学位論文要旨



No 115667
著者(漢字)
著者(英字) Begum,Luxmy Shaila
著者(カナ) ベーガム,ラクシミー シャイラ
標題(和) 膜分離活性汚泥プロセスにおける微生物群集とその相互関係の解析
標題(洋) ANALYSIS OF MICROBIAL COMMUNITIES AND THEIR INTERRELATIONSHIP IN THE MEMBRANE SEPARATION ACTIVATED SLUDGE PROCESS
報告番号 115667
報告番号 甲15667
学位授与日 2000.09.29
学位種別 課程博士
学位種類 博士(工学)
学位記番号 博工第4783号
研究科 工学系研究科
専攻 都市工学専攻
論文審査委員 主査: 東京大学 教授 山本,和夫
 東京大学 教授 大垣,眞一郎
 東京大学 教授 矢木,修身
 東京大学 教授 長棟,輝行
 東京大学 講師 中島,典之
内容要旨 要旨を表示する

 膜分離活性汚泥(MSAS: Membrane Separation Activated Sludge)プロセスは、膜生物反応槽(MBR: Membrane Bioreactor)の1種であり、膜分離により固液分離を行う活性汚泥法である。微生物群集は生物学的廃水処理プロセスにおける活性汚泥を形成し、処理の重要要素であるが、その知見は特に近年発達したMSASプロセスについて不足している。MSASプロセスの微生物群は従来型の活性汚泥(CAS: Conventional Activated Sludge)プロセスとは異なり得、より明確な解析が求められる。本研究の目的は、最適処理条件に関する知見を与えるために、MSASプロセスにおける微生物群集、即ちその構造・役割・相互関係/相互作用、更には異なる環境下での差異、を明らかにすることである。

 実験は、東京都内の下水処理場にパイロットスケールのMBRを4槽設置して行った。メインの反応槽(メインMBR)は大きさが(1000mm×1000mm×200mm)、流速が1001/d、HRTが1.5dとした。流出水は6分毎に1分間のサイクルで引き抜かれた。膜フラックスは0.15m/dに保った。その他の反応槽(MBRl〜3)には実下水101/dを流入させ、HRTはIdとした。膜は孔径0.1μmの中空糸膜を用いた。本研究では、2つの分子生物学的手法、in situ蛍光ハイブリダイゼーション法(FISH: Fluorescent In Situ Hibridization)とPCR一変性剤濃度勾配ゲル電気泳動法(PCR-DGGE: Polymerase Chain Reaction- Denaturing Gradient Gel Electrophoresis)を適用し、MSASプロセスの微生物多様性を解析した。

●MBR内の微生物群集解析とCAS等との比較

 FISH法によって、MBRにおける微生物群集の構造を解析した。用いたオリゴヌクレオチドプローブは、ALFlb(ターゲット: Proteobacteriaα)・BET42a(Proteobacteriaβ)・GAM42a(Proteobacteriaγ)・HGC69a(高G+CDNAのグラム陽性菌)・CF319a(Cytophaga-Flavobacterium)の5種である。また、EUB338 (Eubacteria)プローブも同時に用いた。その結果、EUBプローブとの比より、Proteobacteriaのα-,β-の両サブクラスがMBRにおいて優占している事が明らかになった。また、DGGE法によってMSASプロセスとCASとの微生物群集を比較した。その結果、MBRとCASの微生物群集の差異がバンドパターンの差異として現れた。また、バンドパターンの定量的解析によって、MBRにおける微生物群集はCASのものとは0.6以上の非類似度指標をもって異なっていた。また、微生物多様性指標(Shannon-Weaver指数)を求めた結果、MBRlとCASでは似たような値を示したものの、その微生物群集は互いに異なった。さらに、様々なパイロットスケールの処理プラント(嫌気−好気、無酸素−好気、回分式)とMBRとの比較も行い、MBRの多様性指標はこれらのプラントにおける値とは異なり、それぞれのプラントについてもまた、その最適運転条件(pHなど)によってもまた違うことが分かった。

