学位論文要旨



No 119101
著者(漢字) 山本,陽治
著者(英字)
著者(カナ) ヤマモト,ヨウジ
標題(和) Ce(IV)/EDTA錯体を用いたDNAの位置選択的切断法の開発
標題(洋)
報告番号 119101
報告番号 甲19101
学位授与日 2004.03.25
学位種別 課程博士
学位種類 博士(工学)
学位記番号 博工第5833号
研究科 工学系研究科
専攻 化学生命工学専攻
論文審査委員 主査: 東京大学 教授 小宮山,真
 東京大学 教授 荒木,孝二
 東京大学 助教授 工藤,一秋
 東京大学 助教授 菅,裕明
 東京大学 助教授 浅沼,浩之
内容要旨 要旨を表示する

【緒言】

現在、ヒトゲノム計画が終了するなど様々な生物のゲノム解析が進み、高等生物の非常に大きなDNAの遺伝子操作を可能にする「人工制限酵素」の開発の重要性がますます大きくなっている。これまでの研究によりCe(IV)の水酸化物ゲルや会合体を形成したCe(IV)/EDTA錯体が高いDNA切断活性をもつことが分かっており、これらの触媒に如何にして配列認識能を付与するかというのが現在の課題である。近年、Ce(IV)/EDTA錯体が二本鎖DNAに比べ一本鎖DNAを速く加水分解するという興味深い性質をもつことが見出され、この特徴を利用してギャップ構造をもつDNAのギャップ部位を選択的に切断した例もある。しかしながら、Ce(IV)/EDTA錯体単独でのギャップ部位選択的切断反応の活性は低く、また基質が一本鎖DNAであるなどいくつかの問題点が挙げられる。そこで、本研究では、Ce(IV)/EDTA錯体を用いて一本鎖DNAおよび二本鎖DNAを高活性で位置選択的に切断する手法の構築を目指した。

【オリゴアミン−アクリジンコンジュゲートによるギャップ部位選択的切断の活性化】

Ce(IV)/EDTA錯体によるDNAの加水分解反応は、スペルミンなどのオリゴアミンの添加により加速されることが分かっている。この性質を利用してCe(IV)/EDTA錯体によるギャップ部位選択的切断を活性化させるためにはオリゴアミンをギャップ部位へ効率よく結合させることが必要であると考えられるが、一般的にオリゴアミンの一本鎖DNAに対する結合は弱い。そこで、オリゴアミンが本来持っているDNAに対する静電的相互作用に加え、塩基とのスタッキング相互作用を付与することでオリゴアミンのギャップ部位への結合を強めることができるのではないかと考え、本系ではオリゴアミンをアクリジンにコンジュゲートさせた化合物を合成しCe(IV)/EDTA錯体による加水分解反応に対する加速効果を調べた。

本系で用いたDNAの配列とコンジュゲートの構造をFig. 1に、コンジュゲート1-3を用いCe(IV)/EDTA錯体によるギャップ部位選択的切断を行なった結果をFig. 2に示す。Fig. 2aのLane 2とLanes 3, 4を比較すると明らかなように、コンジュゲートとCe(IV)/EDTA錯体を併用することでギャップ部位での切断活性を向上させることに成功した。コンジュゲートの濃度が50μM以下の領域ではギャップ部位の切断が活性化され、最大で6倍の加速効果を示した(Fig. 2b, closed circles)。一方、二本鎖部分の切断はコンジュゲートを添加してもほとんど活性が変わらず、コンジュゲートはターゲットサイトであるギャップ部位のみを選択的に活性化することがわかった。

