学位論文要旨



No 113443
著者(漢字) 志方,佐和美
著者(英字)
著者(カナ) シカタ,サワミ
標題(和) ドーソン型ヘテロポリ酸触媒によるメチルターシャリーブチルエーテル合成に関する研究
標題(洋)
報告番号 113443
報告番号 甲13443
学位授与日 1998.03.30
学位種別 課程博士
学位種類 博士(工学)
学位記番号 博工第4161号
研究科 工学系研究科
専攻 応用化学専攻
論文審査委員 主査: 東京大学 教授 御園生,誠
 東京大学 教授 藤元,薫
 東京大学 教授 篠田,純雄
 東京大学 助教授 水野,哲孝
 北海道大学 教授 奥原,敏夫
内容要旨 1.緒言

 ガソリンの無鉛化及び芳香族の規制にともない、MTBE(メチルターシャリーブチルエーテル)などの高オクタン化剤の需要の急増が見込まれている。MTBEは、工業的にはアンバーリスト系の強イオン交換樹脂を触媒とし、メタノールとイソブテンから固液系で合成されているが、この触媒は373K以上での耐熱性に乏しいことが指摘されている。本研究では、耐熱性に優れ、ユニークな特徴をもつヘテロポリ酸触媒を用いて気相MTBE合成反応を検討した。本研究はまた、"擬液相挙動"の知見を深めるという点でヘテロポリ酸触媒の研究の一貫としての意義をもっている。

2.実験

 Wを配位元素とする各種ケギン型ヘテロポリ酸(HnXW12O40,XW12と略す)およびドーソン型ヘテロポリ酸(H6P2W18O62,P2W18と略す)(図1)は文献に従って合成し、構造をIR,NMRを用いて確認した1.2)。シリカ担持触媒はこれらのヘテロポリ酸水溶液をシリカゲル(253m2g-1)に含浸させることによって調製した。ここで20wt%H6P2W18O62/SiO2(20wt%P2W18/SiO2と略す)は、H6P2W18O62/(H6P2W18O62+SiO2)の値が重量あたり0.2であることを意味する。Cs2.5H0.5PW12O40はH3PW12O40水溶液とCs2CO3水溶液から調製した。硫酸ジルコニア(SO42-/ZrO2),ゼオライト(H-ZSM-5),シリカアルミナ(SiO2-Al2O3)といった固体酸は文献に従って調製した1.2)。MTBE含成反応は流通系反応装置を用い、通常メタノール:イソブテン:窒素=1:1:3、触媒重量0.1-0.5g、全ガス流速90mlmin-1、303-383Kで行い、ガスクロで分析した。メタノール、MTBE単独のヘテロポリ酸への吸収量は、ガスクロを用いて測定した。反応中にヘテロポリ酸に吸収されたメタノールの量および交換速度は、反応条件は変えずに反応ガス中のCH3OHをCD3ODに切り換えた場合のマス測定により求めた。XRD測定は、前処理終了後あるいはMTBE合成反応終了後、反応管からXRDセル上に窒素雰囲気下などで素早く移した後ポリエチレン膜で密封して行った。前処理後については窒素雰囲気下のin situ測定も行い、同様の結果を確認した。

Figure1.Primary structure of heteropolyacids.
3.無担持のヘテロポリ酸触媒1.2.3.5)(1)MTBE合成反応活性と選択性

 ヘテロポリ酸を含む各種固体酸触媒について、MTBE合成反応の触媒活性の温度依存性を比較した。383Kではいずれの触媒でも活性は平衡(9%)に達したが、323Kでは各触媒で大きな差が見られた。表1に323KでのMTBE収率を示す。ドーソン型ヘテロポリ酸の活性は、種々のケギン型ヘテロポリ酸に比べて10倍以上、他の固体酸の100倍以上であった。無担持のヘテロポリ酸間でこれほど大きな活性の違いが現れることは新規な事実である。また323KにおけるMTBE選択率は、メタノール基準・イソブテン基準ともにいずれの触媒でも100%であった。