●MBR内の硝化細菌の解析

 アンモニア硝化・亜硝酸硝化に特定の様々なオリゴヌクレオチドプローブを用いて、MBR内の硝化を行う群集の解析を行った。その結果、MBRはNitorosomonasやNitrosococcusなどのアンモニア硝化細菌の増殖に非常に適しておりNitrobacterも非常に多く観察された。硝化細菌は様々な形状を見せるクラスターを形成していたが、それは細菌細胞の配列や位置の差異によっていた。Nitrobacterもクラスターを形成した。当初の仮定では、MBRシステムではウォッシュアウトが起こらないため、硝化細菌は、基質・酸素の運搬に好ましい分散形態をとるものと考えられた。ところが、アンモニア硝化細菌は、殆ど凝集体・クラスターを形成していた。さらに、そのクラスターの詳細な観察により、基質・酸素の供給に優れた空隙構造が明らかになった。さらにクラスター内には、同様の機能を果たすと考えられる経路の存在が示唆された。

3次元配置と断面解析によると、あるフロックは球形であったが、不定形フロックでは特に細胞は表面に位置するだけのものもあった。硝化細菌の比率は、小フロックの方が大フロックよりも高かった。

 平均運転条件を仮定し、フロック内の基質・酸素の輸送を記述した数学的シミュレ一ションを行った。その結果、小さいフロック(40〜50μm以下)において、独立栄養細菌の効率が高いことが分かった。さらにこのシミュレーションにより、MBR内のフロックは通常小さいため、効率的な独立栄養細菌の汚泥を得ることがMBRでは比較的容易であることが、重要な知見として明らかになった。このシミュレーションの結果と自動粒径測定器によって得たフロック径データをもとに、MBR内の基質利用における独立栄養細菌の寄与率を計算したところ、全体の72%がプロセス中の独立栄養細菌によるものであると算出された。また、pH=5〜7の範囲内でMBRを運転したところ、pHが硝化細菌に及ぼす影響は硝化作用・細胞配置共に見られなかった。

●MBR内のフォーミング微生物の解析とCASとの比較

 活性汚泥法において最も困難で頻発する、操作運転上の障害の1つは、曝気槽内での粘性のある泡の発生(フォーミング)である。本研究でもメインMBRにて厚い茶色の泡が発生したので、泡とフォーミングMLSSを採取した。また、CASで生じたフォーミングとの比較も行った。フォーミング微生物フロックは、グラム染色によれば比較的小さかった。グラム陽性に属する枝状Nocardiaフロック内部に見られ、外側にも分散して観察された。その他のグラム陽性桿菌・球菌は分散形態として数多く観察されたが、その菌種は顕微鏡観察では判定できなかった。一方、CASのフォーミングではフロックが概して大きく、互いにNocardiaの枝状糸状菌(MBRよりも極めて長い)によって連なっていた。オリゴヌクレオチドプローブを用いた二重染色をMBRおよびCASの泡に適用した。用いたプロ一ブは、Mycobacteriumプローブ(S-*-Myb-0736-a-A-22)とGordona(Nocardia)amaraeプローブ(S-S-Gam-Ol92-a-A-18)である。FISHイメージより、CASのフォーミング微生物(Mybより同定)の90%以上がGordpona amaraeに属している一方、MBRではその他の分散したフォーミング微生物が観察された。さらに、Eubacteriaに対するGordona amaraeの比も3ヶ月間で35%から20%に減少した。またDGGEによってフォーミング微生物の群集構造変化がバンドパターンの変化として観察できた。MBRとCASのフォーミングMLSSのShannon-Weaver指数はそれぞれ1.54、1.58と差がみられなかった。さらに、DGGEバンドを切り出してV3とV9部位のシーケンシングを行った。得られたシーケンスは、フォーミング原因微生物として知られるMycobacterim、Actinomycetes、Acinetobacter、Planctomycesと高い相同性を得た。特に、優占的なV9バンドはMycobacterim nonchromogenicumとの100%類似を得た。またpHがフォーミングに与える影響を調べるために、pHを5から7まで変化させたMBRで泡の高さを測定し、放線菌を観察した。その結果、pH=7付近で泡が最も低かった。また、放線菌のEubacteriaに対する割合をFISHによって算出した結果、pHの上昇によって減少した。しかし目視による変化は認められなかった。