コンジュゲートのギャップ部位への結合を確認するためにギャップ構造をもつDNAとコンジュゲートの複合体のUV、CDスペクトル測定を行なった。用いた配列をFig. 3に示す。これらのDNAにコンジュゲートを加えたときのスペクトル変化を詳しく解析したところ、UVスペクトル・CDスペクトルともにDNA-1を用いた場合(closed circles)とDNA-2とDNA-3の混合物を用いた場合(open circles)とでスペクトル変化の濃度依存性に顕著な差が見られた(Fig. 4)。コンジュゲートとDNA-1との結合が二本鎖部分のみで起こると仮定すると両者のプロットは一致するはずであるので、この結果はコンジュゲートがDNA-1のギャップ部位に結合していることを示している。また、蛍光スペクトルを用いた滴定結果から得られたコンジュゲートの二本鎖DNAに対する結合定数(K = 4.1×10-6 M-1, n = 2.1)をもとにしてコンジュゲートが二本鎖部分のみに結合すると仮定した理論曲線を引くと、その理論曲線はギャップ構造をもたないDNA-2とDNA-3の混合物のプロットと良い一致を示し、DNA-1のプロットは大きく理論曲線からずれる結果となった。この結果もやはりコンジュゲートがDNA-1のギャップ部位に結合していることを支持している。

以上の結果より、オリゴアミンとアクリジンのコンジュゲートはギャップ構造を有するDNAのギャップ部位へ強く結合し、ターゲットサイトであるギャップ部位でのCe(IV)/EDTA錯体による切断を活性化することが分かった。

【PNAの二本鎖DNAへのインベージョンを利用した二本鎖DNAの位置選択的切断】

一部のウイルスを除きほとんどの生物のゲノムDNAは二本鎖構造であり、人工制限酵素の最終的なターゲットは二本鎖DNAである。Ce(IV)/EDTA錯体は二本鎖DNAに比べ一本鎖DNAを速く加水分解するため、二本鎖DNA中に位置選択的にループ構造等を形成させることができれば二本鎖DNAをターゲットとした位置選択的切断法の構築が可能であると考えられる。そこで二本鎖DNAに対しインベージョンを起こすことが知られているpseudo complementary PNAを用いて二本鎖DNA中に一本鎖部位を形成させ、Ce(IV)/EDTA錯体を用いた二本鎖DNAの位置選択的切断を試みた。

用いたDNA、PNAの配列およびインベージョンさせた構造の模式図をFig. 5に、Ce(IV)/EDTA錯体による切断結果をFig. 6に示す。PNA2とPNA4の組み合わせでインベージョンさせDNAS60とDNAC60の5'側から20〜25 merの部分を一本鎖構造にした場合には、一本鎖領域に相当する部分で位置選択的な切断が起きた(Lanes 5, 6)。DNAS60にラベルしたLane 5とDNAC60にラベルしたLane 6でともに切断が起きていることから、二本鎖DNAの両方のストランドで切断が起きていることが分かる。

以上、pseudo complementary PNAの二本鎖DNAへのインベージョンを利用してCe(IV)/EDTA錯体による二本鎖DNAの位置選択的切断に初めて成功した。

【触媒分子の固定化によるギャップ選択的切断の活性化】

pseudo complementary PNAによるインベージョンを利用した二本鎖DNAの位置選択的切断系におけるターゲットサイトは、PNAとDNAで形成したギャップ構造とみることができる。そこでPNAとDNAで形成したギャップ系において、PNAの末端に配位子を導入し、Ce(IV)/EDTA錯体との配位子交換によりギャップ近傍に触媒分子を固定化することでギャップ部位での切断活性を向上させることを試みた。

用いたDNAおよびPNAの配列、配位子部位の構造をFig. 7に示す。Ce(IV)/EDTA錯体を固定化するための配位子としてポリアミノカルボン酸系の配位子であるイミノ二酢酸(IDA)とEDTAを用いることとし、Lysの側鎖のアミノ基に配位子を導入したモノマーを合成しPNAの末端に配位子修飾を行なった。切断結果をFig. 8に示す。未修飾のPNAを用いたLane 2ではギャップ部位での切断はあまり起きていないのに対し、配位子修飾PNAを用いたLanes 3-8では高い活性でギャップ部位での切断が起きた。ギャップ部位で効率よく切断を起こすためには複数の配位子の導入が有効であることも分かった(Lanes 3, 5 v.s. Lanes 4, 6)。

