学位論文要旨



No 116983
著者(漢字) 張,旭紅
著者(英字)
著者(カナ) チョウ,キョウコウ
標題(和) 中国近代大学のキャンパスにおけるオープンスペースの展開に関する研究
標題(洋) A Study on the Development of Open Space within the Campuses of Modern Chinese Universities
報告番号 116983
報告番号 甲16983
学位授与日 2002.03.29
学位種別 課程博士
学位種類 博士(工学)
学位記番号 博工第5124号
研究科 工学系研究科
専攻 建築学専攻
論文審査委員 主査: 東京大学 助教授 岸田,省吾
 東京大学 教授 長澤,泰
 東京大学 教授 藤森,照信
 東京大学 教授 加藤,道夫
 東京大学 助教授 千葉,学
内容要旨 要旨を表示する

■ 第1章 序−背景と目的、対象、方法

□ 研究目的

 本研究は、大学の外部空間、すなわちオープンスペースの形成および変容過程の分析を通じて、中国近代大学のキャンパスに固有な空間的特徴を把握することを目的とする。

 具体的には、まず、中国大学の空間の形成と変容に関連する歴史的事実を明らかにする。つづいて、中国大学の空間展開の過程に注目し、この過程に現われる空間編成の形式とその特徴を明らかにする。さらに、原型であるアメリカ近代大学を比較例として取り上げ、中国大学との比較分析をおこなうことにより、中国近代大学の空間展開の特異性を明らかにする。

□ 分析対象

 1930年代中期までに形成された中国の代表的な近代大学を研究対象とする。その中から、大規模であり、オープンスペースの展開が連続である大学を取り上げて分析する。中国の大学は分析の主対象として10校を取り上げる。また、アメリカの大学は比較例として取り上げる。それらはアメリカで原型的大学空間を持ち、最も古い大学を2校、及び計画方法が中国大学と類似していたボザール系大学を3校、合わせて5校である。

□ 分析方法

 分析は主にキャンパスのアカデミック部分に注目する。分析の時期は1990年代末まで、基本的に1950年を境に「前期」と「後期」に分ける。また、各大学の状況に応じてさらに細分することもある。

 個々の大学の分析については、まず、調査で収集した図面、写真、文献資料によって、オープンスペースを規定する主要な諸要素を観察する。諸要素とは、オープンスペースの境界を定め、その綜合的な空間の性格を規定する要素である。それらを見ることによって、オープンスペースの空間形態と特性を判断できる。具体的には、1)全体配置、2)立面形式、3)景観構成、4)アクセスパターン、という主要な諸要素を先に観察する。

 つづいて、大学の空間を全面的に理解するために、部分から構内全体に至るまで、スケールに応じた「ユニットレベル」、「中間レベル」、「全体レベル」という三つのレベルを設定する。「ユニットレベル」はキャンパスの中に一つのオープンスペースを規定する建物或いは建物群のスケールに対応するレベルである。ここで形成されるオープンスペースとそれを規定する諸要素の集合は、キャンパス全体を構成する基本的な単位となり、「基本空間単位」と呼ぶ。「中間レベル」は幾つか隣接する「基本空間単位」により構成されるキャンパス一部のスケールに対応するレベルであり、ユニットと全体の中間的なレベルである。「全体レベル」はキャンパス全体のスケールに対応するレベルである。

 さらに、「空間編成」というオープンスペースの形態と特性の編成に関する時期毎の変化を見る。ここで、オープンスペースの「基本空間単位」、及び複数の「基本空間単位」を統合し形成された一定の形態と特性を持つまとまりである「編成領域」について、変化を見るための分析図を三つのレベル毎に作成する。

