学位論文要旨



No 126073
著者(漢字) 福山,則明
著者(英字)
著者(カナ) フクヤマ,ノリアキ
標題(和) 植物の生産する抗菌化合物の探索
標題(洋)
報告番号 126073
報告番号 甲26073
学位授与日 2010.03.24
学位種別 課程博士
学位種類 博士(薬学)
学位記番号 博薬第1338号
研究科 薬学系研究科
専攻 分子薬学専攻
論文審査委員 主査: 東京大学 准教授 折原,裕
 東京大学 教授 阿部,郁朗
 東京大学 教授 福山,透
 東京大学 教授 長野,哲雄
 東京大学 講師 垣内,力
内容要旨 要旨を表示する

【序論】

植物は微生物感染により生産が誘導されるファイトアレキシンや、恒常的に生産されるファイトアンチシピンといった様々な抗菌性二次代謝産物を生産している。植物がこれら抗菌化合物を生産する状況として主に地上部(葉や枝など)、地下部(根)、癒傷組織の3つが考えられる。地上部においては精油をはじめとするモノテルペンやセスキテルペンが蓄えられ、これらは抗菌・抗真菌・抗ウイルス活性や昆虫・軟体動物に対する忌避作用、摂食阻害作用を示すものであり、防御システムの役割を担っている。地下部においては、他の植物の生長の阻害や抗微生物活性を示すアレロパシー(他感作用)物質の地中への分泌が知られる。植物が傷付いた場合、傷口には癒傷組織として脱分化した細胞であるカルスが生じる。このカルスはファイトアレキシンやファイトアンチシピンを生産することが知られている。以上のような抗菌化合物の同定は、植物の各部位における防御機構の解明や臨床上あるいは日常的に使用する抗菌化合物の新たな発見に繋がると考えられる。

私はまず抗菌化合物の利用を目指し、精油成分を多く含むクスノキ科薬用植物からの歯周病原性細菌に対する抗菌化合物の単離を行った。さらに植物培養組織である培養細胞(液体培地に移植したカルス)と毛状根をそれぞれ癒傷組織と根のモデルとして捉え、それら植物培養組織からの抗菌化合物の探索を試みた。

【結果と考察】

1. ゲッケイジュの抗菌セスキテルペノイド

6種のクスノキ科薬用植物の葉と枝を材料として歯周病原性細菌Actinomyces viscosusに対する抗菌活性をdisk法により検討したところ、ゲッケイジュ(Laurus nobilis)の葉にのみ活性が認められたため、これを材料として抗菌化合物の探索を進めた。

ゲッケイジュの葉をメタノールで抽出し、そのメタノールエキスを酢酸エチルと水で分配し、酢酸エチル層を減圧濃縮して酢酸エチル画分とした。同画分を材料として、A. viscosusに対する抗菌活性を指標にシリカゲルカラムクロマトグラフィー、逆相及び順相HPLCにより分離を進め抗菌化合物1を単離した。この化合物1はHR-FAB-MSより分子式C15H20O3であり、NMRスペクトル、比旋光度はdeacetyl laurenobiolideのそれらと同じ特徴を示した。また、化合物1をアセチル化して得られたアセチル化体2はHR-FAB-MSより分子式C17H22O4であり、NMRスペクトル、比旋光度はlaurenobiolideのそれらと同じ特徴を示した。化合物1と2はともに複数のコンフォーメーションをとる化合物であり、NMRによる解析が困難であった。そこでNMRにおいて単一のコンフォーメーションのみのシグナルが得られることを期待し、化合物1の閉環を試みた。化合物1をクロロホルム中、塩酸で処理した化合物3は単一のコンフォーメーションのみのシグナルを与えた。これをHR-FAB-MS、1次元及び2次元NMR、改良Mosher法により解析し、新規化合物(5S,6R,7S,8S,10R)-6,8-dihydroxyeudesma-4(15),11(13)-dien- 12-oic acid 12,8-lactone (3)と決定した。以上より、化合物1、2をそれぞれdeacetyl laurenobiolide、laurenobiolideと同定した。