次に、修飾PNAの配位子部位へのCe(IV)/EDTA錯体の固定化について検討するために、Fig. 9に示したフルオレセインに複数の配位子を導入した誘導体(4, 5)と配位子部位を持たない誘導体(6)を合成し、それぞれCe(IV)/EDTA錯体を加えたときのフルオレセインの吸収スペクトルと蛍光強度の変化を調べた。その結果、配位子部を持たない6についてはCe(IV)/EDTA錯体を加えてもほとんどスペクトルに変化が見られらなかったのに対し、複数の配位子を持つ4, 5についてはCe(IV)/EDTA錯体を添加するとフルオレセインのλmaxの長波長シフトと吸光度の減少が確認され、さらに蛍光が大きく消光した。このことは、複数の配位子をもつ化合物4, 5がCe(IV)/EDTA錯体に結合したことを示している。また、Fig. 8の切断実験においてEDTA修飾PNAとIDA修飾PNAとでギャップ部位での切断活性にほとんど差が見られなかったが、化合物4, 5にCe(IV)/EDTA錯体を添加したときの蛍光強度の変化のCe(IV)/EDTA濃度依存性(Fig. 10)についてもやはり両者の挙動はよく似ており、EDTAを複数導入した配位子部とIDAを複数個導入した配位子部のCe(IV)/EDTA錯体に対する結合定数はほぼ同程度であることが示唆される

これまでの研究から、Ce(IV)/EDTA錯体によるギャップ選択的切断系では、ギャップ部位の塩基の数が減少するにつれCe(IV)/EDTA錯体のギャップ部位への結合が弱くなることが分かっている。本系についても未修飾のPNAを用いた場合にはギャップ部位のCe(IV)/EDTA錯体への結合は非常に弱いため切断がほとんど起きず、ギャップ部位への複数の配位子導入によりCe(IV)/EDTA錯体を標的部位に固定化することで活性が大幅に向上したものと思われる。以上の結果から、配位子修飾を行なったpseudo complementary PNAを用いることで非常に高活性な二本鎖DNAの位置選択的切断系が構築できるものと期待できる。

a) Sequences of DNA oligomers used in this system. By the addition of DNA-LS99 and DNA-RS99, the gap structure is formed at the bases designated in bold type. b) Structures of oligoamine-acridine conjugates (1-3).

a) Hydrolysis of the 10-base gap by the combination of the conjugates (1-3) and Ce(IV)/EDTA complex. Lane 1, control; Lane 2, Ce(IV)/EDTA only; Lane 3, with conjugate 1; Lane 4, with conjugate 2; Lane 5 with conjugate 3; M, authentic samples of 39-, 44-, 49-mer DNA. The bar graph shows the conversions at the gap-site. b) Effect of the concentration of 1 on the DNA hydrolysis at the gap-site (closed circles) or in the double-stranded portion (open circles).The efficiency of scission is expressed in terms of the conversion for each of the phosphodiester linkages, which is obtained by dividing the total conversion at the gap-site or in the double stranded portion by the number of linkages therein.Reaction conditions: [DNAS99 (5' end labeled)] = 1μM, [DNA-LS99] = [DNA-RS99] = 1.1μM, [Ce(IV)/EDTA] = 500 μM, [conjugate] = 30μM, [NaCl] = 100mM, [Hepes] = 5 mM, pH 7.0, 50℃, 16h.

Sequences of DNA oligomers used for spectroscopic analysis of the binding of 1 to the gap-site.