(2)反応場とその特徴

 ドーソン型ヘテロポリ酸はケギン型のPW12,SiW12と比較して表面積は小さく、また酸強度も弱いため、表面反応と考えると酸性質によって高活性を説明することは出来ない。一方323.313Kにおける各ヘテロポリ酸へのメタノール・MTBE吸収量は、多くの場合表面一層分を超えているので明らかに反応中にバルク内部へメタノールなどが取り込まれている(表1)。ヘテロポリ酸は、その表面のみでなくバルク内部でも極性分子の反応を促進するユニークな性質(擬液相挙動)を持つi)。さらに以下に述べる圧依存性を考えると本反応はヘテロポリ酸の擬液相内部で進行するものと推定される。反応速度のメタノール圧依存性を図2に示す。P2W18,PW12いずれもある分圧以上で依存性が正から負へ急激に変化するという擬液相反応特有の傾向を示した一方SO42-/ZrO2,H-ZSM-5、そして擬液相挙動を示さないとされているCs2.5H0.5PW12O40は全圧領域で負の依存性を示した。アルコール脱水反応などの擬液相反応活性は、アルコール吸収量が過剰になると不活性となることを考えるとii)、ケギン型の圧依存性がより低圧で負に転じるのは吸収量が多いためと推定される。実際メタノール圧0.2atm(logP=-0.7)において、質量分析を用い、反応条件は変えずに反応ガス中のCH3OHをCD3ODに切り換えることによって測定したPW12の反応中のメタノール吸収量(H+当り5分子)は、P2W18での吸収量(H+当り2.5分子)を上回った。さらに同実験より求めたメタノール交換速度は、P2W18では全メタノールで速いが、PW12では交換の速いものと遅いものがあり、差があった。また同実験で、CH3OHからCD3ODへの切り換えにともなう、分子量55(C4H7)のイソブテン由来のピークのD交換(→C4H6D,C4H5D2…)による減少割合は、MTBE由来のピークの寄与を取り除くとP2W18では約55%であり、1分当りのCD3OD流量が触媒表面37層分にも達したのに対し、PW12では1%未満と算出され、ドーソン型は、通常擬液相中に吸収されないとされている非極性分子のイソブテンをケギン型に比べて吸収しやすいと推定される。従ってドーソン型は、メタノールの吸収量が抑えられていてかつ吸収・脱離速度が速い、そしてイソブテンが吸収されやすいような高活性な擬液相を形成するために広いメタノール分圧領域で高活性を示すものと考えられる。

Table1.Surface Area,Acid Strength,MTBE Yields,and Amounts of Methanol and MTBEFigure2.Pressure dependency on methanol for MTBE synthesis:(a)323K;○:20wt%H6P2W18O62/SiO2,△:H6P2W18O62,●:H3PW12O40,□:Cs2.5H0.5PW12O40.(b)343K;▽,SO42-/ZrO2,▼:H-ZSM-5.Pretreatment temperature=423K,Catalyst:0.01-0.3g,flow rate:90ml-min-1(iso-C4H8:18ml・min-1)

 このように、一次構造の異なるヘテロポリ酸における異なる擬液相挙動を詳細に検討することが出来た。

(3)触媒活性への前処理温度の影響

 図3は、423K,523K前処理後のP2W18,PW12の323KでのMTBE収率の経時変化を示す。P2W18は、前処理温度に関わらず常に高活性を維持した。一方PW12は、523K前処理の場合の初期活性(10分付近)はP2W18と同様に高いが、定常活性はP2W18に比べ非常に低い。なお、この現象は、反応熱の影響によるものではなかった。いずれの場合も反応開始直後に活性が上昇しているが、この時反応と吸収が同時に起こっており活性な擬液相が形成される過程と考えられる。