これら化合物1-3を用いて4種の歯周病原性細菌(Actinomyces viscosus、Actinobacillus actinomycetemcomitans、Porphyromonas gingivalis、Prevotella intermedia)に対する抗菌活性を検討した結果、いずれの化合物も4種全ての菌に対して抗菌活性を示した。また、化合物1-3の歯周病原性細菌以外の抗菌活性を検討した結果、グラム陰性菌Escherichia coli、Pseudomonas aeruginosaに対しては活性を示さないが、グラム陽性菌Staphylococcus aureus、Streptococcus pyogenes、真菌Candida albicans、Cryptococcus neoformans、Aspergillus fumigatusに対しては活性を示した。グラム陽性菌に対しては化合物2が最も強い活性を示し、真菌に対しては化合物3が最も強い活性を示した。

歯周病の予防のためには日常的な歯周病原性細菌の除菌が肝要であり、今回単離したセスキテルペン、あるいはゲッケイジュのエキスを口腔衛生用品に利用する事により歯周病の予防に繋がると期待される。

2. サネブトナツメ培養細胞の抗菌トリテルペノイド

11科11種の薬用植物のカルスを材料としてS. aureus (MSSA1株)及びE. coliに対する抗菌活性を検討したところ、クロウメモドキ科のサネブトナツメ(Zizyphus jujuba var. spinosa)カルスにのみMSSA1株に対する活性が認められたため、これを材料として抗菌化合物の探索を進めた。

DK液体培地(2, 4-dichlorophenoxyacetic acid 1 mg/L、kinetin 0.1 mg/L含有Murashige & Skoog培地)、25℃、暗所で回転振とう培養(100 rpm)したサネブトナツメ培養細胞をメタノールで抽出し、減圧濃縮後、酢酸エチルと水で分配し、酢酸エチル画分と水画分を得た。これらのMSSA1株に対する抗菌活性を検討したところ、酢酸エチル画分に活性が認められた。同画分にはTLC分析において主に6つのスポットが検出された。これら検出された化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより単離し、化合物4、5、6、7、8、9を得た。NMRスペクトル、LR-EI-MS、比旋光度の文献値との比較により、化合物4、5、6、7、8をそれぞれzizyberenalic acid、betulinic acid、zizyberanalic acid、ceanothic acid、alphitolic acidと同定した。また、X線結晶構造解析の結果より、9を2-epi-ceanothic acidと決定した。

次に、これらの化合物のMSSA1株に対する抗菌活性を検討したところ、4、5以外は活性を示し、6、7、8、9のMICはそれぞれ125、125、63、63 μg/mLであった。また、化合物6、7、8、9はMRSAに、化合物6、7、9はグラム陽性桿菌Bacillus subtilisに、化合物7、8、9は真菌Candida albicansに対しても活性を示した。

サネブトナツメ培養細胞は4週間の液体培養により7.1倍に増殖し、新鮮重量199 gから4 (67 mg)、5 (49 mg)、6 (56 mg)、7 (61 mg)、8 (27 mg)、9 (48 mg)が得られた。サネブトナツメ培養細胞は母植物と比較し、これらトリテルペン酸類を非常に効率よく生産することが明らかとなり、サネブトナツメが癒傷組織においてこれら抗菌化合物を多量に生産していることが示唆された。

3. オタネニンジン毛状根の抗菌ポリアセチレン

液体培養下のオタネニンジン(Panax ginseng)毛状根を材料としてMSSA1株に対する抗菌活性を検討したところ、毛状根抽出物は活性を示さないが、培地抽出物に活性が認められたことから、培地からの抗菌化合物の単離を進めた。