 最後に、分析対象のそれぞれの時期において反復される特徴の有無を検討し、変化に共通する特徴について考察をおこなう。

■ 第2章 アメリカ近代大学 / 歴史的概観

 第2章、第3章は分析の背景として、中国、アメリカそれぞれの大学制度、組織などの変化及び空間的変容の歴史を概観します。

 イギリスの伝統的大学のモデルを継承して発生したアメリカの大学は、19世紀初頭からドイツ大学の影響のもとで次第に近代化に着手し、20世紀初頭にアメリカ・モデルと称すべき近代的大学制度を確立した。第二次世界戦争後、入学者数を劇的に増すことによって、大学は急激に拡大した。高等教育の序列化と本格的な大衆化を形成し、アメリカ・モデルという制度の多様性と柔軟性をよく示している。

 このようなアメリカ大学の空間は、最初にイギリスの閉鎖的大学空間を継承せず、広大さと開放性という二つの大きな空間特質を有していた。その後、大学制度の近代化によって、大学の空間は集落的様相から都市的様相へと変貌した。これに対応する為、キャンパスマスタープランを作成し、「計画的な空間形成」による全体の統一的秩序を目指した。第二次世界戦争後、大学空間の規模はさらに拡大され、現代建築も導入された。70年代後半から、アメリカの大学は建物の改造と環境の整備を中心としたキャンパス再開発に転換した。

■ 第3章 中国近代大学 / 歴史的概観

 一方、中国では、高等教育の歴史は四千年前から始まったものの、長い間教育内容が文・史・儒・経に限られ、専制政治の下に、教育の自立や学問の自由といった概念が生まれることはなかった。従って、19世紀末の科学技術及び西洋文化を教える新型の近代大学の発生は全く革命的であった。1912年の高等教育立法にはアメリカ・モデルの影響が明確に現われ、1930年代初頭までには近代大学の制度が中国でほぼ形成されるに至った。1950年以降、中国大学は拡大期を迎え、新政府の政策により、ソ連モデルが採用され、大学を全面的に国有化する一方、硬直化した制度体系は大学に高度な集権化をもたらした。1978年から大学制度の改革は始まり、アメリカ或いは国際的な大学制度に近づく。

 このような制度の変容は、大学の空間的側面にも影響を及ぼしていた。大学制度の近代化によって、大学の空間は中国伝統の閉鎖的空間から解放され、アメリカの大学のような開放的空間を獲得した。1910年頃から、多くの大学は施設を全て収容できるキャンパスの建設に着手し始め、アメリカの影響のもと、「計画的な空間形成」を重視し、マスタープランの作成をアメリカで教育を受けた建築家に依頼する大学も多くなった。従って、中国の大学空間の形成の過程で、アメリカの大学が果たしたモデルとしての役割は大きいと考えられる。また、中国の伝統的建築形式を要素として近代大学の空間に取り入れることも重視された。1950年後、制度の変容とともに、荘厳で対称的な形態を持つソ連式建物が流行した。また、この時期には、大学空間は急速に大規模化され、キャンパスは明確にゾーニングされるようになった。90年代からは既存の環境との調和及び空間的なつながりを目指すキャンパスの再開発を行っている。

■ 第4章 中国近代大学 / 空間分析

 第4章、第5章は分析対象である中国、アメリカの両大学について、それらの空間展開のプロセスを観察し、個別的な空間編成の形式とその特徴を分析する。さらにそれぞれの大学に共通する部分をまとめ、中国、アメリカの両大学の空間の特徴を明らかにする。

□ 分析結果

1.ユニットレベルの空間編成:

 ユニットレベルの空間編成の特徴は、1.異なる特性(田園的/庭園的/都市的)を持つ基本空間単位の形成、2.「田園的」、「庭園的」空間単位の編成から「都市的」空間単位の編成への変容、とまとめられる。

 具体的には、ユニットレベルで形成される「基本空間単位」は、オープンスペースの形態に関して、より明確な輪郭がある「定形型」と明確な輪郭がない「非定形型」に分けられ、オープンスペースの特性に関して、さらに「表型」と「裏型」に分けられる。

