学位論文要旨



No 116470
著者(漢字) 大田,将以
著者(英字)
著者(カナ) オオタ,マサユキ
標題(和) ヒト大腸癌細胞の肝臓との相互作用における癌細胞表面糖鎖の関与 : エンド-β-ガラクトシダーゼ感受性でmAb FH6によって認識される糖鎖の役割について
標題(洋)
報告番号 116470
報告番号 甲16470
学位授与日 2001.03.29
学位種別 課程博士
学位種類 博士(薬学)
学位記番号 博薬第944号
研究科 薬学系研究科
専攻
論文審査委員 主査: 東京大学 教授 入村,達郎
 東京大学 教授 新井,洋由
 東京大学 教授 堅田,利明
 東京大学 助教授 高崎,誠一
 東京大学 講師 東,伸昭
内容要旨 要旨を表示する

 細胞表面の糖鎖と多様な内在性レクチンとの相互作用は細胞の相互認識、移動、局在などの細胞交通を制御する。癌細胞が転移性の増殖をする際にもこのようなメカニズムを利用していると考えられる。大腸癌臨床標本を用いた解析に基づいて、モノクローナル抗体(mAb)FH6により認識される糖鎖の癌細胞表面での発現が大腸癌患者の生存率と逆相関することから、これらの糖鎖が癌の悪性形質に関与する生物学的な役割を担っていると示唆された。mAbv FH6に認識される糖鎖は複数種あり、E-セレクチンのリガンド糖鎖として知られるシアリルルイスX(NeuAc α2-3Gal β1-4(Fuc α1-3)GlcNAc: sLex)もそのひとつであるが、必ずしもすべてがE-セレクチンに結合性を示すとは限らないことが明らかにされた。私は修士課程において、mAb FH6の認識する糖鎖の機能を探るために、ヒト大腸癌細胞のmAb FH6結合性の高いバリアント細胞KM12-HX及び低いバリアント細胞KM12-LX(以下HX細胞、LX細胞と省略)を用いてマウス肝臓凍結切片に対する接着性を調べた。その結果、HX細胞はLX細胞に比べ、肝臓凍結切片に対し高い接着性を示し、この相互作用は肝実質部を含めた広範な領域で観察された。またHX細胞と肝臓凍結切片との接着はエンド-β-ガラクトシダーゼ(EGase)感受性のフコースとシアル酸を含む糖鎖を介した、Ca2+依存性の相互作用である可能性が示された(1)。同様の結果はヒト肝臓切片を用いた実験からも得られた(2)。しかし、HX細胞が接着するマウス肝臓内の部位や細胞の種類は、不明であった。またHX細胞とLX細胞は、mAb FH6に認識される糖鎖以外の接着に関わる分子の発現に差異がある可能性が残っていた。そこで本研究では大腸癌細胞が接着する相手の細胞と分子を同定することを目標とした。さらに、α-1,3-フコース転移酵素遺伝子をLX細胞に強制的に発現させて得られた細胞を用いることによって、肝臓に対する接着におけるmAb FH6に認識されEGase感受性である糖鎖の重要性を確証した。