オタネニンジン毛状根はMurashige & Skoog液体培地、25℃、暗所で回転振とう培養(50 rpm)した。培地をクロロホルムで抽出し、減圧濃縮してクロロホルム画分を得た。この画分から逆相及び順相HPLCにより化合物10、11、12、13を単離した。NMRスペクトル、LR-EI-MS、比旋光度の文献値との比較により化合物10、11をそれぞれdihydropanaxacol、panaxacolと同定した。化合物10は3位の絶対立体配置が未決定であったので、9位、10位の水酸基をアセトナイドで保護したのちに改良Mosher法により解析し、3位の絶対立体配置をSと決定した。また、NMRスペクトル、HR-ESI-MSの解析により化合物12は1-hydroxydihydropanaxacol、13は17-hydroxypanaxacolとそれぞれ決定した。化合物12、13は新規化合物である。化合物10、11、12、13はMSSA1株に対して抗菌活性を示し、MICはそれぞれ125、63、1000、125 μg/mLであった。さらに化合物10、11、12、13はMRSA、グラム陽性桿菌Bacillus subtilisや真菌Cryptococcus neoformansに、化合物10、11はAspergillus fumigatusに対しても活性を示した。

さらに、毛状根のヘキサン抽出物からは順相HPLCにより化合物14を単離した。NMRスペクトル、LR-EI-MS、比旋光度の文献値との比較により化合物14をginsenoyne Dと同定した。これは生合成における10の前駆体と考えられ、エポキシ環の開裂によるジオールの生成を経て毛状根から培地中に放出されることが予想される。オタネニンジンは根からポリアセチレンを外部に放出することで自身を微生物から防御していると考えている。

【まとめ】

ゲッケイジュの葉から抗菌化合物としてセスキテルペン1を単離し、さらにその構造変換物として2、3を得た。サネブトナツメ培養細胞からトリテルペン酸4-9を単離した。そのうち、化合物6-9に抗菌活性が認められた。オタネニンジン毛状根の培地から抗菌ポリアセチレン10-13を単離した。また、化合物10の生合成上の前駆体と考えられる化合物14を毛状根から単離した。

化合物3、12、13は新規化合物である。また、未決定であった化合物10の3位の立体配置を決定した。化合物1、2、3、9、10、11、12、13の抗菌及び抗真菌活性の報告はこれが初めてである。

今後の展望として、フラスコ内で液体培養できる毛状根を利用する事により、様々な植物のアレロパシー物質を抽出・単離することができるのではないかと考えている。

審査要旨 要旨を表示する

植物は微生物感染により生産が誘導されるファイトアレキシンや、恒常的に生産されるファイトアンチシピンといった様々な抗菌性二次代謝産物を生産している。植物がこれら抗菌化合物を生産する状況として主に地上部(葉や枝など)、地下部(根)、癒傷組織の3つが考えられる。地上部においては精油をはじめとするモノテルペンやセスキテルペンが蓄えられ、これらは抗菌・抗真菌・抗ウイルス活性や昆虫・軟体動物に対する忌避作用、摂食阻害作,用を示すものであり、防御システムの役割を担っている。地下部においては、他の植物の生長の阻害や抗微生物活性を示すアレロパシー(他感作用)物質の地中への分泌が知られている。植物が傷ついた場合、傷口には癒傷組織として脱分化した細胞であるカルスが生じる。このカルスはファイトアレキシンやファイトアンチシピンを生産することが知られている。以上のような抗菌化合物の同定は、植物の各部位における防御機構の解明や臨床上あるいは日常的に使用する抗菌化合物の新たな発見に繋がると考えられる。

福山はまず抗菌化合物の利用を目指し、精油成分を多く含むクスノキ科薬用植物からの歯周病原性細菌に対する抗菌化合物の単離を行った。さらに植物培養組織である培養細胞(液体培地に移植したカルス)と毛状根をそれぞれ癒傷組織と根のモデルとして捉え、それら植物培養組織からの抗菌化合物の探索を試みた。

