学位論文要旨



No 116751
著者(漢字) 飯野,要一
著者(英字)
著者(カナ) イイノ,ヨウイチ
標題(和) 運動力学的解析法を用いたテニスのフォアハンドストロークの一研究
標題(洋)
報告番号 116751
報告番号 甲16751
学位授与日 2002.03.08
学位種別 課程博士
学位種類 博士(学術)
学位記番号 博総合第346号
研究科
専攻
論文審査委員 主査: 東京大学 教授 福林,徹
 東京大学 助教授 渡會,公治
 東京大学 教授 石井,直方
 東京大学 教授 大築,立志
 東京大学 講師 小嶋,武次
内容要旨 要旨を表示する

 これまでに行われたテニスのフォアハンドストロークの動作の研究は、主に運動学と筋電図の手法を用いて行われてきた。しかし、これらの運動学と筋電図による研究では運動の原因となる力が調べられていないので、それらの研究から、身体のどの部分にどのような力が作用していることによって、動きが生じたかを理解することは難しい。本研究は、テニスのフォアハンドストロークを運動力学的に分析することを目的とした。まず、テニスのフォアハンドストロークにおいて重要であると考えられている体幹上下軸回りの体幹の回転に関して、下肢が直接作用する骨盤上下軸回りの骨盤の回転に注目した。また、上肢,下肢の各関節で発揮されたパワーとエネルギーの移動を調べ、各関節の役割をエネルギー論の観点から議論した。

1.股関節を通じて骨盤に作用する骨盤上下軸回りのトルク

 骨盤上下軸回りの骨盤の回転を生み出すために、下肢がどのように骨盤に作用しているのかを調べることを目的とした。被験者は、関東学生リーグ1部の大学男子テニス選手10名であった。被験者は、2台のフォースプレートに片足づつ乗ってクローズドスタンスのフォアハンドストロークを行った。一人の被験者につき最低3試行を、2台の同期した16mmカメラで毎秒200コマで撮影した。2台のフォースプレートの出力は、400Hzで記録された。各被験者が最良と判断した1試行を分析した。

 マークと関節中心の3次元座標をDirect Linear Transformation法(Adbel-Aziz and Karara, 1971)を用いて算出した。逆動力学法を用いて、足、膝、股関節の関節間力と関節モーメントを算出した。骨盤トルクを、骨盤の垂直軸回りに、股関節を通して骨盤に作用するトルクとして定義し、股関節の関節モーメントと関節間力から計算した。両股関節での関節間力と関節モーメントの寄与を定量化し、比較するために、これらの寄与の曲線はバックスイングの後期とフォワードスイング期について、時間に関して積分された。それぞれの位相で積分された各成分による寄与は、Bonferroniの方法を用いて多重比較した。有意水準は、5%とした。

 バックスイング後期(骨盤の前方回転の開始からラケットの前方運動の開始まで)において、骨盤トルクが、右の関節モーメントと左右の関節間力の寄与によって増加し,フォワードスイング期(ラケット前方運動の開始からインパクトまで)の初期に、57.4±19.8Nmのピークに達した。骨盤トルクに対する右股関節モーメントの正の寄与は、主として伸展モーメントによるものであった。バックスイング後期、フォワードスイング期で積分した右股関節モーメントの寄与は、右関節間力と、左の関節間力とモーメントのそれよりも有意に大きかった。

 右股関節の伸展モーメントが骨盤トルクに最も寄与した。これは、ストローク中の右股関節の関節姿勢に関係していた。右股関節の伸展モーメントは、右股関節が外転位にあるとき、骨盤の上下軸の成分を持つ。右股関節の伸展モーメントが、骨盤トルクに大きく寄与し、右股関節の姿勢がそのモーメントが骨盤トルクを生み出す効果を決定するので、これはストローク中の右股関節の姿勢の重要性を示唆する。これらの知見に基づいて、フォアハンドにおいて体幹を十分に回転させることができない初心者初心者は、バックスイングの終わりまでに後脚の股関節を十分に屈曲させ、フォワードスイングにおいてボールにステップインするべきであることが示唆された。