【方法及び結果】

1.マウス肝臓実質細胞、非実質細胞の単離、及び培養

 HX細胞のマウス肝臓凍結切片への接着は、肝臓組織切片のどの部位を介した相互作用であるか調べるために、マウス肝臓実質細胞及び非実質細胞の単離を試みた。定法に従い、まずBalb/cマウスの肝臓を灌流し脱血後、0.5%コラゲナーゼ溶液を灌流した。酵素消化後の細胞をナイロンメッシュでろ過し、500rpmで1分間、遠心し沈殿物を肝臓実質細胞とした。この方法でマウス1匹あたり約2.5xlO7個の肝臓実質細胞を取得できた。培養は、コラーゲンをコートした24穴プレートにIO5個/0.2m1/cm2の密度で播種した。次に肝臓非実質細胞を取得するため遠心後の上清液を再び遠心し、沈殿物を30%メトリザマイド液とよく混ぜ、その上に20%メトリザマイド液、PBSを順次重層した。遠心後、20%メトリザマイド液とPBSとの境界面に分離された浮遊塊を肝臓非実質細胞とした。この方法でマウス1匹あたり約1.5xlO7個の肝臓非実質細胞を得た。得られた肝臓非実質細胞を2.5xlO6個/wellの密度でコラーゲンコートした24穴プレートに播種し、培養した。肝臓実質細胞は、非実質細胞と比べ細胞径が明らかに大きいので、これらの細胞は顕微鏡下で視覚的に判別可能であり細胞の純度がそれぞれ99%以上であることを確認した。

2.ヒト大腸癌mAb FH6結合性バリアント細胞のマウス肝臓実質細胞及び非実質細胞への接着性の検討

 BCECF-AMにて蛍光標識したHX細胞及びLX細胞を2xlO6cells/mlの懸濁液に調製し、24穴プレートで単層培養したマウス肝臓実質細胞、又は非実質細胞にlxlO6cells/500μ1/wellの密度で重層した。4℃で30分間接着させ、DPBSにて接着しない細胞を洗浄後、3%グルタルアルデヒドで固定した。蛍光顕教鏡下にてlwellにつき任意の8視野を選び平均を1視野あたりの接着細胞数として計測し、1データとしてさらに3データ分の結果を評価した。HX細胞は、マウス肝臓実質細胞に対し、LX細胞に比べ有意に高い接着性を示した(Figl-A)。一方、マウス肝臓非実質細胞に対しては、HX細胞とLX細胞の接着に有意な差はみられなかった(Figl-B)。またC3Hマウスより樹立されたマウス肝臓実質細胞株MLE-15A2に対するHX細胞及びLX細胞の接着についても検討した。MLE-15A2細胞に対し接着したHX細胞数はLX細胞に比べ有意に多かった(Fig2-A)。次にBCECFAM標識したHX細胞をmAb FH6(50μg/m1)及びFH6とは異なる特異性スペクトルをもつ別の抗sLex抗体であるmAb KM93(50μg/ml)さらにコントロールとして正常マウスIgM(50μg/ml)で4℃で30分間、前処理したときのMLE45A2細胞に対する接着性を検討した。mAbFH6で前処理するとHX細胞の接着性は有意に減少したがmAbKM93、正常マウスIgMで前処理しても変化はみられなかった(Fig2-B)。またHX細胞をEGaseで処理するとmAbKM93の結合性に変化はみられないが、mAbFH6の結合性は減少しMLE-15A2細胞に対する接着性が有意に低下した(Fig2-C)。これらの特徴はHX細胞の肝臓凍結切片に対する接着の特徴と一致した。従ってHX細胞のマウス肝臓凍結切片に対する接着は、肝臓実質細胞を介した相互作用であることが推測された。またこの相互作用は癌細胞表面に発現される「mAb FH6に認識されるEGaseに感受性の糖鎖」を介した相互作用であると考えられた。このような特徴をもつ糖鎖として、HX細胞から単離したものの構造を「NeuAc α2-3Gal β1-4GlcNAc β1-3Gal β1-4GlcNAc β1-3Gal β1-4(Fucα1-3)GIcNAc β1-6(NeuAcα2-3 Ga1β1-3)Ga1NAc」と決定した(1)。