1. ゲッケイジュの抗菌セスキテルペノイド

6種のクスノキ科薬用植物の葉と枝を材料として歯周病原性細菌Actinomyces viscosusに対する抗菌活性をdisk法により検討したところ、ゲッケイジュ(Laurus nobilis)の葉にのみ活性が認められたため、これを材料として抗菌化合物の探索を進めた。

ゲッケイジュの葉をメタノールで抽出し、そのメタノールエキスを酢酸エチルと水で分配し、酢酸エチル層を減圧濃縮して酢酸エチル画分とした。同画分を材料として、A. viscosusに対する抗菌活性を指標にシリカゲルカラムクロマトグラフィー、逆相及び順相HPLCにより分離を進め抗菌化合物1を単離した。この化合物1はHR-FAB-MSより分子式C15H20O3であり、NMRスペクトル、比旋光度はdeacetyl laurenobiolideのそれらと同じ特徴を示した。また、化合物1をアセチル化して得られたアセチル化体2はHR-FAB-MSより分子式C17H22O4であり、NMRスペクトル、比旋光度はlaurenobiolideのそれらと同じ特徴を示した。化合物1と2はともに複数のコンフォーメーションをとる化合物であり、NMRによる解析が困難であった。そこでNMRにおいて単一のコンフォーメーションのみのシグナルが得られることを期待し、化合物1の閉環を試みた。化合物1をクロロホルム中、塩酸で処理した化合物3は単一のコンフォーメーションのみのシグナルを与えた。これをHR-FAB-MS、1次元及び2次元NMR、改良Mosher法により解析し、新規化合物(5S,6R,7S,8S,10R)-6,8-dihydroxyeudesma-4(15),11(13)-dien- 12-oic acid 12,8-lactone (3)と決定した。以上より、化合物1、2をそれぞれdeacetyl laurenobiolide、laurenobiolideと同定した。

これら化合物1-3を用いて4種の歯周病原性細菌(Actinomyces viscosus、Actinobacillus actinomycetemcomitans、Porphyromonas gingivalis、Prevotella intermedia)に対する抗菌活性を検討した結果、いずれの化合物も4種全ての菌に対して抗菌活性を示した。また、化合物1-3の歯周病原性細菌以外の抗菌活性を検討した結果、グラム陰性菌Escherichia coli、Pseudomonas aeruginosaに対しては活性を示さないが、グラム陽性菌Staphylococcus aureus、Streptococcus pyogenes、真菌Candida albicans、Cryptococcus neoformans、Aspergillus fumigatusに対しては活性を示した。グラム陽性菌に対しては化合物2が最も強い活性を示し、真菌に対しては化合物3が最も強い活性を示した。

2. サネブトナツメ培養細胞の抗菌トリテルペノイド

11科11種の薬用植物のカルスを材料としてS. aureus (MSSA1株)及びE. coliに対する抗菌活性を検討したところ、クロウメモドキ科のサネブトナツメ(Zizyphus jujuba var. spinosa)カルスにのみMSSA1株に対する活性が認められたため、これを材料として抗菌化合物の探索を進めた。

DK液体培地(2, 4-dichlorophenoxyacetic acid 1 mg/L、kinetin 0.1 mg/L含有Murashige & Skoog培地)、25℃、暗所で回転振とう培養(100 rpm)したサネブトナツメ培養細胞をメタノールで抽出し、減圧濃縮後、酢酸エチルと水で分配し、酢酸エチル画分と水画分を得た。これらのMSSA1株に対する抗菌活性を検討したところ、酢酸エチル画分に活性が認められた。同画分にはTLC分析において主に6つのスポットが検出された。これら検出された化合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより単離し、化合物4、5、6、7、8、9を得た。NMRスペクトル、LR-EI-MS、比旋光度の文献値との比較により、化合物4、5、6、7、8をそれぞれzizyberenalic acid、betulinic acid、zizyberanalic acid、ceanothic acid、alphitolic acidと同定した。また、X線結晶構造解析の結果より、9を2-epi-ceanothic acidと決定した。

