学位論文要旨



No 211803
著者(漢字) 梶川,靖友
著者(英字)
著者(カナ) カジカワ,ヤストモ
標題(和) GaAs系量子井戸における歪みと面方位の影響に関する研究
標題(洋)
報告番号 211803
報告番号 乙11803
学位授与日 1994.05.19
学位種別 論文博士
学位種類 博士(工学)
学位記番号 第11803号
研究科 工学系研究科
専攻 物理工学専攻
論文審査委員 主査: 東京大学 教授 白木,靖寛
 東京大学 教授 花村,榮一
 東京大学 教授 伊藤,良一
 東京大学 教授 三浦,登
 東京大学 助教授 尾鍋,研太郎
 東京大学 講師 長田,俊人
内容要旨

 EsakiとTsuによって提案された量子井戸・超格子の概念は、結晶中の電子の波動関数を人工的に制御するという点で、従来にない新しい材料設計の手法であり、これを用いてデバイス設計をすることは、波動関数工学とも呼ばれる。このような波動関数工学による量子井戸デバイスは、分子線エピタキシー(MBE)法などの超薄膜成長法の発達により現実のものとなり、量子井戸レーザをはじめとし、半導体デバイスのなかですでに重要な位置を占めるようになった。量子井戸デバイスをさらに発展させるために、従来は、ポテンシャルプロファイルの工夫に重点がおかれていたが、別の方向として、歪みや量子井戸の面方位を変えることによって、電子構造や光学特性を制御することが考えられる。

 本論文では、半導体量子井戸構造において、歪みや井戸面結晶方位の違いが、バンド不連続、閉じ込め質量、面内有効質量、励起子換算質量、バンド間遷移エネルギー、励起子束縛エネルギー、光学遷移行列要素といった、光学特性に寄与する物性要素に、どのように影響するかという観点から、GaAs系の量子井戸を例にとり、各種光学スペクトルを調べた。従来使用されてきた(001)GaAs/AlGaAs量子井戸構造から一歩踏み出し、歪み超格子や異なった結晶方位の量子井戸の物性を明らかすることにより、既存の量子井戸デバイスの特性のさらなる向上に資するとともに、新しい現象の発見とそれに基づく新デバイスの可能性を探ることが研究の目標である。

 とり上げた量子井戸構造は、歪みのない系の基本面方位の量子井戸として(111)および(110)GaAs/AlGaAs量子井戸、また、歪み系としてデバイス応用上最も重要な(001)InGaAs/GaAs歪み超格子である。これらの量子井戸構造については、高品質結晶を得るための結晶成長条件がまだ充分確立されていなかったので、MBE法による成長条件の検討実験を行なったうえで試料を作製した。これらの量子井戸構造試料について、光学的特性、さらに、それに対する電界効果を主にフォトルミネッセンス(PL)分光法および光電流分光法を用いて調べた。

 まず、第2章においては、(001)InxGa1-xAs/GaAs歪み超格子のバンド配列に対する歪みの効果を調べるため、光電流スペクトルを種々の電界のもとで測定した。歪み系では、一般に、重い正孔に対するポテンシャルと軽い正孔に対するポテンシャルとが異なることが指摘されているが、InxGa1-xAs/GaAs歪み超格子では、軽い正孔に対してポテンシャル井戸となるのは、電子や重い正孔と同じInxGa1-xAs層なのか、もしくはGaAs層なのかについて議論がわかれていた。本研究では、超格子系のバンド配列がタイプIであるか、電子と正孔とが異なる層に局在するタイプIIであるかを明確に判定する方法として、電気光学効果を調べる事を提唱し、InxGa1-xAs/GaAs歪み超格子に適用した。

 図1に、(001)InxGa1-xAs歪み超格子の光電流スペクトルの一例を示す。図1のスペクトルを見ると、860nm付近のステップ状の構造が、逆バイアスをかけて電界を増していくと、点線で示したように11L(+)と11L(-)の二つのふくらみにわかれ、さらにその中間に第三のこぶが現われることがわかる。一般に、超格子におけるミニバンドは、電界をかけるとシュタルク階段準位と呼ばれる等間隔の離散準位の組に分かれるが、11L(+)と11L(-)で示したふくらみは、軽い正孔のシュタルク階段準位と電子準位の間の遷移によるものである。その遷移エネルギーの電界によるシフトの割合は、タイプIのバンド配列における遷移の半分であった。このことから、この遷移が図2のようなタイプIIのバンド配列における遷移であることが結論づけられた。また、これはタイプIIのワニエ-シュタルク効果の初めての観測にもなった。11L(+)と11L(-)の中間に現われる第三のこぶについては、重い正孔の連続状態の開始端に起因する遷移ピークであると解釈し(図2において1cHで示す)、このような構造が、二つのシュタルク階段遷移の間に現われる現象は、タイプIとタイプIIの混合型の歪み超格子では、一般的に起こる現象であることを指摘した。

