学位論文要旨



No 126911
著者(漢字) 井上,和樹
著者(英字)
著者(カナ) イノウエ,カズキ
標題(和) Y染色体遺伝子欠損マウスを用いた骨格性差構築の新規分子基盤の解明
標題(洋)
報告番号 126911
報告番号 甲26911
学位授与日 2011.03.24
学位種別 課程博士
学位種類 博士(農学)
学位記番号 博農第3664号
研究科 農学生命科学研究科
専攻 応用生命工学専攻
論文審査委員 主査: 東京大学 教授 加藤,茂明
 東京大学 教授 高橋,直樹
 東京大学 教授 佐藤,隆一郎
 東京大学 特任教授 加藤,久典
 東京大学 准教授 竹内,純
内容要旨 要旨を表示する

第一章 序論

哺乳類の雌雄間には、生殖器官や性行動等の様々な性差が存在する。中でも、骨長や骨量においては、雄性が明確な優位を示すことが知られている。このような性差は、一般に性染色体上の遺伝子の機能と性ホルモン作用により生じるとされている。しかしながら、雄性特異的なY染色体の遺伝子群個々の生体内高次機能や性差構築での役割は不明であるのが現状である。

一方、性ホルモンである男性ホルモン(アンドロゲン)および女性ホルモン(エストロゲン)の作用機序は詳細な解析が行われてきた。アンドロゲンおよびエストロゲンは、標的組織におけるアンドロゲン受容体 (AR)およびエストロゲン受容体(ERα,β)を介した標的遺伝子の発現制御により、その生理作用を発揮する。現在までの遺伝子欠損マウスの解析により、これら性ホルモンは、雌雄の各生殖器の発生や脳の性分化、性特異的な骨量の維持などにおいて機能する事が明らかとなっている。しかしながら、これら受容体遺伝子欠損雄マウスでの骨長は、雄性型優位を示すことから、骨格での性差構築には性ホルモン作用以外の要因が考えられた。そのため、雄性での性差にはY染色体遺伝子群の関与が推測された。

Y染色体の雄性化における生理機能は、ヒトY染色体領域欠損変異の解析により推測されており、精子形成不全領域(AZF)やY特異的成長遺伝子領域(GCY)の存在が知られている。中でも、ヒトではGCY欠損変異は低身長を引き起こすことから、この領域に位置する遺伝子群の雄性型骨長の構築への関与が示唆されている。しかしながら、GCYに座位する遺伝子群個々の機能は不明であり、責任遺伝子の同定には至っていない。

一方、マウスを用いた従来の遺伝学的アプローチによるY染色体遺伝子群の生体内高次機能は困難であった。Y染色体の大半は非相同領域により占められているため、標的遺伝子座との相同組み換え効率に依存した従来の遺伝子ターゲティングでは組み換えは事実上不可能であった。

そこで、本研究では、組み換え効率の高い挿入型ターゲティングベクターとCre/loxPシステムを組み合わせることにより、世界に先駆けてY染色体遺伝子欠損マウスを作出することで、雄性化におけるY染色体遺伝子の生体内高次機能を解明することを目的とした。本研究では、GCYに座位する遺伝子群の中でも、エピゲノム制御に重要なJmjCドメインを有するUty遺伝子に注目した。骨格形成を担う骨・軟骨細胞分化を制御する遺伝子発現調節では、ヒストンの翻訳後修飾を代表とするエピゲノム制御が必須であるため、本研究では、Utyの高次機能とともに、エピゲノム制御能についても解析を行った。