2.膝の曲げ伸ばしの制限が骨盤上下軸回りに骨盤に作用するトルクに及ぼす影響

 本章の目的は、通常のストロークの下肢の動作と膝の動きを制限したストロークのそれとを運動力学的に比較し、膝の曲げ伸ばしの骨盤の回転を生み出すための役割を理解することであった。被験者、実験方法、分析方法とも第1章と基本的に同じである。通常のストロークに続いて、膝の曲げ伸ばしを制限したストロークを各被験者について最低3試行撮影した。1試行を分析し、通常のストロークと比較した。

 NFでのインパクト直前のラケット先端の平均速度28.2±3.1m/sは、RFでの速度25.9±2.7m/sよりも有意に大きかった。バックスイング後期とフォワードスイング期に積分された平均の骨盤トルクの差は、有意水準に達しなかったが(p=0.06)、RFストロークの方が、NFストロークよりも小さかった。バックスイング後期とフォワードスイング期で積分された骨盤トルクの寄与においてRFとNFの間に有意差があったのは右股関節モーメントであった。右股関節の外転モーメントのバックスイング後期の寄与は、RFのほうがNFよりも小さかった。フォワードスイングの始め、NFにおいて右股関節の外旋モーメントは骨盤トルクに正の寄与を示したが、RFにおいてはすべての被験者で負の寄与を示した。

 骨盤トルクは、テニスのフォアハンドにおいて、上体を回転させ、肩の速度は上肢を通してラケットまで伝えられる(Groppel, 1989)。したがって、二つのストローク間の積分された骨盤トルクの差(p=0.06)、これはほとんど有意なレベルの差であったが、二つのストロークのインパクト直前のラケット速度の差に対する主要な原因の一つかもしれない。

 結果は、フォアハンドにおける膝の屈曲伸展の役割の一つは、右股関節の屈曲と内旋をもたらし、右股関節の大きな、外旋モーメントと外転モーメントあるいは伸展モーメントを発揮することによって、大きな骨盤トルクを生み出すのを助けることであることを示唆した。

3.骨盤トルクと股関節モーメントの誤差と変動(再現性)

 逆動力学によって計算された関節モーメント等は、多くの誤差要因によって影響を受ける。Cappozzo et al. (1975)の結果から、本章では、股関節中心と圧力中心の位置の誤差が、股関節モーメントと骨盤トルクに与える影響を調べた。Knudson(1990)は、テニスのフォアハンドストローク中の上肢のキネマティクスの同一被験者の変動を調べ、角度データに比べて、速度、加速度データにおいて変動が大きいことを報告した。そして、微係数や運動力学的変数を扱う場合は、被験者の変動を考慮すべきであることを示唆した。3試行を最も同じ条件で行ったと考えられる、3試行の床反力曲線が最も似ていた1名の被験者に対して下肢の関節モーメントや骨盤トルクの3試行の変動を調べた。

 圧力中心の位置は測定値からフォースプレートのx軸とy軸方向にそれぞれ±10cmシフトされた。同様にして、股関節中心の位置は、測定値から骨盤の前後、内外側、上下方向にシフトされた。シフトの量は、Bell et al. (1990)によって報告されたASIS間の距離の相対値として表されたASISからの股関節中心の位置の標準偏差から決定された。

 本研究で得られた、圧力中心と股関節中心の位置をシフトさせた時の骨盤トルクの最大値の変化量は、−7.8±2.3%から8.0±2.5%であった。

 関節モーメントや骨盤トルクは、無視できない誤差を含むことが示唆された。しかし、右股関節モーメントが、骨盤トルクに対して最も大きく寄与することは、誤差の影響を受けなかった。また、被験者内の変動も無視できないことが分かった。しかし、10名の平均値を分析して得られた知見は、被験者内の変動に影響を受けないと考えられた。