図表図1 In0.18Ga0.82As(50Å)/GaAs(200Å)歪み超格子の77K光電流スペクトル / 図2 In0.18Ga0.82As(50Å)/GaAs(200Å)歪み超格子の光電流スペクトル(図1)において観測された光学遷移の起源

 第3章においては、(111)GaAs/AlGaAs量子井戸の各種光学スペクトルを(001)GaAs/AlGaAs量子井戸のものと比較検討し、励起子遷移エネルギーやその電界によるシュタルクシフト、励起子振動子強度、励起子束縛エネルギーなどの正孔有効質量に関連した物性が、結晶方位の違いによってどのように変わるかを調べた。量子井戸レーザにおいては、(111)量子井戸の採用により、従来の(001)量子井戸を用いたものより閾値電流密度が低減されることが示されていたが、その理由解明のため、(111)量子井戸の物性の理解が待たれていた。また、量子井戸レーザ以外でも、(111)量子井戸の採用によるデバイス特性向上の可能性を検討した。

 図3は、電界下での77KPLスペクトルを(001)量子井戸と(111)量子井戸で比較して示したものである。同じ井戸幅であるにもかかわらず、○で示した重い正孔励起子発光の遷移エネルギーは(111)量子井戸のほうが小さいこと、また、電界による遷移エネルギーのシフト(シュタルクシフト)は、(111)量子井戸のほうが大きいことがわかる。図4に、(001)量子井戸と(111)量子井戸とにおけるシュタルクシフトを電界の関数として比較して示す。このような重い正孔励起子の遷移エネルギーやその電界によるシュタルクシフトの(001)量子井戸と(111)量子井戸とでの違いは、(001)量子井戸と(111)量子井戸とで重い正孔に対し異なる閉じ込め質量、すなわち、(001)量子井戸においてmhh=0.34m0、(111)量子井戸において0.9m0を仮定することで説明された。

図表図3 逆バイアスをかけていった時の77KPLスペクトルの変化.(a)(100)GaAs/AlGaAs量子井戸.(b)(111)GaAs/AlGaAs量子井戸 / 図4 重い正孔励起子遷移(e1-hh1)のエネルギーシフトの(100)量子井戸と(111)量子井戸との比較.各点は観測されたPLピークエネルギーのシフト量、実線および破線は、mhhとしてそれぞれ0.9m0および0.34m0として計算した結果を表す.

 また、光電流スペクトルの測定の結果、(111)量子井戸においては、e1-hh2遷移強度のe1-lh1遷移強度に対する比が、(001)量子井戸におけるよりもはるかに大きいことがわかった。ここで、en-hh(lh)mは、第n電子準位と重い(軽い)正孔の第m準位との間の遷移を表す。このことは、図5に示すように、(001)量子井戸と(111)量子井戸とでは、サブバンドの順序が異なるため、分散関係も異なるとして説明された。

 さらに、図6に示すように、低温でのPL測定において、重い正孔励起子の1s状態のみならず、2s状態による発光をも観測することに成功した。スペクトルにおいて1sピークと2sピークの差を比べた結果、(111)GaAs/AlGaAs量子井戸における重い正孔の励起子の束縛エネルギーは、同じ構造の(001)量子井戸のものより小さいことがわかった。

図表図5(001)量子井戸と(111)量子井戸における正孔サブバンドの面内分散関係の違い. / 図6 井戸幅75Åの量子井戸の2K PLスペクトル.(a)(001)量子井戸.(b)(111)量子井戸.