第二章 Y染色体遺伝子Uty欠損マウスの作出

Y染色体はパリンドローム配列や反復配列に富み、他の染色体とは全く異なる複雑な構造を示すことから、Y染色体では相同組み換え効率は、常染色体に比べて著しく低い。そのため、相同組み換えの原理に基づく従来の標的遺伝子組み換え法では、Y染色体遺伝子欠損マウス作出は事実上不可能とされてきた。さらに、Y染色体遺伝子の多くが生殖細胞の発生に重要であり、遺伝子欠損マウスが不妊を呈する可能性が高い。これら問題点を克服するために、本研究では、これまでよりも高頻度で組み換えを起こす挿入型ターゲティングベクターと、時期・組織特異的な遺伝子欠損法であるCre/loxPシステムとを組み合わせることにより、Y染色体遺伝子欠損マウス作出を試みた。

まず、loxP配列を有する挿入型ベクターを用い、2段階で遺伝子全長の前後にloxP配列を挿入することによりfloxマウスの作出を行った。はじめに、Uty遺伝子の5'側に一段階目のloxP配列を挿入するため、挿入型ベクターをTT2 ES細胞株にエレクトロポレーション(EP)法により導入した。ネオマイシンによる薬剤耐性を利用した選択の後、サザンブロッティング法により相同組み換え体の確認を行った。さらに、取得された5'側の相同組み換え体に対し、3'側に2段階目のloxP配列を挿入するベクターをEP法により導入した。ピューロマイシンによる選択の後、サザンブロッティング法により相同組み換え体の確認を行った。得られた相同組み換え体をアグリゲーション法によりマウス8細胞期胚に導入し、Uty floxキメラマウスを作出し野生型マウスと交配することにより、Uty floxマウス(Uty(X/L2))を作出することができた。次いで、Uty(X/L2)と全身でCre recombinaseを発現するCMV-Cre遺伝子トランスジェニックマウスとの交配により、全身性Uty遺伝子欠損マウス(Uty(X/L-))の作出に成功した。

第三章 Y染色体遺伝子Uty欠損マウス表現型の解析

外生殖器および内分泌系解析

Utyが精子形成不全領域AZFにも座位していることから、生殖器官形成や精子形成において機能している可能性を考え、生殖器官における解析を行った。しかしながら、作出されたUty(X/L-)の外生殖器官の外観は正常であり、精巣重量、組織形態、精子形態も正常であった。さらに、Uty(X/L-)の生殖能力にも異常を認めなかった。このことから、Utyは雄性生殖機能に必須の因子ではないことが示唆された。

また、性差構築において性ホルモン作用は重要であるため、Utyが性ホルモンの生合成制御やその受容体の発現制御を介して性差構築を行う可能性を検討した。テストステロンおよびエストラジオールの血中濃度を測定したところ、Uty(X/L-)はUty(X/L2)と比較して異常を認めなかった。性ホルモン受容体のAR、ERα,β各遺伝子の発現量についても、雌雄およびUty(X/L-)間において差は認められなかった。以上の結果より、Utyによる性差構築は性ホルモン非依存的であることが示唆された。

軟骨組織における解析

頭胴長計測での成長曲線により、若週齢においてUty(X/L-)は成長遅延を示すことが明らかとなった。このことから、Utyが雄性特異的な骨成長や身長制御において機能すると考えられた。そこで、骨・軟骨組織に着目して解析を行った。骨格標本では、Uty(X/L-)は明らかな骨格形態の異常を認めなかった。しかしながら、脛骨・大腿骨骨長ともに、Uty(X/L-)ではUty(X/L2)よりも約10%の短縮を示し、雌とほぼ同程度の長さとなることが明らかになった。このことから、Utyが骨成長を制御する事が示唆された。

このような骨長の長軸方向の伸長は成長板軟骨層が担っている。免疫染色により、Utyが増殖軟骨層と前肥大軟骨層に強く発現することが明らかとなった。そこで、成長板全層および増殖軟骨層、肥大軟骨層の長さを測定したところ、成長板全層および増殖軟骨層の長さが、Uty(X/L2)と比較してUty(X/L-)では約20%有意に短縮していた。このことから、Utyが成長板軟骨層の厚さを増加させることが示唆された。

