学位論文要旨



No 118481
著者(漢字)
著者(英字) AHMED,HELEN
著者(カナ) アハメド,ヘレン
標題(和) 形態学的並びに薬理学的見地よりみた若年未経産犬と老齢経産犬の尿道平滑筋収縮特性
標題(洋) CONTRACTILE PROPERTIES OF URETHRAL SMOOTH MUSCLES OF YOUNG AND OLD FEMALE DOGS : MORPHOLOGICAL AND PHARMACOLOGICAL ASPECTS
報告番号 118481
報告番号 甲18481
学位授与日 2003.06.18
学位種別 課程博士
学位種類 博士(医学)
学位記番号 博医第2201号
研究科 医学系研究科
専攻 外科学専攻
論文審査委員 主査: 東京大学 教授 花岡,一雄
 東京大学 助教授 後籐,淳郎
 東京大学 講師 平田,恭信
 東京大学 助教授 河原崎,秀雄
 東京大学 講師 吉村,浩太郎
内容要旨 要旨を表示する

背景:α1-adrenoreceptors は尿道平滑筋に多く存在し、この部分の収縮に重要な役割がある可能性がある。しかし、年齢に依存した尿道平滑筋の変化の詳細な試験はほとんど行われていない。

方法:若齢および老齢の出産経験のあるビーグルの尿道の収縮特性が、尿道機能研究、トリチウムラベルされたタムスロシンを用いた尿道用の肉眼的オートラジオグラフィー、および尿道筋の形態によって検討された。

結果:ノルエピネフリンに対するプラゾシンのアンタゴニスト効果は、若齢犬では、7.76±0.13、老齢犬では、7.62±0.06であった。In vitro のオートラジオグラフィーにおいて、近位尿道では、トリチウムラベルされたタムスロシンの特異的結合が広く認められた。平滑筋の circular longitudinal layer における結合密度は、それぞれ犬において約60%、40%であった。

結論:メスのイヌ科の尿道に、α1Aおよび α1L-adrenoreceptors が認められた。年齢による変化は、近位尿道機能、α1-adrenoreceptors 結合部位の分布、および平滑筋の密度において認められなかった。

審査要旨 要旨を表示する

背景:α1-adrenoreceptors は尿道平滑筋に多く存在し、この部分の収縮に重要な役割がある可能性がある。しかし、年齢に依存した尿道平滑筋の変化の詳細な試験はほとんど行われていない。

方法:若齢および老齢の出産経験のあるビーグルの尿道の収縮特性が、尿道機能研究、トリチウムラベルされたタムスロシンを用いた尿道用の肉眼的オートラジオグラフィー、および尿道筋の形態によって検討された。

結果:ノルエピネフリンに対するプラゾシンのアンタゴニスト効果は、若齢犬では、7.76±0.13、老齢犬では、7.62±0.06であった。In vitro のオートラジオグラフィーにおいて、近位尿道では、トリチウムラベルされたタムスロシンの特異的結合が広く認められた。平滑筋の circular longitudinal layer における結合密度は、それぞれ犬において約60%、40%であった。

結論:メスのイヌ科の尿道に、α1Aおよびα1L-adrenoreceptors が認められた。年齢による変化は、近位尿道機能、α1-adrenoreceptors 結合部位の分布、および平滑筋の密度において認められなかった。

以上、本論文は、学位の授与に値するものと考えられる。

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