3.FUT6中発現トランスフェクタント細胞クローンのマウス肝臓凍結切片への接着性の検討

 HX細胞はmAb FH6を用いたソーティングを繰り返すことによって得られたバリアント細胞であり、mAb KM93の結合性もLX細胞よりも高かった。また未知の接着に関わる細胞表面分子が高発現している可能性も否定できなかった。そこでmAb FH6結合性の糖鎖のみが細胞形質として異なっている細胞の組み合わせを利用してこの問題を解決することとした。フコース転移酵素の内、FUT6がポリラクトサミンの還元末端に近いN-アセチルグルコサミンにフコースを転移するという知見に基づき、FUT6トランスフェクタント細胞が作製された(加納亮修士論文)。LX細胞にFUT6 cDNAをトランスフェクトして得た細胞の中発現クローンの1つは、Mockトランスフェクタント細胞と比較してmAbFH6の結合性が高く、mAb KM93の結合性に差がみられなかった。そこでこの細胞を用いてマウス肝臓凍結切片に対する接着性を検討した。BCECF-AMにて蛍光標識したFUT6中発現トランスフェクタント細胞クローン(F6M細胞)及びMockトランスフェクタント細胞を1x106cells/mlの懸濁液に調製し、10μm厚のマウス肝臓凍結切片上にそれぞれIOOμ1ずつ加えた。4℃で30分間接着させ、DPBSにて接着しない細胞を洗浄後、3%グルタルアルデヒドで固定した。蛍光顕微鏡下にて1切片につき任意の6視野を選び平均を1視野あたりの接着細胞数として計測し、1データとしてさらに3データ分の結果を評価した。F6M細胞は、Mcokトランスフェクタント細胞に比べマウス肝臓凍結切片に対し有意に高い接着性を示した(Fig3-A)。BCECF-AM標識したF6M細胞にmAb FH6(50μg/ml)及びmAbKM93(50μg/ml)、コントロールとして正常マウスIgM(50μg/ml)を4℃で30分間、前処理したときの肝凍結切片に対する接着性を検討した。mAb FH6で前処理するとF6M細胞の接着性は有意に減少したがmAb KM93、正常マウスIgMで前処理しても変化はみられなかった。またF6M細胞をEGaseで37℃で4時間処理するとmAbFH6の結合性は完全に消失し、マウス肝凍結切片に対する接着性が有意に低下した(Fig3-B)。これらの細胞を用いてマウス肝臓実質細胞株MLE-15A2細胞への接着性も検討したところ、F6M細胞はMockトランスフェクタント細胞に比べ有意に高い接着性を示し(Fig4-A)、エンド-β-ガラクトシダーゼ処理により接着性が低下した(Fig4-B)。これらの結果からもmAbFH6に認識される、EGase感受性のフコースを含む糖鎖がマウス肝臓実質細胞との接着に関与していることが確証された。

4.ヒト大腸癌mAb FH6結合性バリアント細胞のマウス肝臓との相互作用に関与する分子の解析

Balb/cマウスを麻酔後開腹し、門脈にカニュレーションした。灌流し、脱血した後Sulfo-NHS-biotin(5mg/生理食塩水)を灌流することで肝臓内血管表面タンパク分子をビオチン標識した。肝臓を摘出し、細片にした後に0.05%コラゲナーゼ、0.005%DNase溶液で37℃、30分間、保温した。コラゲナーゼ消化物をナイロンメッシュでろ過し3000rpmで1O分間、遠心した後、沈殿物をPBS(一)で洗浄した。0.5%NP-40を加え4℃で2時間、可溶化した。14000rpmで10分間遠心し、上清画分を細胞可溶化物とした。予め12穴プレートにグルタルアルデヒドで固定しておいたHX細胞上、あるいはLX細胞上に細胞可溶化物をタンパク量として3mg重層し、4℃で24時間、静置した。非結合画分を除き洗浄した後、結合画分をEDTAで溶出した。溶出画分中のタンパク分子を2次元電気泳動を行い分離し、アルカリフォスファターゼ・ストレプトアビジンで検出した。HX細胞に結合性を示し、LX細胞に結合性を示さない分子が複数検出された。HX細胞に結合性を示す肝臓内ビオチン化タンパク分子が肝臓実質細胞由来かどうか、またF6M細胞を用いても同じ分子が同定できるか現在解析を進めている。