 これらの結果は、有効質量近似による計算とも定性的に一致し、(111)GaAs/AlGaAs量子井戸レーザにおいて、しきい値電流密度が低減されるのは、重い正孔の面内有効質量の低減による状態密度の減少のためとする説を裏付けるものである。また、(111)量子井戸では、電界によるシュタルクシフトが大きいことから、量子閉じ込めシュタルク効果に基づくデバイスの性能の向上がはかられる事を指摘した。

 第4章においては、(110)GaAs/AlGaAs量子井戸における光学異方性について、PL測定および光電流測定によって調べた。図7の光電流スペクトルからわかるように、同じ(110)井戸面内の偏光であっても、実線で示した[10]偏光のスペクトルと一点鎖線で示した[001]偏光のスペクトルではピーク強度に違いがあった。すなわち、重い正孔励起子(e-hh)ピークは[10]偏光に対して強いのに対し、軽い正孔励起子(e-lh)ピークは逆に[001]偏光に対して強かった。このような面内偏光異方性は、(001)や(111)量子井戸では見られないものであり、本研究は、量子井戸においても対称性が低ければ、面内異方性が現われることを示した最初の報告である。

 また、偏光度を[10]および[001]偏光に対するピーク強度およびI[001]を用いてP=(-I[001])/(+I[001])で定義すると、(110)量子井戸における重い正孔の励起子遷移の偏光度は、図8に示すように井戸幅が狭くなるとともに増大することが観測された。この偏光度の井戸幅依存性は、スピン軌道分裂バンドをも考慮にいれた多重バンド有効質量近似によって光学遷移行列要素を計算した結果(図8の実線)、定量的にも良く説明された。このような(110)量子井戸を代表とする低い対称性の量子井戸での二軸的な光学異方性を、面発光レーザにおける発振の偏波面制御などに応用することを提案した。

図表図7 井戸幅90Åの(110)GaAs/AlGaAs量子井戸の77K光電流スペクトル.実線は[10]偏光、一点鎖線は[001]偏光に対するスペクトル. / 図8 (110)量子井戸における面内偏光度の井戸幅依存性.実線はスピン軌道分裂バンドを考慮した計算結果,一点鎖線はスピン軌道分裂バンドを無視した計算結果,白丸は77K PL測定による実験結果.

 さらに、この偏光度は、歪みや電界などの外場によって、正孔準位間の反交差を起こすことにより、100%にまで増大できることを理論的に示した。そして、この量子井戸における新しい偏光現象(歪み光学効果、電気光学効果、磁気光学効果等による光学異方性の異常増大)を利用する新デバイスを提案した。このデバイスは、正孔波動関数のうち、基底関数を変化させ偏光異方性を制御するものであり、従来の包絡関数を制御する波動関数制御型デバイスに加えて、波動関数工学に新たな発展をもたらすであろう。

 以上のように、本論文では、波動関数工学の視点から、半導体量子井戸構造における歪みや結晶方位の影響を調べ、その結果に基づき、量子井戸デバイスの特性向上のための提案や新しい量子井戸効果を用いた新デバイスの提案を行なった。

審査要旨

 本論文「GaAs系量子井戸における歪みと面方位の影響に関する研究」は、(001)方位のGaAs基板上に成長した歪み量子井戸構造や、(001)以外の方位の基板上に成長した量子井戸構造の各種光学スペクトル測定により、半導体量子井戸の物性に関し、歪み及び井戸面結晶方位の違いによる影響を明らかにしたものである。

 半導体量子井戸構造デバイスの発展方向として、量子井戸ポテンシャルの形状の工夫という方向とは別に、歪みの効果や面方位の違いによる効果を積極的に利用して、デバイスの高性能化や新機能デバイスを開発しようとする流れがある。しかし、歪み量子井戸構造や、(001)方位とは異なる面方位の量子井戸構造の物性に関する理解は、不充分な状況にあった。

 そこで、本論文では、半導体量子井戸構造において、歪みや井戸面結晶方位の違いが、バンド不連続、閉じ込め質量、面内有効質量、励起子換算質量、バンド間遷移エネルギー、励起子束縛エネルギー、光学遷移行列要素といった、光学特性に寄与する物性要素に、どのように影響するかという観点から、GaAs系量子井戸について、各種光学測定を行なっている。その結果を踏まえ、既存の量子井戸デバイスの特性向上の手法と新しい現象に基づく新デバイスの可能性を検討している。

 本論文で実際に研究対象としているのは、歪みのない系の基本面方位の量子井戸として(111)及び(110)GaAs/AlGaAs量子井戸、また、歪み系としてデバイス応用上最も重要な(001)InGaAs/GaAs歪み超格子である。これらの量子井戸構造試料について、光学特性、さらに、それに対する電界効果を主にフォトルミネッセンス(PL)分光法及び光電流分光法を用いて調べている。また、これらの量子井戸構造を高品質で結晶成長するための成長条件もまだ確立されていなかったので、光学特性の評価に先立って、分子線エピタキシー(MBE)法による成長条件の検討も行なっている。得られた光物性に関する結果は、有効質量近似に基づく計算と比較検討され、またデバイス応用の観点からも考察されている。