Figure3.Effect of pretreatment temperature on MTBE synthesis catalyzed by H6P2W18O62(for a)and H3PW12O40(for b)pretreated at(○):523K,(●):423K in the N2 flow. Catalyst weight: 0.5g,methanol:iso-C4H8:N2=1:1:3,reaction temperature:323K,flow rate:90cm3・min-1
(4)触媒活性と構造との関連性

 523K,423K処理後の両ヘテロポリ酸の一次構造は維持されていることをIRにより確認した。また両ヘテロポリ酸の表面積、細孔容積も前処理温度によってあまり変化しなかった。従って、PW12の活性差は、一次構造の違いあるいは表面状態の変化によるものではない。

 表2に、粉末XRDより求めた二次構造の変化と触媒活性との関連性をまとめた。P2W18は処理温度に関わらず、前処理後・反応終了後いずれもアモルファスで高活性を維持した。一方PW12は、423K処理後(約0.3水和物)立方晶構造をとるが、523K処理後(0水和物)はピークがブロードでP2W18と同様アモルファス様であり、このとき初期活性も高くなった。そして反応終了後のPW12では、前処理温度に関わらず立方晶構造に由来するピークと帰属不明ピーク()の両方が存在して結晶性が高く、低活性であった。すなわちP2W18や高温前処理したPW12は、反応時の二次構造の結晶性が低いため活性が高いと考察される。なお本研究で見い出した、処理温度によってPW12の二次構造や格子定数が変化する事実は、それ自体新規な現象である。

Table2.The secondary structures ane the reaction rates of MTBE synthesis for H6P2W18O62 and H3PW12O40

 以上のように、触媒活性はヘテロポリ酸の二次構造と密接に関連していることがわかる。さらに両ヘテロポリ酸の二次構造の違いは、一次構造の違い、つまりドーソン型ヘテロポリ酸は楕円球型分子であり、ケギン型ヘテロポリ酸は球形分子である(図1)ことに起因すると推定した。なお、メタノール脱水反応でも、以上の3.(1,2,3,4)と同様の現象を確認している。

4.シリカ担持ヘテロポリ酸触媒1,4,5)(1)MTBE合成反応活性および選択性の比較

 表3に、20wt%シリカゲルに担持した各種ヘテロポリ酸とアンバーリスト触媒の323Kおよび383KでのMTBE収率と選択率を、P2W18の結果とともに示した。表1,3より明らかなようにドーソン型・ケギン型いずれのヘテロポリ酸も、シリカに担持させることによって323Kでの活性が大幅に向上した。そしてシリカ担持した各種ヘテロポリ酸の収率は、工業触媒であるアンバーリストに匹敵するものであった。また、メタノール基準、イソブテン基準のMTBE選択率は343K以下では、いずれの触媒でもともに100%であったが、363K以上ではシリカ担持ヘテロポリ酸、特に20wt%P2W18/SiO2がいずれの選択率もアンバーリストを上回った。また両触媒の収率は、18時間経過しても劣化しないことを確認した。よって20wt%P2W18/SiO2は高い活性と選択性をあわせ持つ触媒であることが分かった。

Table3.Yield and Selectivity of MTBE for Solid Acids
(2)反応機構

 表1,3より、無担持の各ヘテロポリ酸はドーソン型とケギン型で活性に10倍以上の差があるのに対して、シリカ担持系のヘテロポリ酸では収率約25%と同程度であった。この理由を検証するため(2-a)擬液相挙動の関与,(2-b)二次構造の影響,(2-c)酸性質の影響について検討した。

(2-a)擬液相挙動の関与

 高活性な20wt%P2W18/SiO2を触媒とした場合のMTBE生成速度のメタノール圧依存性を、先の図2にあわせて示したが、高圧側で急激に活性が低下し、無担持ヘテロポリ酸と同様に擬液相挙動特有の傾向を示した。よって、20wt%P2W18/SiO2触媒におけるMTBE合成反応もP2W18同様に擬液相中で起こるものと考察した。おそらく20wt%P2W18/SiO2において、H6P2W18O62は集合体としてシリカ上に存在しており、そこで擬液相反応が進行しているものと思われる。20wt%PW12/SiO2でも同様の結果が得られた。