成長板軟骨層の短縮は、軟骨細胞の分化異常に起因すると考えられた。そこで、軟骨初代培養による軟骨細胞分化系を用いた結果、Uty(X/L-)および雌由来細胞ではUty(X/L2)由来細胞に比べてアルシアンブルーによる染色性の増加および肥大軟骨分化マーカー遺伝子Col10a1の発現上昇を認めた。このことから、Uty(X/L-)由来細胞では軟骨細胞分化が亢進していることが明らかとなった。

以上の結果より、Utyは肥大軟骨細胞への分化を抑制することにより、成長板軟骨層および骨全長を伸長させる結果、身長の雄性化を制御する可能性が示唆された。

骨組織における解析

さらに、Utyの骨組織における発現細胞種を検討したところ、骨形成を担う骨芽細胞でも発現を認め、雄性特異的な骨量制御への関与が推測された。これまでY染色体遺伝子と骨量制御の関連は不明であったため、Uty(X/L-)の骨組織における表現型解析をX線学的に行ったところ、生後12週齢においてUty(X/L-)では軟X線の透過性が亢進し骨密度の低下が示唆された。そこでDXA法にて骨密度を測定した結果、Uty(X/L-)では脛骨・大腿骨ともに骨全体にわたりUty(X/L2)よりも骨密度の低下が認められ、雌と同程度の骨密度を示した。以上の結果から、Utyは雄性における骨増強作用に関与している可能性が示唆された。

第四章 Utyの分子機能解析

Uty(X/L-)の解析により、Utyが軟骨細胞後期分化を抑制することが示唆された。また、Utyはヒストン脱メチル化活性を担うJmjCドメインを有しているが、ヒストン脱メチル化活性の有無は不明であった。そこで、軟骨細胞分化における転写制御とヒストン修飾制御に着目して、Utyの機能解析を行った。

まず、Utyのヒストン脱メチル化活性をin vitro系およびin vivo系により検討したところ、ヒストン脱メチル化活性は検出されなかった。

次に、Utyが、軟骨分化制御転写因子Sox9および Runx2に対する転写共役因子である可能性をレポーターアッセイにより検討した。その結果、UtyはRunx2のみ転写能を抑制することを見出した。そこで、両者の相互作用を明らかにするために、軟骨初代培養細胞を用いてRunx2の標的遺伝子であるCol10a1のpromoter領域におけるChIPアッセイを行った。その結果、Col10a1プロモーターにRunx2およびUtyがリクルートされることを見出した。Runx2のリクルートメントはUty(X/L2)とUty(X/L-)由来軟骨細胞間で大きく変化はしなかった。一方で、Runx2の転写共役抑制因子であるHdac4のリクルートメントが、Uty(X/L2)由来の軟骨細胞に比較してUty(X/L-)由来の軟骨細胞では減弱していた。さらに、免疫沈降法により、UtyとHdac4との相互作用を見出した。このことから、UtyがHdac4のCol10a1プロモーターへのリクルートメントを促進することで、Runx2の転写能を抑制する可能性が示唆された。

また、Col10a1の発現変化が プロモーターでのヒストン修飾の変化に起因するものと考え、ChIPアッセイを行った。その結果、Uty(X/L-)では転写活性化のマークであるH3K4me2およびH3Acの修飾が亢進していることが明らかとなった。このため、Uty(X/L-)ではCol10a1の発現が上昇すると考えられた。

以上の結果より、UtyはHdac4と協調的に作用し、ヒストン修飾変動を介して、Runx2の転写能を減弱させ、その標的遺伝子であるCol10a1の発現を抑制するという分子機構が明らかとなった。

第五章 総合討論

本研究では、Y染色体遺伝子欠損マウスを作出することで、Y染色体遺伝子の性差構築における生理機能の解明を試みた。

Y染色体遺伝子欠損マウス作出法の樹立

本研究では、Cre/loxP systemと組み換え効率の高い挿入型ベクターを用いた2段階のターゲティング法とにより、Y染色体遺伝子欠損マウスの作出に初めて成功した。これまで、Y染色体遺伝子の生体内高次機能解析は、自然発生した領域欠損マウスを用いた手法でしか行うことができなかった。しかしながら、本手法により、遺伝子欠損マウスを用いた生体内高次機能解析の手法を初めて導入できた。