Changes of (a) the absorbance at 421 nm and (b) CD intensity at 455 nm on the addition of 1 to either DNA-1 (the closed circles) or the 1:1 mixture of DNA-2 and DNA-3 (the open circles). The solid lines are the theoretical lines calculated by using the values of binding constant (4.1 x 106 M-1) and exclusion number (n = 2.1) obtained by the Scatchard analysis on the dsDNA/1 system. The concentration of 1 is 50 mM in (a), and the concentration of DNA oligomer is 5mM in (b). Measurement conditions: [NaCl] = 100mM, [Hepes] = 5mM, pH 7.0, 20℃.

a) Sequences of the DNA and pseudo complementaly PNA oligomers used in this system.b) Illustrations of structures DNA/PNA complex through strand invasion (〓; DNA strand, 〓; PNA strand). By the use of PNA2 and PNA4, single stranded portion can be formed in double-stranded DNA.

Site-selective hydrolysis of double-stranded DNA by Ce(IV)/EDTA complex through strand invasion of PNA. Lanes 1 and 2, without PNA; Lanes 3 and 4, with PNA1 and PNA3; Lanes 5 and 6, with PNA2 and 4. In Lanes 1, 3, and 5, 5'end of DNAS60 is labeled by 32P, and in Lanes 2, 4, and 6, DNAC60 is labeled.Incubation conditions for strand invasion: [labeled DNA] = 1mM, [unlabeled DNA] = 1.2mM, [PNA] = 5mM, [NaCl] = 10mM, [Hepes] = 5mM, pH 7.0, 37℃, 4h.Reaction conditions: [Ce(IV)/EDTA] = 500mM, [NaCl] = 100mM, 37℃, 60h.

Sequences of DNA and PNA oligomers used in this system and structures of Lys bearing iminodiacetic acid (IDA) or ethylenediaminetetraacetic acid (EDTA).

Hydrolysis of the gap-site formed with DNA/ligand-modified PNA combination by Ce(IV)/EDTA complex.

Structures of EDTA- or IDA-modified fluorescein for the analysis of binding of multi-ligand unit to Ce(IV)/EDTA complex.

Changes of the fluorescence intensity at 523nm on the addition of Ce(IV)/EDTA complex to ligand-modified fluorescein (4-6). I0 means the fluorescence intensity in the absence of Ce(IV)/EDTA complex. Closed circles, 4; open circles, 5; closed triangles, 6.Measurement conditions: [ligand-modified fluorescein] = 1μM, [NaCl] = 100mM, [Hepes] = 5mM, pH 7.0, 20℃, ex. 494nm.

審査要旨 要旨を表示する

遺伝情報を司るDNAを位置選択的に切断する技術は現在のバイオテクノロジーにおいて非常に重要な技術の1つであり、今後その重要性はますます大きくなるものと思われる。現在DNAを位置選択的に切断するために主に用いられているツールは天然に存在する制限酵素である。天然の制限酵素が認識する配列は一般的に4〜8塩基対前後と短く、高等生物の巨大なDNAを天然の制限酵素で切断した場合、非常に小さな断片が無数に生成してしまうという問題点がある。また、認識配列が長い制限酵素であれば巨大なDNAを1ヵ所で切断することも可能であるが、その認識配列が切断したい位置の配列と一致するとは限らない。つまり、天然に存在する制限酵素では高等生物の遺伝子操作は不可能と言っても良い。そのため、生命工学を高等生物のDNAを対象としたより高度な段階へ飛躍させるためにi)高い加水分解能と基質認識能をもち、ii)認識配列を自由に設計できる人工制限酵素の開発が強く望まれていた。

本論文は、人工制限酵素の活性中心としてCe(IV)/EDTA錯体を用い、一本鎖DNAおよび二本鎖DNAをターゲットとした位置選択的切断法の構築について論じている。一本鎖DNAをターゲットとした場合には、切断したい部位をギャップ構造とし、オリゴアミンとアクリジンをコンジュゲートした化合物とCe(IV)/EDTA錯体とを併用することで高い活性でギャップ部位を選択的に切断することに成功している。また、二本鎖DNAに対し配列特異的にインベージョンする性質をもつpseudo-complementary PNA (pcPNA)を用いることで二本鎖DNAの位置選択的加水分解を達成しており、さらにpcPNAに適当な配位子修飾を施すことで高い活性で二本鎖DNAを位置選択的に切断する系の構築を実現している。