4.上肢、下肢の関節のパワー、エネルギーの移動

 末端の速度を大きくする必要のあるスポーツ動作においては、エネルギーの移動が見られることが予想されるので、エネルギー論的観点から研究を行うことは、関節の役割について理解するために有用であると考えられる。この章では、上肢、下肢の関節での力学的エネルギーの生成、吸収、移動の割合を調べ、テニスのフォアハンドストロークにおける各関節の役割を、エネルギー論的に論じることを主な目的とした。

 逆動力学法を用いて、右の肩、肘、手首の各関節の関節間力と関節モーメントを計算した。関節モーメントと角速度、関節間力と関節速度から、以下のパワーを計算した。関節モーメントパワー(関節モーメントがなす単位時間あたりの仕事)、セグメントに対する関節モーメントパワー=関節モーメントによってセグメントになされる単位時間あたりの仕事、セグメントに対する関節間力パワー=関節間力によってセグメントになされる単位時間あたりの仕事と関節モーメントによって移動するエネルギーの割合である。フィルターによるインパクトの大きな影響を受ける上肢については、インパクト前の−28.8msまでのデータを、仕事量の計算に用いた。

 右下肢は、股関節伸展と足関節伸展のパワーが、バックスイング後期の最後からフォワードスイング期にかけて見られた。肩関節では、水平屈曲モーメントの正のパワーが見られた。フォワードスイング期に、内旋モーメントの正のパワーが見られた。

 上肢、下肢の関節のなかでの力学的仕事の源は、最大のものが右股関節の伸展筋群であることが示唆された。次いで左膝関節の伸展、右足関節の伸展、左股関節の内転と伸展、右肩関節の水平屈曲の筋群の順であることが示唆された。

 インパクト直前(−28.8ms)までにラケットとラケットを持つ腕が得た体重当たりの力学的エネルギー1.004J/kgのうち81.2%が体幹から移動したエネルギーであることが分かる。下肢や体幹で生み出された力学的エネルギーが、肩関節で生み出されたエネルギーとあわせて、上肢を通じてラケットまで移動することによって、大きなラケット速度が生み出されていることが示唆された。

図1:代表的被験者の股関節の関節間力と関節モーメントの骨盤トルクへの寄与と骨盤トルク。

表1:ストローク全体で関節モーメントがなした体重当たりの仕事(J/kg)。

上肢の関節モーメントの仕事は、−28.8msまでのデータから計算された。

審査要旨 要旨を表示する

 本論文「運動力学的解析法を用いたテニスのフォアハンドストロークの一研究」は、クローズドスタンスで行われたテニスのフォアハンド・グランドストロークでの基本的な身体の用い方を運動力学的に調べることを目的とし、そのストロークで体幹長軸周りの体幹の回転を生み出すための脚の働き、及び、ラケットを加速するために体肢で行われた力学的エネルギーの生産と移動を、高速度で撮影した映像と床反力の計測からなる実験室的手法を用いて明らかにした。これらの研究から得られた知見は、これまで運動学的な研究が多かった打動作のスポーツバイオメカニクス研究に運動力学的研究の手法を導入したこと、及び全く分析されていなかった、打動作中に体幹を回転させるための脚の働きをテニスのフォアハンドストロークについて運動力学的に明らかにしたことで、注目される。

 本論文は5章よりなり、以下のように要約される。

 第1章 股関節を通じて骨盤に作用する骨盤上下軸まわりのトルク

 テニスの指導書では、いわゆる「手打ち」にならないために、体幹長軸周りの体幹の回転がグランドストロークでのパワーの源として、経験的に重要視されている。しかし、この回転がどのような身体の働きによって生み出されているのかは、全く不明であった。この回転は、体幹のその長軸周りのねじれと体幹自体を脚が回転させることによって生み出されると考えられる。そこで本章では、テニスのフォアハンド・グランドストロークについて、体幹の最下部にある骨盤を脚が回転させる仕組みを明らかにすることを目的とし、高速度映画カメラと床反力計をそれぞれ2台用い、関東大学テニスリーグ一部のチームに属する男子学生を被験者として研究を行った。