また、Y染色体には、単一コピー遺伝子以外にも多コピー遺伝子や機能不明なnon-coding RNAが数多く存在し、その生理機能に興味が持たれる。本手法を用いることで、これまで困難であった多コピー遺伝子や、広範囲に渡るゲノム領域を欠損させることが可能である。今後、本手法により、Y染色体特異的な多コピー遺伝子を始めとした機能未知Y染色体遺伝子の新規生理機能が解明されると期待される。

Y染色体遺伝子の生理機能

近年、Y染色体遺伝子群の生体内機能の一端が解析されつつある。当研究室の秋本らにより、Y染色体遺伝子TSPYがARの転写抑制を介して精巣腫瘍の増殖を抑制すること1)や、SMCYがエピゲノム制御を介して精子形成に関与することが、生化学的、細胞生物学的な手法により明らかにされている。しかしながら、これらの手法のみでは、Y染色体遺伝子の雄性化における生体内高次機能の説明に至らなかった。本研究では、Uty遺伝子欠損マウスを用いた高次機能解析により、Y染色体遺伝子の生理機能の一端を初めて明らかにすることができた。

Uty(X/L-)の解析により、Utyが雄型の骨長を規定する因子である事を見出した。即ち、Utyは雄性成長板軟骨層の増大を介して骨成長を促し、長軸方向の成長を促進する因子であった。Utyの分子機能解析により、Utyが雄性特異的にRunx2の転写活性化能を抑制することを明らかにした。UtyによるRunx2機能抑制は、増殖軟骨細胞から肥大軟骨細胞への分化を抑制し、増殖軟骨細胞数を増加させる。これにより、成長板軟骨層および骨長の伸長が促進されると考えられた。これまで、身長の性差構築の分子機構は、性ホルモン作用では説明しえなかった。GCY領域欠損患者のゲノム解析から、身長の雄性化にY染色体の関与が推測されてきたが、責任遺伝子の同定に至らなかった。しかしながら、本研究により、Utyが性ホルモン非依存的な雄型身長性差構築を制御することが明らかとなり、GCYの責任遺伝子の一つである事が示唆された。

Uty(X/L-)ではこれら骨長の短小化に加え、骨密度の低下を示したことから、Uty雄型骨量制御への関与を明らかにすることができた。これまで、当研究室の河野らによるAR遺伝子欠損マウスの解析から、雄性における骨量維持にはAndrogen/AR systemが重要である事が明らかにされてきた[Kawano H, et al. PNAS, 100, 9416-21, (2003)]。その一方で、Y染色体遺伝子と骨量制御の関連は不明であった。本研究により、性ホルモンのみならず、Y染色体遺伝子も雄性骨量制御機構に関与する可能性が初めて示唆された。

総括

以上、本研究では、Cre/loxPシステムと挿入型ターゲティングベクターを組み合わせた手法により、世界で初めてY染色体遺伝子欠損マウスの作出に成功し、機能未知Y染色体遺伝子Utyの生体内高次機能の一端を初めて明らかにした。本研究により、性ホルモン非依存的な性差構築機構の一つとしてY染色体遺伝子Utyによる身長雄性化機能を明らかにすることができた。

1) Akimoto C, Ueda T, Inoue K, Yamaoka I, Sakari M, Obara W, Fujioka T, Nagahara A, Nonomura N, Tsutsumi S, Aburatani H, Miki T, Matsumoto T, Kitagawa H, Kato S. PNAS,107,19891-6, (2010)
審査要旨 要旨を表示する