 「非定形−表型」はキャンパス発生の最初に存在した過渡的編成形式である。そこからオープンスペースの囲みが始まり、「定形−表型」の五つのタイプ、つまりA.「中庭型」、B.「中庭・広場型」、C.「庭園型」、D.「前庭・広場型」、E.「街路型」、が形成された。タイプA、B、Cは空間展開の前期で現れ、AとBは「田園的」特性、Cは「庭園的」特性を示している。一方、タイプD、Eは空間展開の前期の後半〜後期で現れ、「都市的」特性を示している。また、数が少ない裏的基本空間単位は前期後半〜後期に形成され、二次的編成形式である。

2.中間レベルの空間編成:

 中間レベルの空間編成の特徴は、1.中心性と軸性 2.二種類の編成体系(田園・庭園的/都市的)の形成、3.「田園・庭園的」体系の編成から「都市的」体系の編成への変容、とまとめられる。

 具体的には、中間レベルの空間編成は、基本空間単位の結合の様態によって五つの形式に分類される。つまり、1.「中庭型」オープンスペースの単純な反復(基本形式)、2.「中庭型」オープンスペースの主・二次的反復、3.中心的「中庭・広場型」のオープンスペースからの展開、4.「庭園型」のオープンスペースを中心としての囲み、5.「T字形式」の形成、である。

 形式2〜5においては、中心的オープンスペースを確立し、基本形式1の「反復」の原理を利用しながら、二次的オープンスペースが中心的オープンスペースの周りに編成される。また、形式4の軸性が曖昧である以外は、形式2、3、5の編成は軸に従うことを観察できる。さらにタイプ2、3、4は空間展開の前期で現れ、緑に満ちあふれた田園的・庭園的オープンスペースを編成する体系を確立した。一方、形式5は後期に現れ、都市的空間の形成によって、前期と異なる都市的オープンスペースを編成する体系を確立した。

3.全体レベルの空間編成

 全体レベルの空間編成の特徴は、1.中心から周縁への展開、2.軸による統合、3.編成領域の分化、4.「田園・庭園的」領域の編成から「都市的」領域の編成への変容、とまとめられる。

 具体的には、全体レベルの空間編成は、最初に散在する建物によって、連続的、一体的なオープンスペースの中に独立な領域を編成してから、様々な基本空間単位の形成と結合によって、全体の編成領域を分離することで、その特性が分化された。

 空間展開の前期に、「田園的」オープンスペースを編成する(中間レベルの形式1、2、3が複合する)場合は、中心的および二次的オープンスペースが軸によって統合され、一体的な田園的領域を形成した。また、「庭園的」オープンスペースを同時に編成する(中間レベルの形式1、2、3と形式4が複合する)場合は、軸が庭園的オープンスペースの中で失われ、自然環境の中で自律的全体が編成されるとともに田園的および庭園的両領域が形成された。さらに、空間展開の後期に、編成形式5は軸に沿って付加し、都市的編成領域を形成した。また、この都市的領域は、前期後半から表的オープンスペースと分離した裏的オープンスペースの一部を包容する。

■ 第5章 アメリカ近代大学/空間分析

 アメリカの大学は中国の大学の原型であるため、その空間編成の形式と特性は中国と一致する部分が多く見られる。「中庭型」或いは「中庭・広場型」の単純な反復があると同時に、「中庭・広場型」或いは「前庭・広場型」のオープンスペースが中心として確立され、軸を決め、二次的オープンスペースは中心から次第に展開し、軸によって統合される編成形式が見られる。さらに、都市性が顕れ「街路型」のオープンスペースが存在する場合、キャンパスの周辺に配置され、キャンパスの中心部は田園的なオープンスペースが広がる。また、建物の内部に内包される光庭以外は裏的オープンスペースは殆ど見られず、表的・田園的オープンスペースは一体となって展開されている。

■ 第6章 中国近代大学の空間展開の特徴

 第6章は第4章、第5章の分析結果を比較し、中国近代大学の空間展開の特異性及びその特異性の形成を促す要因を明らかにする。

□ スケール:

 基本空間単位のオープンスペースの大きさは各類型によって一定の範囲で変動し、この範囲では中国、アメリカの大学はほぼ同じである。従って、オープンスペースのスケールから見る限り、中国、アメリカの大学の空間は似通っていることが明らかになる。しかし、キャンパス全体のスケールに関しては、アメリカの大学の方が著しく広大である。

□ 中心性:

 中国、アメリカの大学の空間編成に関して、中心から周縁へと向かうオープンスペースの編成が多くの大学で見られ、共通であることがわかる。しかし、編成体系の変化(「田園・庭園的」なものから「都市的」なものへ)によって、中国の大学は二つの中心を形成し、「中心性の並置」が顕れている。一方アメリカの大学は一つの中心を確立し、「中心性の単一」が明確である。

□ 軸性:

 中国、アメリカの大学の空間編成に関して、軸性を持つ編成が多くの大学で見られ、共通であることがわかる。しかし、中国の大学の軸性はユニットレベルでアメリカの大学より強く、中間レベルで庭園的オープンスペースを編成する時には、軸性は曖昧になり、さらに全体レベルで軸性はアメリカより弱くなる。具体的には、主・二次的軸が存在する場合、二次的軸は弱く、空間の展開は一方向である。さらに、全体を貫く強い主軸をなして、軸は部分的に統合し続け、空間は多方向に展開することもよくみられ、「軸性の並置」が観察される。一方アメリカの大学は、全体を貫く主軸とそれに交差する強い二次的軸によって展開し、「軸性の統合」が明確である。

□ 編成領域の特性:

 中国の大学の空間編成は、前期の「田園的」、「庭園的」オープンスペースと後期の「都市的」オープンスペースの形成によって、異質な三種類の特性を持つ編成領域が形成され、編成領域の「特性の複合」を観察できます。一方、アメリカの大学は、当初からオープンスペースの一体性を持続し、等質な「田園的」編成領域を形成している。編成領域に関して「特性の単一」が明確である。

□ まとめ

 以上の考察により、中国近代大学の空間展開における固有的特徴が明らかにされた。まず、アメリカの大学と共通する特徴は「軸の統合による「田園的」オープンスペースの持続的展開」である。しかしながら、中国近代大学の空間展開においては伝統的建築形式から影響を受け、軸性を持つ整然たるオープンスペースを形成すると同時に、自然と結合し、不規則で自然的な空間が形成されている。この「アメリカ的な田園的空間体系に対する「庭園的」空間の導入」がアメリカ・モデルに対する第一の空間変容である。

 さらに、政治体制の変化にともなう大学制度の変容のもとで、アメリカ・モデルに対する第二の空間変容が行われた。「既存の空間体系に対する「都市的」空間体系の付加」である。

 これらの変容によって、中国近代の大学空間はアメリカとは異なる空間的特性を獲得したと結論づけることができる。すなわち、アメリカ近代の大学空間の特徴である「同質的(田園的)オープンスペースの一貫的形成」及び「空間全体の一体性」に対して、中国近代の大学空間は「異質的(田園的/庭園的/都市的)オープンスペースの分節的形成と並置」及び「全体の複合性」という特徴を備えているのである。

審査要旨 要旨を表示する

 本論文は、中国近代大学の空間的特徴を動的に理解することを目的とし、キャンパスのオープンスペースに着目し、その歴史的な形成・変容過程の分析を行ったものである。合わせて、中国のキャンパスの固有性を理解するため、中国近代大学の形成に深い関係をもっていたアメリカの大学キャンパスと比較検討を行っている。

 論文は、全6章と最後の「まとめ」から構成されている。

 まず第1章では、本研究の目的と研究対象、研究方法の概要について述べている。大学空間をオープンスペースから研究することの意義、その空間的な特徴を通時的、動的に理解することの意味が明らかにされている。また、研究対象として、中国、アメリカとも、1930年代中期までに形成された大学で代表的なものが選択されたことが説明される。