●パイロットスケールMBR内のフォーミングとその原因微生物

 様々な処理場にあるパイロットスケールのMBRで発生するフォーミングの形成前後の解析を行った。当初、汚泥の上澄み及び沈降汚泥の両方から、高G+C含有細菌(actinomycetes)とフォーミングの原因となるmycolic acid含有細菌群が非常に多く存在していた。またDGGE解析では、上澄み・沈降汚泥中の分散した細菌は同じバンドパターンを示すことが明らかになった。さらに、フォーミング形成前にもNocardia様の枝状糸状細菌が多く存在し、フォーミングの形成を示唆していた。また、最も障害を引き起こす糸状菌の1つであるMicrothrx parvicella様の枝状糸状菌も観察されたが同定は出来なかった。形成後の試料からは、Nocardia spp、Mycrothrix parvicella、Nostocoida limicola、type1851、type0041、type1701、type0675、type021N、type0914等の形態の様々な糸状菌が観察された。さらに、種特異オリゴヌクレオチドプローブを用いたところ、Gordona amarae、type021N、Sphaerotilus、Thiothrix niveaの存在が確認できた。また、Microthrix parvicellaが同定できたので、MPAプローブ(Microthrix parvicella特異)とEubプローブにより、Microthrix parvicella群集の定量を行った。その結果、Microthrix parvicellaは泡の中で最も優占的である事が分かった。

●MBR内の捕食生物が細菌やフロックに及ぼす影響

 MSASプロセスではその長いSRTのために、捕食者(原生動物や後生動物の様な高等な生物)と被食者(主に細菌)の関係が非常に重要な役割を果たす。本研究のMBRでも捕食微生物が数多く観察され、とりわけ繊毛類が多かった。MBRフロックは200μm以下と小さいが、中でも10μm以下の極めて小さいフロック群が非常に高い割合を占めていた。これは、引き抜き以外の流出がないために細かい粒子の継続的な蓄積が起こるためである。同様に、分散した細菌のサイズに関する分布においても、長さ1μm以下の極めて小さい細菌群が優占していた。捕食者のポピュレーションは安定せずその数も変動した。捕食者、特に固着性繊毛類・遊泳性繊毛類の増加に伴い、10μm以下の繊毛類の捕食に適したサイズのフロックならびに1μm以下の細菌群は大幅に減少した。この変動パターンより、10μmm以下のフロックは1μmm以下の微生物によって構成されていると示唆された。さらに、1μm以下の細菌群は捕食者数との強い負の相関が見られた。即ち、MSASプロセスではこれらの小さな細菌による小さなフロックが極めて良く捕食される状態にある、と結論付けられた。

●MBRの環境変化と微生物群集と処理成績の変動

 MBRシステムの内部に担体となる物質を導入することは高等捕食生物の増殖条件を改善し、高密度の後生動物群集は汚泥の無機化につながる、と考えられる。本研究では、上記の考えからMBR3種類の比較によって担体導入の効果を測定した。即ち、1つは担体のみを導入し、もう1つは担体と環形動物(ミミズ)を導入し、もう1つは対照として何も導入しなかった。これらの処理システム内の変更は生態系全体に影響を与えると考えられ、処理水質と共に群集解析も行った。その結果、処理水質・微生物群集の両方の面で差異が見られた。担体のみを導入したリアクターで最も良い炭素・窒素の除去成績を得た。即ち、処理水中のDOC濃度は最も少なく、NO3-N濃度は最も多かった。一方、ミミズを加えたリアクターでは、処理水中のDOC・NH4-N共に最も高く(徐々に改善した)、NO3-Nは最も低かった。また、平均フロック径はミミズを投入したリアクターが最も小さかった。さらにDGGEによって、ミミズを投入したリアクターではある種の細菌が時間と共に消滅することが示された。その他の高等微生物群集は、リアクターごとに大きく違っていた。即ち、担体のみを導入したリアクターでは固着性繊毛類のみが優占する一方、ミミズを投入したリアクターでは遊泳性繊毛類・ほふく性繊毛類が優占した。なお、対照リアクターではいずれも多く存在していた。