次に、これらの化合物のMSSA1株に対する抗菌活性を検討したところ、4、5以外は活性を示し、6、7、8、9のMICはそれぞれ125、125、63、63 μg/mLであった。また、化合物6、7、8、9はMRSAに、化合物6、7、9はグラム陽性桿菌Bacillus subtilisに、化合物7、8、9は真菌Candida albicansに対しても活性を示した。

サネブトナツメ培養細胞は4週間の液体培養により7.1倍に増殖し、新鮮重量199 gから4 (67 mg)、5 (49 mg)、6 (56 mg)、7 (61 mg)、8 (27 mg)、9 (48 mg)が得られた。サネブトナツメ培養細胞は母植物と比較し、これらトリテルペン酸類を非常に効率よく生産することが明らかとなり、サネブトナツメが癒傷組織においてこれら抗菌化合物を多量に生産していることが示唆された。

3. オタネニンジン毛状根の抗菌ポリアセチレン

液体培養下のオタネニンジン(Panax ginseng)毛状根を材料としてMSSA1株に対する抗菌活性を検討したところ、毛状根抽出物は活性を示さないが、培地抽出物に活性が認められたことから、培地からの抗菌化合物の単離を進めた。

オタネニンジン毛状根はMurashige & Skoog液体培地、25℃、暗所で回転振とう培養(50 rpm)した。培地をクロロホルムで抽出し、減圧濃縮してクロロホルム画分を得た。この画分から逆相及び順相HPLCにより化合物10、11、12、13を単離した。NMRスペクトル、LR-EI-MS、比旋光度の文献値との比較により化合物10、11をそれぞれdihydropanaxacol、panaxacolと同定した。化合物10は3位の絶対立体配置が未決定であったので、9位、10位の水酸基をアセトナイドで保護したのちに改良Mosher法により解析し、3位の絶対立体配置をSと決定した。また、NMRスペクトル、HR-ESI-MSの解析により化合物12は1-hydroxydihydropanaxacol、13は17-hydroxypanaxacolとそれぞれ決定した。化合物12、13は新規化合物である。化合物10、11、12、13はMSSA1株に対して抗菌活性を示し、MICはそれぞれ125、63、1000、125 μg/mLであった。さらに化合物10、11、12、13はMRSA、グラム陽性桿菌Bacillus subtilisや真菌Cryptococcus neoformansに、化合物10、11はAspergillus fumigatusに対しても活性を示した。

さらに、毛状根のヘキサン抽出物からは順相HPLCにより化合物14を単離した。NMRスペクトル、LR-EI-MS、比旋光度の文献値との比較により化合物14をginsenoyne Dと同定した。これは生合成における10の前駆体と考えられ、エポキシ環の開裂によるジオールの生成を経て毛状根から培地中に放出されることが予想される。オタネニンジンは根からポリアセチレンを外部に放出することで自身を微生物から防御していると考えられる。

以上、福山は抗菌活性を指標としてゲッケイジュの葉から抗菌セスキテルペン1を単離し、さらにその構造変換物として2、3を得た。サネブトナツメ培養細胞からはトリテルペン酸4-9を単離し、そのうち化合物6-9に抗菌活性が認められた。オタネニンジン毛状根の培地から抗菌ポリアセチレン10-13を単離した。また、化合物10の生合成上の前駆体と考えられる化合物14を毛状根から単離した。

これらの結果は植物培養組織が有用二次代謝産物生産のツールとして有用なだけではなく、植物生理学の面からの利用を化学的に示したものであり、薬用植物学、天然物化学の進展に寄与するところが大きく、博士(薬学)の学位を授与するのに相応しいと判断した。

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