 第2章、3章では、中国とアメリカの大学制度、組織などの変化、それぞれの空間的変容過程を概観し、それらの相互関係を論じている。

 第2章では、アメリカの大学がドイツ大学を範としながら、柔軟なアメリカモデルに達するに至ったこと、空間的には、集落的様相から大規模で複雑な都市的様相に変貌し、計画的で統一的な空間形成を目指し、さらに今日、その伝統を再興しつつあることなどを論ずる。

 第3章では、中国の近代大学は19世紀末以降発生、展開したこと、それには大学のアメリカモデルやソ連モデルなどが影響してきたことなどを確認し、空間的には、20世紀初頭以降、アメリカのマスタープラン作り、さらに戦後はソ連式建築に影響され、今日の既存環境との調和を重視する状況に至る過程を論じている。

 第4章では、オープンスペースの分析方法を詳述した上で、中国近代大学10例のキャンパスの変容過程について分析を行っている。

分析は1950年の前後の二段階、あるいは三段階に分け、また、建築的なスケールからキャンパス全体のスケールまで三レベルに分け、それぞれのキャンパスの空間編成を分析している。結果として中国大学のキャンパスでは全体として、

1)ユニットレベルでは、異なる特性をもつオープンスペースの基本単位の形成、田園的、庭園的編成から都市的編成への変容が見られること、

2)中間レベルでは、中心性と軸性の並存、田園的、都市的編成の形成、田園的編成から都市的編成への変容が見られること、

3)全体レベルでは、中心から周縁への空間の展開、軸による統合、編成領域の特性の分化、田園的編成から都市的編成への変容が見られること、などが明らかにされる。

 第5章では、対象として選択したアメリカの大学のキャンパスについて中国大学と同様な分析を行い、その結果、空間編成は中国と共通する特徴が多であるものの、アメリカ固有の特徴として、中庭・広場型のオープンスペースを中心として空間編成が展開すること、都市性が現れる場合でも、中心には田園的な空間編成が存在することなどが論じられる。

 第6章では、上記4,5章の分析から、中国とアメリカのキャンパスの特徴を比較し、四つの側面において動的な観点から見た中国近代大学のキャンパスの特徴を示す。

1)オープンスペースのスケールにおいては、中・米のキャンパスは類似しているものの、キャンパス全体のスケールはアメリカが著しく広大であること、

2)アメリカキャンパスでは単一の中心が見られるのに対し、中国では、複数の中心が並置されること、

3)軸性に関しては、中国大学には分散した複数の軸が見られること、軸性が部分レベルでは強く、全体レベルでは弱いこと、軸による空間編成の展開には一方向性が強いことなど、さらに

4)編成領域の特性に関して、田園的特性で統一されたアメリカ大学に対し、中国大学は相異なる三種類の特性をもつ領域が形成されてゆくことなどが示される。

 最後の「まとめ」では、中国近代大学キャンパスの変容に見られる特異性として、第一に、軸性を用い統合的に展開する田園的空間編成に庭園的空間編成が導入されること、第二に、新たに都市的特性の空間編成が付加されること、の二点が論じられる。結論として、アメリカの「同質的オープンスペースの一貫した形成」に対し、中国近代大学の空間形成には、「異質的オープンスペースの並存と複合」という特徴があること、その背景として中国の伝統的な空間が影響していることなどが結論付けられる。

 以上のように,本論文は中国近代大学の空間の形成と変容に関し、その動的な特徴を明らかにする実証的な研究で、大学空間のあり方に関する広い知見を提供するという点で興味深いだけでなく、現在、大きく変貌しつつある中国の大学キャンパスの将来計画にも有効な指針を与えるという点で、高く評価されるものである。

 よって本論文は博士(工学)の学位請求論文として合格と認められる。

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