 その結果、両肩を結ぶ線の回転の約60%は骨盤の回転によって生み出されていることが明らかになった。さらに、その際、後脚の股関節の伸展モーメントが最も骨盤の回転に貢献していることが明らかになった。また、この伸展モーメントを骨盤の回転に結びつけるには、股関節が外転位にある必要がある。したがって、後脚の股関節の姿勢も骨盤の回転に重要であることが分かった。

 これらの結果から、フォアハンド・グランドストロークでの体幹の回転に、脚の働きが重要であり、その中でも後脚の股関節伸展モーメント発揮が最も重要であることが分かった。

第2章 膝の曲げ伸ばしが骨盤に作用する骨盤上下軸まわりのトルクに与える影響

 グランドストロークに関し、テニスの指導書でしばしばストローク中の膝の曲げ伸ばしの重要性が指摘されるが、その機能的意味はほとんど述べられていない。本章では、膝の曲げ伸ばしの違いが、脚が骨盤を回転させる作用に影響を及ぼすという仮説の下に、第1章と同様の方法を用いて、膝の曲げ伸ばしに違いのあるフォアハンド・グランドストロークの分析を行った。

 第1章の実験に参加した被験者に、普通のフォアハンド・グランドストロークの試行後、出来るだけ膝を曲げないフォアハンド・グランドストロークを行うよう指示した。

 両ストロークの比較の結果、膝を曲げないようにして打ったストロークでは、脚の骨盤回転作用が弱い傾向にあった。そして、その主な原因は、このストロークでは後脚の股関節で発揮された外旋モーメントと伸展または外転モーメントが小さかったためであることが明らかになった。つまり、実験結果は、膝の曲げ伸ばしの違いが、脚が骨盤を回転させる作用に影響を及ぼすという仮説を支持した。

 膝を曲げないようにして打ったストロークでは、膝の屈曲だけでなく股関節の屈曲も浅かったために、股関節で大きなトルクが発揮できずに、骨盤の回転作用も弱かったと考えられる。

 本章では、フォアハンド・グランドストローク中の膝の曲げ伸ばしの役割のひとつは、同時に股関節を曲げ伸ばし、股関節モーメントを大きくして、骨盤を回転しやすくすることであることを明らかにした。

第3章 骨盤トルクと股関節モーメントの誤差と変動(再現性)の評価

 第1章と第2章では、映像と床反力から、逆動力学を用いて、フォアハンド・グランドストローク中の股、膝、足の各関節の関節モーメントと関節間力を計算した。この方法を用いて得られた結果には、無視できない誤差が含まれる可能性があることが指摘されている。また、誤差に影響を及ぼす要因として、床反力計の圧力中心の位置の誤差及び関節中心の位置の誤差が大きな影響を及ぼすと考えられている。

 そこで本章では、圧力中心と股関節中心の位置について、実際の計測値に系統的な誤差を加えて股関節トルクを計算し、それらの誤差が脚の骨盤回転の作用に及ぼす影響を調べた。

 また、第1章と第2章で導かれた結論は、2種類のストロークについて、それぞれ各被験者が上手に打てたと思った1試行の結果に基づいている。しかし、同一被験者内での、上手に打てたと思った試行間での変動は調べられていない。そこで、床反力曲線が似ていて、3試行とも上手に打てた被験者1名についてではあるが、脚が骨盤を回転させる作用の試行間の変動を調べ、その変動の大きさを推測した。

 その結果、脚が骨盤を回転させる作用に関する誤差は全く無視できるほど小さくはないが、第1章と第2章で得られた結論を大きく変更しなければならないほどの大きさの誤差ではないことが明らかになった。また、1名の被験者の試行間の変動が仮に被験者を代表する値とするならば、同様に第1章と第2章で得られた結論を大きく変更しなければならないほどの大きさの変動ではないことが明らかになった。