【まとめ、考察】

 本研究によってヒト大膓癌細胞とマウス肝臓との接着が、EGase感受性のmAb FH6に認識される糖鎖を介した相互作用であることが明らかになった。この相互作用は、マウス肝臓実質細胞表面に発現されるリガンド分子との結合によるものである可能性が高く、その分子の同定が進めば、大腸癌の肝臓での転移性増殖における糖鎖の役割が明らかとなり、将来的には新しい治療法の開発へと発展するものと期待される。

【参考文献】

 1. Ota M,Takamura N, Irimura T(2000)Cancer Res,60:5261-5268.

 2. Irimura T, Ota M,Kawamura Y,Nemoto-Sasaki Y(2000)Adv Exp Med Biol,in press.

Fig1 ヒト大腸癌細胞のマウス肝臓実質細胞(A)、及び非実質細胞(B)に対する接着

Fig2 ヒト大腸癌細胞のマウス肝臓実質細胞株MLE-15A2に対する接着

A: HX細胞、LX細胞の比較

B: 抗体前処理のHX細胞の接着に与える影響

C: EGase処理のHX細胞の接着に与える影響

Fig3 F6M細胞のマウス肝臓凍結切片に対する接着

A: F6M細胞、Mockトランスフェクタント細胞の肝臓凍結切片に対する接着

B: EGase処理のF6M細胞の接着に与える影響

Fig4 F6M細胞のマウス肝臓実質細胞株MLE-15A2に対する接着

A: F6M細胞、Mockトランスシェクタント細胞の比較

B: EGase処理のF6M細胞の按着に与える影響

審査要旨 要旨を表示する

 「ヒト大腸癌細胞の肝臓との相互作用における癌細胞表面糖鎖の関与:エンド-β-ガラクトシダーゼ感受性でmAb FH6によって認識される糖鎖の役割について」との題目を持つ本論文は、細胞表面の糖鎖と内在性レクチンとの相互作用が、がん細胞の宿主との相互作用を通してがんの病態に影響するという概念に基づき、肝臓に転移しやすい癌細胞が肝臓の組織との接着の分子機構を明らかにしたものである。従来がん細胞と宿主との相互作用には、腫瘍マーカー抗原として知られているシアリルルイスX(NeuAc α2-3Ga1 β1-4(Fuc α1-3)GlcNAc:sLex)が重要な位置を占めると考えられて来たが、本論文において申請者はヒト大腸癌細胞と肝臓との接着が、sLexと類似であるが構造の異なるシアル酸とフコースを含む、伸長型のポリラクトサミン糖鎖と、肝実質細胞に発現している従来知られていなかったレクチン様分子との相互認識に基づくことを明らかにした。

 本研究の背景の最も重要なポイントは、従来は抗sLex抗体として知られていたモノクローナル抗体であるFH6のヒト大腸癌組織に対する結合性が高いと、その腫瘍を持つ患者の予後が悪い、という知見である。この抗体に認識される糖鎖は複数種存在し、sLexはそのひとつにすぎない事が後に判明した。sLexはレクチン様ドメインを持つ接着分子であるE-セレクチンのリガンド糖鎖として知られるが、モノクローナル抗体FH6に対するエピトープを含む糖鎖のすべてがE-セレクチンに結合性を示すとは限らない。さらに、E-セレクチンとリガンドとの相互作用は、好中球など白血球の炎症部位への集積には重要な細胞接着をつかさどるが、肝臓組織と癌細胞の相互作用にも重要である事を示す知見は乏しかった。本研究で学位申請者は、in vitroにおけるヒト大腸癌細胞の肝臓への接着を測定する系を確立し、この接着は、ヒト大腸癌細胞表面のシアル酸とフコースを含む伸長型のポリラクトサミン糖鎖と、肝実質細胞上のレクチン様接着分子との分子相互作用に基づくことを明らかにするという・重要な発見をした。さらに、このレクチン様分子を精製し、新しい特異性を持つ内在性レクチン解明への糸口を開いた。