哺乳類の雌雄間には、生殖器官や、性特異的な性行動等の性差が存在する。さらに、身長や骨量など骨組織においても顕著な性差がみられる。このような性差は、遺伝学的な差異である性染色体上の遺伝子の機能と性ホルモン作用により生じることが知られている。特に、雌雄間における唯一の遺伝学的差異であるY染色体は、雄性化において重要である。しかしながら、現在までにY染色体遺伝子による雄性化の分子機構は殆ど不明である。

これまで、性差構築には、性ホルモンである男性ホルモン(アンドロゲン)および女性ホルモン(エストロゲン)の作用が重要であるとされてきた。しかしながら、AR 、ERαおよびERβ各遺伝子欠損雄マウスでは、身長が雌性化しないことから、性ホルモン非依存的な性差構築機構の存在が示唆される。このことからも、雌雄間の遺伝学的な差異であるY染色体遺伝子群の性差構築への関与が推測される。

2003年にヒトY染色体のゲノム配列解読により、Y染色体上には27種類のタンパク質コード遺伝子が存在していることが明らかとなり、Y染色体遺伝子群の機能が注目されつつある。しかしながら、それ以降もY染色体遺伝子の分子機能・生理機能の解析は殆ど進んでいない。マウスY染色体に至っては、短腕の一部の領域のゲノム配列が解読されているのみで、更なる解析が必要とされる。さらに、マウスを用いた従来の遺伝学的アプローチによるY染色体遺伝子群の生体内高次機能は困難であった。Y染色体の大半は非相同領域により占められているため、標的遺伝子座との相同組み換え効率に依存した従来の遺伝子ターゲティングでは組み換えは事実上不可能であった。

本研究では、世界に先駆けてY染色体遺伝子欠損マウスを作出することで、雄性化におけるY染色体遺伝子の生体内高次機能を解明することを試みている。

第一章の序論に引き続き、第二章では、Y染色体遺伝子欠損法の樹立を行った。Y染色体はパリンドローム配列や反復配列に富み、他の染色体とは全く異なる複雑な構造を示すことから、Y染色体では相同組み換え効率は、常染色体に比べて著しく低い。そのため、相同組み換えの原理に基づく従来の標的遺伝子組み換え法では、Y染色体遺伝子欠損マウス作出は事実上不可能とされてきた。さらに、Y染色体遺伝子の多くが生殖細胞の発生に重要であり、遺伝子欠損マウスが不妊を呈する可能性が高い。これら問題点を克服するために、本研究では、これまでよりも高頻度で組み換えを起こす挿入型ターゲティングベクターと、時期・組織特異的な遺伝子欠損法であるCre/loxPシステムとを組み合わせることにより、Y染色体遺伝子欠損法の樹立に成功した。

第三章では、作出されたUty遺伝子欠損マウスの解析を行った。その結果、Utyは雄性生殖器官形成には関与しないものの、Utyが雄型の体長および骨長を規定する因子である事を見出した。即ち、Utyは雄性成長板軟骨層の増大を介して骨成長を促し、長軸方向の成長を促進する因子であることを明らかにした。

第四章では、Utyの軟骨における分子機能解析を行った。その結果、UtyがRunx2の転写活性化能を抑制し、その標的遺伝子であるCol10a1の発現調節を担うことを明らかにした。さらに、Utyがヒストン脱アセチル化酵素HDAC4をリクルートすることによりRunx2の転写活性を抑制することを示唆した。

本論文は、これまで不可能であると考えられてきたY染色体遺伝子欠損法の樹立に成功した。これまで殆ど不明であったY染色体遺伝子の生理機能についての新たな知見を得、さらに、その分子機能についても新たな知見を得た。本研究は、Y染色体による性差構築の生体内機能を解析する新たな試みであり、遺伝学的要因と内分泌学的要因とによる性差構築の詳細な分子機構の解明につながると期待される。以上より、審査委員一同は本論文が博士(農学)の学位論文として価値あるものと認めた。

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