第4章 上肢、下肢の関節におけるパワー、エネルギーの生成、吸収と移動

 肩関節、肘関節や手関節の1回の屈曲または伸展で得られる力学的エネルギーは、フォアハンド・グランドストロークでのボールインパクト時の腕とラケットの持つ力学的エネルギーに比べて僅かなものであると考えられる。そのため、このストロークに必要な腕とラケットの速度を生み出すには、脚や体幹の比較的大きな筋によって生み出された力学的エネルギーを腕とラケットにまで移動させる必要があると考えられる。しかし、テニスのストロークにおけるこの生産と移動については、まだ明らかにされていない。

 そのため本章では、フォアハンド・グランドストロークにおいて左右の脚とラケットを持つ腕で生み出され、移動する力学的エネルギーを明らかにすることを研究の目的とした。

 第1章で被験者が行ったフォアハンド・グランドストロークについて、逆動力学を用いて、ラケットを持つ腕とラケットの運動力学的分析を行った。そして、第1章の結果も用い、両脚の股、膝、足の各関節及びラケット腕の肩、肘、手の各関節の関節モーメント、関節間力、関節中心の速度及び関節角速度を求めた。次に、これらの値に基づき、各関節で生産された力学的エネルギーと各関節を移動した力学的エネルギーを求めた。

 その結果、肩関節を介してラケット腕に移動した力学的エネルギーよりやや少ない量のエネルギーが脚で生み出されていたことが明らかになった。よって、無視できない量の力学的エネルギーが体幹でも生産されていたと思われる。

 また、腕で生産された力学的エネルギーは、ボールインパクト時の腕とラケットが持つ力学的エネルギーの約20%に過ぎず、そのほとんどは肩関節を介してのエネルギーの移動によるものであったことも明らかになった。

第5章 まとめ

 本論文の研究から、次の結論が得られた。

 クローズドスタンスで行われたテニスのフォアハンド・グランドストロークを運動力学的手法を用いて分析した結果、以下のことが明らかになった。

1 後脚の股関節伸展モーメントが、フォワードスイング中の骨盤のその長軸周りの回転を生み出すために最も寄与しており、その際、股関節が外転している必要があった。

2 ストローク中に観察された膝の曲げ伸ばしは、後脚の股関節の外旋モーメントと伸展あるいは外転のモーメントを発揮しやすくし、骨盤の回転を生み出すのを助けている。

3 股関節中心の位置及び床反力計の圧力中心の位置に仮定された程度の誤差が含まれていても、その誤差は第1章と第2章の結論を大きく変えるほどの大きさではない。

4 体肢がした仕事に関しては、右脚の股関節伸展モーメントによる仕事が最大であった。この仕事を含めて、主に下肢や体幹で生み出された力学的エネルギーが、上肢の関節を介して移動することにより、大きなラケット速度が生み出されている。

 以上に述べたように、本論文は、テニスのフォアハンド・グランドストロークにおいて重要と考えられていたが、まだ科学的に明らかにされていなかった、体幹をその長軸周りに回転させるための脚の働きを、誤差解析も含めて、初めて運動力学的観点から明らかにした。さらに、同ストローク中に脚とラケット腕が生み出す力学的エネルギーと、その移動の様子の一部を明らかにした。

 また、第1章と2章で用いた分析方法は、野球、卓球、ゴルフ等の体幹のその長軸周りの回転が重要と考えられる打動作や、体幹のその長軸周りの回転が伴う素早い方向変換などでの脚の働きの運動力学的分析にそのまま利用でき、大変応用性が高い。

 このように、飯野要一君の論文の身体運動科学の分野における意義は、非常に大きいものがある。したがって、飯野要一君により提出された本論文は、東京大学大学院課程による学位(学術)の授与に相応しい内容と判定した。

UTokyo Repositoryリンク