図5)。さらに、開花直前期の葯内では成熟花粉特異的に転写産物の蓄積が検出された。このようにMROS2は異なる場所と異なる時期において葯成熟のために働くプライオトロピックな遺伝子であることが示唆された。MROS3転写産物は3mmの蕾内の葯のタペータム細胞に特異的に検出された(図6)。この時期はタペータム細胞が最も成熟することから、MROS3はタペータムの成熟に関与する遺伝子であることが示唆された。以上の結果から、MROS遺伝子は雄蕊の組織特異的に発現していることが明らかになった。

2.マルチカラーFISH法によるMROS3遺伝子の染色体マッピング

 MROS遺伝子をプローブにゲノミックサザン解析を行ったところ、MROS遺伝子は数本の雌雄DNA断片にハイブリダイズした。また、MROS遺伝子の配列から設計したSTS(sequence tagged site)プライマーを用いたPCRで、MROS遺伝子は雌雄両ゲノムに存在することを確認した。このことは、MROS遺伝子がY染色体特異的に局在していないことを示唆している。そこで、MROS3遺伝子の染色体上の詳細な局在位置を調べるために、fluorescence in situ hybridization法(FISH)を試みた。まず、cDNA塩基配列から逆向きに設計したプライマーを用いてinverse PCR法により2種類のMROS3遺伝子のゲノミッククローン(MROS3AとMROS3B)を単離した。従来のFISH法では数kbのlow copy 配列が検出限界であったが、アルカリフォスファターゼを介したHNPP/Fast Redカップリング増幅法を用いることで、MROS3遺伝子のシグナルが検出可能になった。さらに、常染色体を判別するためにrRNA遺伝子を混合したプローブを用いたマルチカラーFISHを行うことで、MROS3AとMROS3BをrRNA遺伝子を持たない3番と6番の中部動原体型常染色体上にマッピングできた(図7)。

3.レーザービームマイクロダイセクション装置によるY染色体の顕微解剖学的単離とDOP-PCRによるY染色体DNAの増幅

 MROS遺伝子の雄性生殖器官に特異的な発現はY染色体上の遺伝子によって制御されていると推測される。しかし、現在までS.latifoliaの性染色体に局在する遺伝子は単離されておらず、性染色体構造も未解明である。そこで、レーザービームマイクロダイセクション装置でY染色体を直接単離し、Y染色体DNAの解析を試みた。まず、レーザー透過フィルム上にプロトプラスト化した細胞を展開し、染色体標本を作製した。次に、顕微鏡下の特定位置を記憶し、ステージとレーザーパルスを自動制御するソフトウェアLaser Sweeperを開発し、マイクロダイセクション装置と連動させることで、最適な染色体標本の周辺部位を数時間で自動的に昇華可能となった(図8)。さらに、回収した染色体をトポイソメラーゼI処理後、DOP-PCR法を用いて染色体DNAを増幅した。

 上記の方法により増幅したY染色体DNAをビオチン標識したプローブを用いてFISHを行ったところ、全染色体にハイブリダイズした(図9)。このことから、Y染色体DNAの大部分はX染色体および常染色体DNAと共通の配列であることが示唆された。

4.RAPD法による雄特異的断片の単離とLaser pressure catapultingによる花粉一個の雌雄判定

 マイクロダイセクションの解析により、S.latifoliaのY染色体は哺乳類のY染色体とは異なり、特異的な配列が蓄積していないことが示唆された。そこで、雌雄のDNA塩基配列の差からY染色体特異的断片を得るために、雌雄のゲノムDNAのRAPD解析を行った。43種類の10merのプライマーを用いて、雌雄のゲノムDNAを増幅したところ、2種類のプライマーから雄特異的DNA断片PYS(PCR amplified Y chromosome-specific fragments)が検出された。PYSクローンの塩基配列を決定した後、STSプライマーを設計しPCRを行ったところ、PYS1断片のみが雄ゲノム特異的に増幅した。そこで、PYS1-STSプライマーを用いてハプロイドのゲノムを持つ花粉一個の雌雄判定を試みた。Laser pressure catapulting(LPC法)を用いて回収した花粉一個からDOP-PCRによりDNAを増幅後、STSプライマーを用いたPCRを行った。雌雄両ゲノムに存在するMROS2のSTSが増幅した10個のサンプルのうち、4個のサンプルでPYS1の断片が観察された(図10)。S.latifoliaの性比は1:1であることから、PYS1-STSプライマーはY染色体特異的な配列を識別していると考えられる。

 また、PYS1を用いてFISHを行ったところ、すべての染色体にハイブリダイズした。しかし、検出条件を厳しくするとX染色体長腕動原体近傍部とY染色体動原体近傍部および中央部に強いシグナルが得られることがわかった(図11)。このことから、PYS1とホモロジーの高い配列は性染色体上に存在するが、PYS1に近い配列は性染色体を含めて染色体共通に分布していることがわかった。