 具体的な研究内容は、三つの部分から成る。第一部では、ヒト大腸癌細胞が肝臓組織の凍結切片に接着する際に、肝臓組織のどの細胞を介した相互作用が決定的であるかを解明することが目標となった。マウス肝臓から実質細胞及び非実質細胞をそれぞれ単離し、ヒト大腸癌のモノクローナル抗体FH6高結合バリアント細胞と低結合バリアント細胞の接着性を比較検討するという実験の結果、肝臓実質細胞が相手方であることが強く示唆された。C3Hマウスより樹立されたマウス肝臓実質細胞株MLE-15A2に対してもヒト大腸癌モノクローナル抗体FH6高結合バリアント細胞は接着性が高く、この抗体で接着が阻害された。これに対して、sLex4糖構造に特異的なモノクローナル抗体であるKM93で前処理した時は、接着性に変化はみられなかった。また細胞をエンド−β-ガラクトシダーゼで処理すると接着性が有意に低下した。これらの特徴はヒト大腸癌細胞の肝臓凍結切片に対する接着の特徴と一致し、これが肝臓実質細胞を介した相互作用であると結論された。

 第二部では、FUT6(フコシルトランスフェラーゼ-6)中発現トランスフェクタント細胞クローンのマウス肝臓凍結切片への接着性の検討が行われている。上記したような特徴をもつヒト大腸癌モノクローナル抗体FH6高結合バリアント細胞表面糖鎖の構造を、学位申請者は共同で既にNeuAc α2-3Gal β1-4GlcNAc β1-3Gal β1-4GlcNAc β1-3Galβ1-4(Fucα1-3)GlcNAcβ1-6(NeuAcα2-3Ga1β1-3)GalNAcと決定していたが、この糖鎖のフコース残基が接着に関わるかどうかは、モノクローナル抗体FH6低結合バリアント細胞にフコース転移酵素の遺伝子を強制発現させることが得策であると考えた。フコース転移酵素の内、FUT6遺伝子導入により、モノクローナル抗体FH6高結合FUT6トランスフェクタント細胞が作製された(FUT6中発現トランスフェクタント細胞クローン)ので、この細胞の肝組織との接着性を詳細に検討した。その結果から、モノクローナル抗体FH6に認識される、エンド-β-ガラクトシダーゼ感受性のフコースを含む糖鎖がマウス肝臓実質細胞との接着に関与していることが確証された。

 第三部では学位申請者が、ヒト大腸癌mAbFH6結合性バリアント細胞のマウス肝臓との相互作用に関与する分子を同定すべく、解析した結果が述べられている。マウス肝臓内の血行性細胞に接触しうる表面蛋白分子をビオチン標識して可溶化した。固定しておいたモノクローナル抗体FH6高結合バリアント細胞上に細胞可溶化物を重層し、結合画分を2次元電気泳動によって分離し検出した。この細胞に結合性を示し、低発現細胞に結合性を示さない分子が複数検出された。

 本研究によってヒト大腸癌の悪性挙動、特に消化器癌の肝転移に大きく関与する細胞相互作用の一端としての、癌細胞と肝臓との接着の具体的なメカニズムが、エンド-β-ガラクトシダーゼ感受性のモノクローナル抗体FH6に認識される糖鎖を介した相互作用であることが明らかになった。同じ構造がヒトの同じタイプの癌の悪性度の指標となることからヒト消化器癌特に大腸癌の自然史の理解、予後判定法の改善、それによる治療法の個別化と改善に大きく貢献するはずである。このように腫瘍生物学と糖鎖生物学に強いインパクトを持つ本研究を行った大田将以は博士(薬学)の学位を得るにふさわしいと判断した。

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