論文の構成は以下の通りである。

第1章は序論であり、研究の背景と目的について述べている。

第2章では、Ce(IV)/EDTA錯体によるDNA加水分解反応を加速するオリゴアミンとスタッキング相互作用によりDNAに強く結合するアクリジンをコンジュゲートした化合物が、Ce(IV)/EDTA錯体によるDNAのギャップ部位選択的切断のギャップ部位での切断活性を最大で6倍向上させることを見出している。この切断系に必要なコンジュゲートの濃度はμMオーダーの基質DNAに対しわずか数十μMであり、この事実はコンジュゲートがDNAのギャップ部位へ強く結合することを示唆している。

第3章では、コンジュゲートのDNAへの結合様式について論じている。種々の二次構造を有するDNAとコンジュゲートの複合体形成を分光学的手法により解析し、コンジュゲートがギャップ部位へ非常に強く結合することを証明している。コンジュゲートのギャップ部位への結合の強さは二本鎖DNAに対する結合強度に匹敵するほどであり、ここで得られたコンジュゲートのDNAへの結合に関する様々な知見は今後ギャップ部位選択的DNAバインダーなど種々のDNAバインダーの分子設計に役立つと述べている。

第4章では、PNAのインベージョンを利用した二本鎖DNAの位置選択的切断を目指した基礎研究として、PNAで形成したギャップ部位のCe(IV)/EDTA錯体による切断について検討している。その結果、PNAを相補鎖とした場合のギャップ部位の切断活性はDNAを相補鎖とした場合に比べ数倍高いことを見出している。これは、PNAが電気的に中性であることと、PNAで形成したギャップ部位の塩基のスタッキングが弱いことに起因すると結論づけている。

第5章では、二本鎖DNAに対し配列特異的にインベージョンすることが知られているpcPNAを利用し、二本鎖DNA中に擬似的なギャップ構造をとらせることでCe(IV)/EDTA錯体による二本鎖DNAの位置選択的な切断に成功している。

第6章では、配位子修飾を施したPNAとDNAで形成したギャップ部位が、高い活性でCe(IV)/EDTA錯体により切断されることを見出している。この切断系には複数の配位子を導入することが有効であり、複数の配位子が協同的にCe(IV)触媒に配位することで効率よくEDTAと配位子交換が起き、触媒がギャップ部位へ濃縮されていることが示唆される。

第7章では、fluoresceinと配位子とをコンジュゲートさせた新規蛍光プローブを開発し、複数の配位子を導入することで効率よく触媒が固定化されることを吸収・蛍光スペクトルにより明らかにしている。さらに、Ce(IV)の会合体形成と配位子交換を考慮に入れた新たなモデルを考えることにより、切断実験の結果とプローブを用いた滴定の結果を包括的に説明できることを示している。このfluoresceinの蛍光を利用する手法は、今後より固定化能の高い配位子部を設計する上で威力を発揮すると述べている。

第8章では、配位子修飾を施したpcPNAを二本鎖DNAに対しインベージョンさせ、Ce(IV)/EDTA錯体を作用させることで高い活性で位置選択的な二本鎖DNAの切断が実現することを示している。この系は、PNA部の配列を設計することでほぼ全ての配列をターゲットとすることが可能であり、非常に汎用性の高い手法であると述べている。

第9章では本研究の総括と展望を述べている。

以上、本論文は、認識配列を自由に設計できる人工制限酵素の開発を目標とし、一本鎖DNAおよび二本鎖DNAを位置選択的に切断する手法を構築したものである。今後、これらの手法を長鎖DNAへ適用するなどさらに発展させることで、遺伝子組み換え技術や遺伝子治療などへの応用が期待される。

よって本論文は博士(工学)の学位請求論文として合格と認められる。

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