図1 MROS1の遺伝子構造MROS1の転写産物は0.6kntであるが、塩基配列中に長いORFを持たない。最長の36アミノ酸からなるORFを示している。また、ゲノミッククローンの解析により、114番目の塩基後方(矢頭)に708bpのイントロンを持つことが明らかになっている。図2 MROS2の遺伝子構造と推定タンパク質構造0.9kntの転写産物を持つMROS2は、201アミノ酸からなる21kDのタンパク質をコードしていた。このタンパク質のN末端側には疎水性残基が連っており、21アミノ酸からなる分泌様ペプチドシグナルと推定された(点線部位、矢頭は切断部位)。また、中央部分にグリシン残基が14残基連なっており(四角部位)、そのN末端側にGGKDGKからなるモチーフが3回繰り返されていた(矢印部位)。その後方には、エクステンシン様モチーフSPPPPが存在した(2重線部位)。下線部位はポリA付加シグナルを示す。図3 MROS3の遺伝子構造と推定タンパク質構造1.4kntの転写産物を持つMROS3は、214アミノ酸からなる23kDのタンパク質をコードしていた。このタンパク質のN末端側は疎水性残基が連っており、23アミノ酸からなるペプチドシグナルと推定された(点線部位、矢頭は切断部位)。下線部位はポリA付加シグナルを示す。図4 MROS1の成熟葯横断切片に対するin situ hybridization像成熟した葯に転写産物の蓄積が見られるMROS1のDIG標識アンチセンス(A)とセンス(B)RNAプローブを用いて、in situ hybridizationを行った。アンチセンスプローブを用いた時、花粉内の細胞質に特異的シグナル(青紫色)が得られた。大きい矢印は花粉壁から飛び出した細胞質を、小さい矢印は花粉壁内の細胞質を示す。バーは50mを示す。図5 MROS2の葯横断切片に対するin situ hybridization像成熟した葯に転写産物の蓄積が見られるMROS2のDIG標識RNAプローブを用いて、葯横断切片に対するin situ hybridizationを行った。上記写真は葯の右下部分を示す。(a)から(d)はアンチセンスプローブを用いた結果を示す。(a)蕾の長さが5-10mmの時の葯においては、花粉(P)、葯壁(En)、葯表皮(E)にシグナルは検出されない。(b)蕾の長さが10-15mmの時の葯においては、葯壁部分に転写産物の蓄積が見出される。(c)蕾の長さが15-20mmの時の葯においては、葯表皮部分における蓄積量が増し、特に口辺細胞(S)周辺及び葯室支持組織(C)に特異的に蓄積する。(d)開花直前期の葯においては、葯壁部分の蓄積量は減少するが、花粉内の蓄積量は増大する。(e)開花直前期の葯に対してセンスプローブを用いた結果を示す。シグナルは検出されない。バーは50mを示す。図6 MROS3の蕾縦断切片に対するin situ hybridization像初期の蕾に転写産物の蓄積が見られるMROS3のDIG標識RNAプローブを用いて、3mmの蕾縦断切片に対するin situ hybridizationの結果を示す。センスプローブの場合、雄の蕾(a)と葯内(d)にはシグナルは検出されないが、アンチセンスプローブの場合、雄の蕾の葯内にシグナルが観察され(b)、タペータム細胞に転写産物が蓄積していることがわかる(e)、雌の蕾(c)や分化が抑制された雄蕊(f)ではシグナルは観察されない。Aは葯、Lは子房室、Oは子房、Owは子房壁、Peは花弁、PIは胎座、Sは萼、Stは分化が抑制された雄蕊、Tはタペータム、Tdは花粉四分子を示す。(a)のバーは500m、(d)のバーは50mを示す。図7 MROS3AとMROS3BのマルチカラーFISH像MROS3遺伝子のDIG標識プローブ(MROS3AとMROS3B)をG励起による赤色で、ピオチン標識rRNA遺伝子プローブをアピジン-FITCのB励起による黄色で、染色体をDAPIのUV励起による青色で検出したマルチカラーFISHの結果を示す。(a)はMROS3Aをプローブに、(b)はMROS3Bをプローブに用いた雄の染色体に対するFISH像を示す。図8 Laser Sweeperを用いたY染色体のマイクロダイセクションレーザー透過フィルム上に作製したギムザ染色標本をLaser Sweeperで自動マイクロダイセクションを行った様子を示している。中期染色体がある位置をコンピューターに記憶させ(a)、その周りの領域を自動的にレーザービームで昇華する(b)。さらに、高倍率で観察し、Y染色体以外のX染色体や常染色体をレーザービームで昇華する(c)。残ったY染色体だけを回収する(d)。図9 Y染色体DNAを用いた雄の染色体に対するFISH像ピオチン標識Y染色体DNAプローブをアピジン-FITCで検出したFISH像を示す。プローブの200倍の雌ゲノムDNAをcompetitorとして用いた。染色体はプロピディウムイオダイド染色した。全染色体にシグナルが観察された。図10 Laser pressure catapulting (LPC法)による花粉一個の雌雄判定花粉10個をLPC法で回収し、各々の花粉をDOP-PCRで増幅したPCR産物をMROS2のSTSプライマー(上段)とPYS1のSTSプライマー(下段)でさらに増幅した。なお、MROS2-STSはnested PCRにより検出した。マーカーはX/HincIIを示す。10個の花粉すべてにMROS2-STS(182bp)は検出されたが、PYS1-STS(186bp)は4個の花粉にのみ検出された。図11 PYS1のFISH像DIG標識したPYS1をHNPP/Fast Red増幅法で検出した。染色体はDAP1染色した。通常の検出条件(a)では、染色体全面にシグナルが観察されるが、厳しい検出条件(b)ではX染色体の長腕中央部とY染色体の両腕中央部に強いシグナルが観察された。
審査要旨