 MBRにおける微生物多様性と処理効率に与えるpHの影響を調べるために、pH=5・6・7の3条件で運転した。DGGEバンドパターン解析から求めたShannon-Weaver指数より、高pHほど微生物多様性が観察された。MBR1ではpHが7、MBR2ではpH=6と通常範囲内となった。その結果、高pHの方が良い処理効率を達成し、より高い生物多様性を示す、という関係を得た。

審査要旨 要旨を表示する

 本論文は、「Analysis of Microbial Communities and Their Interrelationship in the Membrane Separation Activated Sludge Process(膜分離活性汚泥プロセスにおける微生物群集とその相互関係の解析」と題し、メンブレンバイオリアクター(MBR)として排水処理に適用されている膜分離活性汚泥(MSAS: Membrane Separation Activated Sludge)プロセスにおける微生物群集、即ちその構造・役割・相互関係/相互作用、更には異なる環境下での差異を明らかにした研究である。

 第1章は「緒論」である。研究の背景を述べた後、本研究の目的と論文の構成を示している。

 第2章「文献レビュー」では、膜分離活性汚泥法について、また注目する微生物群について、既往の文献レビューを行っている。

 第3章「実験の方法」では、東京都内の下水処理場にパイロットスケールのMBRを4槽設置して実下水を用いて実験を行ったこと、膜は孔径0.1μmの中空糸膜を用いたことなど、実験の概要を述べた後、本研究で用いた2つの分子生物学的手法、in situ蛍光ハイブリダイゼーション法(FISH:Fluorescent In Situ Hibridization)とPCR一変性剤濃度勾配ゲル電気泳動法(PCR-DGGE: Polymerase Chain Reaction-Denaturing Gradient Gel: Electropboresis)及びシーケンシングによる微生物解析の方法やその他の分析手法についてまとめている。

 第4章「膜分離活性汚泥中の細菌群集構造」では、FISH法によって、MBRにおける微生物群集の構造を解析している。用いたオリゴヌクレオチドプローブは、ALFlb (ターゲット:Proteobacteriaα)・BET42a (Proteobacteriaβ)・GAM42a (Proteobacteriaγ)・HGC69a(高G+CDNAのグラム陽性菌)・CF319a (Cytophaga-Flavobacterium)の5種である。また、EUB338 (Eubacteria)プローブも同時に用いた。その結果、EUBプローブとの比より、Proteobacteriaのα-,β-の両サブクラスがMBRにおいて優占している事が明らかになった。また、DGGE法によってMBRとCAS(標準活性汚泥法)との微生物群集をバンドパターンの定量的解析によって比較したところ、MBRにおける微生物群集はCASのものとは0.6以上の非類似度指標をもって異なることが示された。

 第5章「硝化細菌群の解析」では、アンモニア酸化細菌・亜硝酸酸化細菌に特定の様々なオリゴヌクレオチドプローブを用いて、MBR内の硝化を行う群集の解析を行った。その結果、MBRはNitorosomonasやNitrosococcusなどのアンモニア酸化細菌の増殖に非常に適しておりNitrobacterも非常に多く観察された。また硝化細菌は様々な形状を見せるクラスターを形成していることを分類して示した。さらに硝化細菌の比率は、小フロックの方が大フロックよりも高くなることを定量的に明らかにした。