(2-b)二次構造の影響

 20wt%PW12/SiO2ではPW12と異なり、活性への前処理温度の影響がみられなかった。よって20wt%PW12/SiO2において、PW12は大変小さな一次粒子として存在しており、表2の様な二次構造の変化によらず反応に関与する酸点が増加するか、あるいは二次構造自体が変化しているため、20wt%P2W18/SiO2と同様の高活性を示すと考えられる。

(2-c)酸性質の影響

 P2W18、PW12および20wt%P2W18/SiO2、20wt%PW12/SiO2のアンモニア吸収熱を測定した。初期吸着熱は酸強度の大きさと対応している。P2W18の酸強度はPW12よりも低いが(150<190kJmol-1)、シリカ担持するとその差が小さくなった(150<170kJmol-1)。この酸強度測定の結果は、担持すると両ヘテロポリ酸の触媒活性差がなくなったことと対応していた。

 以上の二つの結果から、無担持のドーソン型とケギン型の活性は表面積の大きいシリカゲルに担持することによって反応に関与する酸点が増加して高活性となり、またそれにともなって吸収挙動の違いが小さくなり活性点である酸の性質も近接したため、活性差が消失したと推定できる。

5.結論

 ドーソン型ヘテロポリ酸触媒のMTBE合成反応活性は、ケギン型よりも10倍以上高い。そして本反応活性はヘテロポリ酸の二次構造と密接に関連しており、二次構造がアモルファスであるドーソン型ヘテロポリ酸は、バルク内部の反応分子が不安定かつ移動しやすいため、メタノール吸収量が少なく吸収速度が速い、そしてイソブテン吸収量が多い高活性な擬液相を形成する

 シリカ担持ヘテロポリ酸を触媒とするMTBE合成反応は、アンバーリストに匹敵する高活性を示し、高温度ではより選択率が高い。また本反応はシリカ担持ヘテロポリ酸触媒の擬液相内部で主に進行しており、無担持の場合と比較して反応に関与する酸点が増加し、酸性質も近くなるためにドーソン型ケギン型いずれも高活性を示す。

[参考文献]i)M.Misono,Catal.Rev.-Sci.Eng.,29,269(1987);30,339(1988),ii)K.Y,Lee,T.Arai,S.Nakata,S.Asaoka,T.Okuhara,and M.Misono,J.Am.Chem.Soc.,114,2836(1992).[発表状況]

 1)石油学会誌,37(1994)632,2)J.Mol.Catal.,100(1995)49,3)触媒,39(1997)174,4)J.Catal.,166(1997)263,5)Proceedings of Supported Reagents and Catalysis,in press.

審査要旨

 本論文は、ドーソン型ヘテロポリ酸触媒によるメチルターシャリーブチルエーテル合成に関する研究と題し、ガソリン添加剤として重要なメチルターシャリーブチルエーテル(MTBE)合成反応をモデル反応とし、ヘテロポリ酸のうち特にドーソン型ヘテロポリ酸に注目してその触媒の特徴を研究したものであり、7章からなる。

 第一章は序論である。本反応の生成物質であるMTBEの工業的価値や需給の動向、様々な触媒系でのMTBE合成反応例について従来の研究結果をまとめている。また、触媒として用いたヘテロポリ酸に特有な擬液相挙動を含め、ヘテロポリ酸の物性および酸触媒としての既往の知見を整理し、本研究の目的として、気相MTBE合成反応の触媒探索,擬液相挙動の知見を深める,ドーソン型、ケギン型ヘテロポリ酸の二次構造と触媒活性との相関の検討を挙げている。