 本論文は4章からなり、第1章ではSilene latifoliaの雄性生殖器官特異的遺伝子(MROS)のcDNA全長配列と、in situハイブリダイゼーションによる転写産物の組織特異性の解析結果について述べている。第2章は初期の蕾で転写産物の蓄積が見出されたMROS3に注目し、そのゲノミッククローンを単離し、マルチカラーFISHにより染色体マッピングを行った結果が示されている。第3章はY染色体をレーザーマイクロダイセクションで単離し、そのY染色体DNAの性質について解析した結果について記されている。第4章は雄特異的DNA断片を単離して雌雄判定プラーマーを作製し、花粉一個の雌雄判定を行った結果が述べられている。

 本論文の申請者は遺伝子発現と染色体ゲノムの両方向から、S.latifoliaの生殖器官分化機構を解析した。特にY染色体は雄性生殖器官を制御していると予測されたことから、両者の関係を分子細胞遺伝学的方法で検証した。発現側からの解析として、Y染色体上には雄性生殖器官の分化に関わっている遺伝子の存在が示唆されていることから、雄性生殖器官特異的遺伝子のキャラクタライゼーションを行った。ノーザンハイブリダイゼーション及びin situハイブリダイゼーション法により、MROS1、MROS2、MROS3がタペータム、葯壁、花粉に時期特異的に発現していることを明らかにした。特に非RI標識のin situハイブリダイゼーション法の観察に改良型暗視野顕微鏡を用いることで鮮明な観察像を得ることが可能となった。さらに、その中のMROS3のゲノミッククローンをinverse PCRで速やかに単離し、その遺伝子構造を解析した。この解析を通じて遺伝子の進化を考える上で重要な手がかりになるトランスポゾン様配列の挿入や近傍領域におけるレトロトランスポゾンの存在を明らかにした。特筆すべき点は、このゲノミッククローンをプローブにマルチカラーFISH法により染色体にマッピングした点であり、これはS.latifoliaの染色体における低コピー遺伝子の直接マッピングの初めての成功例である。

 染色体ゲノム側からの解析として、雄性生殖器官分化に重要な役割を果たすS.latifoliaのY染色体をUVマイクロレーザービームを用いたレーザーマイクロダイセクションで単離した。論文提出者の卓越した点は顕微鏡のステージとレーザースイッチを制御するソフトウェアを開発し、このマイクロダイセクション装置を自動化したことである。また、DOP-PCRの導入によりY染色体一本からDNAを直接増幅することに成功した。このY染色体特異的DNAをプローブにFISHを行い、Y染色体中には短いプローブで検出できる高度反復配列が含まれていないことを明らかにした。高等動物で見られる特異的な反復配列を高等植物の性染色体は含まないことは、植物の性の2型性の成り立ちを知る上で重要な知見である。また、Y染色体特異的STSを得るためにRAPD法により雄特異的DNA断片を得て、その塩基配列を決定した。その配列から設計したPYS1-STSプライマーはS.latifoliaのゲノム側からの雌雄判定プローブとして有効であることがわかった。そのPYS1-STSプライマーを用いて花粉一個の雌雄の判定が可能であることを示した。花粉一個の回収にはLaser pressure catapulting(LPC)法を用いた。このLPC法はレーザービーム透過フィルムを用いて微小試料を敏速に回収できる優れた方法である点も評価できる。さらに、PYS1をプローブとして用いたFISH法によりY染色体とX染色体の片腕は相同的な領域を持つことが示唆された。

 上記のような分子細胞遺伝学的解析を通して、論文提出者はS.latifoliaの性分化を制御する性染色体は進化的に新しく、ゲノム的な分化があまり進行していないことを明らかにした。また、論文提出者が雌雄異株植物の雄性生殖器官から単離した遺伝子は、植物の性分化機構の分子マーカーとして非常に有用であり、高等植物の性分化機構の分子細胞学的解析に大いに活用されていくと考えられる。。さらに、論文提出者が開発または改良した数々の観察法や単離法は、高等植物の研究に留まらず生物科学分野全般の進展に大きく寄与しており、本論文提出者の業績は優れている。なお、本論文の第1章は黒岩常祥、河野重行、酒井敦、高野博嘉、内田英伸、東山哲也、稲田のりこ各氏との共同研究、第2、3、4章は黒岩常祥、河野重行両氏との共同研究であるが、論文提出者が主体となって解析および検証を行ったもので、論文提出者の寄与が十分であると判断する。

 したがって、博士(理学)の学位を授与できると認める。

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