 第6章「フォーミング原因微生物の解析」では、オリゴヌクレオチドプローブを用いた二重染色をMBRおよびCASの泡に適用した。用いたプローブは、Mycobacteriumプローブ(S-*-Myb-0736-a-A-22)とGordona (Nocardia) amaraeプローブ(S-S-G.am-O192-a-A-18)である。FISHイメージより、CASのフォーミング微生物(Mybより同定)の90%以上がGordona amaraeに属している一方、MBRではその他の分散したフォーミング微生物が観察された。さらに、Eubacteriaに対するGordona amaraeの比も3ヶ月間で35%から20%に減少した。またDGGEによってフォーミング微生物の群集構造変化がバンドパターンの変化として観察できた。さらに、DGGEバンドを切り出してV3とV9部位のシーケンシングを行った。得られたシーケンスは、フォーミング原因微生物として知られるMycobacterim、Actinomycetes、Acinetobacter、Planctomycesと高い相同性を得た。特に、優占的なV9バンドはMycobacterim nonchromogenicumとの100%類似を得たことなど、フォーミング原因微生物の同定に成功している。

 第7章「パイロットプラントにおけるフォーミング原因微生物」では、別の下水処理場にあるMBRパイロットプラントで発生するフォーミングの形成前後の解析を行った。その結果、泡形成後の試料からは、Nocardia spp、Microthrix parvicella、Nostocoida limicola、type1851、type0041、type1701、type0675、type021N、type0914等の形態の様々な糸状菌が観察された。さらに、種特異オリゴヌクレオチドプローブを用いたところ、Gordona amarae、type021N、Sphaerotilus、Thiothrix niveaの存在が確認できた。また、Microthrix parvicellaが同定できたので、MPAプローブ(Microthrix parvicella特異)とEubプローブにより、Microthrix parvicella群集の定量を行った。その結果、Microthrix parvicellaは泡の中で最も優占的であったことが定量的に示された。

 第8章「MBR内の捕食生物が細菌やフロックに及ぼす影響」では、捕食者(原生動物や後生動物の様な高等な生物)と被食者(主に細菌)の関係を調べたもので、捕食者、特に固着性繊毛類・遊泳性繊毛類の増加に伴い、10μm以下の繊毛類の捕食に適したサイズのフロックならびに1μm以下の細菌群は大幅に減少した。即ち、MSASプロセスではこれらの小さな細菌による小さなフロックが極めて良く捕食される状態にあると結論された。

 第9章「MBRの環境変化と微生物群集と処理成績の変動」では、付着担体導入の効果を調べている。即ち、1つは担体のみを導入し、もう1つは担体と環形動物(ミミズ)を導入し、もう1つは対照として何も導入しなかった。担体のみを導入したリアクターで最も良い炭素・窒素の除去成績を得た。即ち、処理水中のDOC濃度は最も少なく、NO3-N濃度は最も多かった。一方、ミミズを加えたリアクターでは、処理水中のDOC・NH4-N共に最も高く(徐々に改善した)、NO3-Nは最も低かった。また、平均フロック径はミミズを投入したリアクターが最も小さかった。さらにDGGEによって、ミミズを投入したリアクターではある種の細菌が時間と芸に消滅することが示された。また、MBRにおける微生物多様性と処理効率に与えるpHの影響も調べた。

 第10章は「結論及び今後の課題」である。

 以上要するに、膜分離活性汚泥を対象とし、その微生物群集構造を明らかにするため、分子生物学的手法を駆使し、また高次の微生物生態系も視野にいれた傭臓的かつ膨大な分析を行ったものであり、今後の膜分離活性汚泥法の工学的設計に極めて貴重な基礎情報を提供している。従って、本論文によむ得られた知見は都市環境工学の学術の進展に大きく貢献するものである。

 よって本論文は博士(工学)の学位請求論文として合格と認められる。

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