 第二章では、無担持の各種ヘテロポリ酸触媒を用いたMTBE合成反応について、触媒活性と酸性質、反応場の相関を検討した結果を述べている。活性は平衡論的に有利な低温域において、各触媒で差が見られ、ドーソン型ヘテロポリ酸の活性は、種々のケギン型ヘテロポリ酸に比べて10倍以上、他の固体酸の100倍以上になることを見出している。ドーソン型ヘテロポリ酸の高活性は表面積、酸性質によって説明出来ないもので、吸収挙動と対応しており、さらに反応速度のメタノール圧依存性が擬液相挙動特有の傾向を示したことから、本反応はヘテロポリ酸触媒の擬液相内部で進行していると考察した。そしてメタノールの同位体を用いた過渡応答実験より、ドーソン型は、メタノールの吸収量が抑えられていてかつ反応分子の吸収・脱離速度が速い、高活性な擬液相を形成するために広いメタノール分圧領域で高活性を示すことを推論した。

 第三章では、無担持のドーソン型、ケギン型ヘテロポリ酸の擬液相挙動と構造との関連について述べている。触媒活性への二次構造の影響を調べ、ドーソン型は、前処理温度に関わらず常に高活性を維持したが、ケギン型は523K前処理の場合のみ、初期活性がドーソン型同様に高かった。ケギン型での活性差は、反応初期の吸収熱や一次構造の破壊、あるいは表面積,細孔容積,含水量,酸強度といった表面状態の変化によるものではないことを確認したのち、粉末XRDより求めた二次構造の変化と触媒活性を比較し、ドーソン型や高温前処理したケギン型は、反応時の二次構造の結晶性が低いため活性が高いという関連性を確認した。すなわち、触媒活性と二次構造が密接に関連していることを明らかにした。さらに両ヘテロポリ酸の二次構造の違いは一次構造の違い、つまりドーソン型は楕円球型であり、ケギン型は球形であることに起因すると推定している。

 第四章では、反応に関与しうる触媒酸点を増加させる目的で、各種ヘテロポリ酸触媒を高表面積なシリカゲルに担持させた場合のMTBE合成反応を検討している。ドーソン型・ケギン型いずれのヘテロポリ酸も、シリカに担持させることによって活性が大幅に向上し、工業触媒であるイオン交換樹脂に匹敵する結果を示した。また、メタノール基準,イソブテン基準のMTBE選択率は、低温域ではいずれでも100%であったが、高温域ではシリカ担持ヘテロポリ酸、特にドーソン型がイオン交換樹脂を上回った。シリカ担持系ではドーソン型,ケギン型両触媒の活性は同程度である理由を検証するため、擬液相挙動の関与,二次構造の影響,酸性質の影響について検討し、本反応はシリカ担持ヘテロポリ酸の擬液相内部で進行しているが、高分散なため二次構造の活性への寄与が小さくなったためであることを推定した。

 第五章では、ヘテロポリ酸触媒が、擬液相内部の方が表面より高い反応活性を示す系の探索を行った結果を述べている。MTBE合成反応の場合、シリカ担持型の活性が無担持系を上回ったが、メタノール脱水反応の場合は無担持触媒の方が高い活性を維持することを見出した。

 第六章では、第三章で活性の支配因子であることを確認したヘテロポリ酸の二次構造そのものに注目して検討を行い、ドーソン型は結晶性が低く、含水量が低い場合は比較的広いバルク体積が保たれると考察した。この結果が、ケギン型ヘテロポリ酸との触媒活性の違いに影響していると推定している。

 第七章は、本論文で得られた結果を総括したものである。

 以上、本論文は、ドーソン型ヘテロポリ酸触媒がMTBE合成反応に特異的に高い活性を示すことの発見にはじまり、ヘテロポリ酸の一次構造、二次構造(擬液相)と触媒活性との間の基本的関係を明らかにしたもので、触媒化学、固体化学に貴重な貢献をしたものである。よって本論文は博士(工学)の学位請求論文として合格と認められる。

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