 本論文は以下に示すような全5章と付録A、Bから構成されている。

 第1章「序論」では、本研究の背景と目的、課題、及び本論文の構成が述べられている。

 第2章から第4章が、本論文の主要部分であり、それぞれ、(001)InGaAs/GaAs歪み超格子、(111)GaAs/AlGaAs量子井戸、(110)GaAs/AlGaAs量子井戸を扱っている。

 まず、第2章「(001)InGaAs/GaAs歪み超格子-電気光学効果の観測によるバンド配列の研究-」では、(001)InxGa1-xAs/GaAs歪み超格子のバンド配列に対する歪みの効果を調べるため、光電流スペクトルを種々の電界のもとで測定している。歪み系では、一般に、重い正孔に対するポテンシャルと軽い正孔に対するポテンシャルとが異なることが指摘されているが、InxGa1-xAs/GaAs歪み超格子では、軽い正孔に対してポテンシャル井戸となるのは、電子や重い正孔と同じInxGa1-xAs層なのか、もしくはGaAs層なのかについて議論がわかれていた。本研究では超格子系のバンド配列がタイプIであるか、電子と正孔とが異なる層に局在するタイプIIであるかを明確に判定する方法として、電気光学効果を調べる事を提唱し、InxGa1-xAs/GaAs歪み超格子に適用している。実際には、光電流スペクトルにおいて、軽い正孔のシュタルク階段準位と電子準位の間の遷移を観測し、その遷移エネルギーの電界によるシフトの割合がタイプIの遷移の場合の半分である事から、この遷移がタイプIIのバンド配列における遷移である事を結論づけている。また、この観測が、タイプIIのワニエ・シュタルク効果の観測としても、最初のものである事も特筆される。

 第3章「(111)GaAs/AlGaAs量子井戸-正孔有効質量に関連した物性の研究-」では、(111)GaAs/AlGaAs量子井戸の各種光学スペクトルを(001)GaAs/AlGaAs量子井戸のものと比較検討し、励起子遷移エネルギーやその電界によるシュタルクシフト、励起子振動子強度、励起子束縛エネルギーなどの正孔有効質量に関連した物性が、結晶方位の違いによってどのように変わるかを調べている。量子井戸レーザにおいては、(111)量子井戸の採用により、従来の(001)量子井戸を用いたものよりしきい値電流密度が低減されることが示されていたが、その理由解明のため、(111)量子井戸の物性の理解が待たれていた。

 本研究では、低温でのPL測定において、重い正孔励起子の1s状態のみならず2s状態による発光をも観測する事に成功している。1sピークと2sピークのエネルギー差を詳細に調べた結果、(111)GaAs/AlGaAs量子井戸における重い正孔の励起子の束縛エネルギーは、同じ構造の(001)量子井戸のものより小さいと結論づけている。この結果は、(111)量子井戸の方が、重い正孔の面内有効質量が小さい事を意味し、(111)GaAs/AlGaAs量子井戸レーザにおいて、しきい値電流密度が低減されるのは、重い正孔の状態密度の減少のためとする説を裏づける実験的証拠となっている。

 また、本研究では、量子井戸レーザ以外でも、(111)量子井戸の採用によるデバイス特性向上の可能性が示されている。すなわち、ここでは、電界下でのPLスペクトル及び光電流スペクトルを、(001)量子井戸と(111)量子井戸とで比較しており、同じ井戸幅において、重い正孔励起子遷移エネルギーの電界によるシフト(シュタルクシフト)が、(111)量子井戸において、より大きい事を見いだしている。この結果は、量子閉じ込めシュタルク効果に基づくデバイスの動作電圧の低電圧化の可能性を示すものとして重要である。

 第4章「(110)GaAs/AlGaAs量子井戸-偏光異方性の研究-」では、(110)GaAs/AlGaAs量子井戸における光学異方性について、PL分光法及び光電流分光法により調べている。(110)井戸面内の直交する二つの直線偏光の方向である[10]偏光と[001]偏光に対するスペクトルをそれぞれ調べた結果、重い正孔励起子遷移は[10]偏光に対してより強度が強いのに対し、軽い正孔励起子遷移は逆に[001]偏光に対してより強い事を観測している。さらに、重い正孔励起子遷移については、その面内偏光異方性が井戸幅の減少とともに増大する事を見いだした。これらの実験事実を、有効質量近似により、光学遷移行列要素の偏光異方性として説明している。この発見は、(110)量子井戸に代表されるような低対称性の量子井戸を、面発光レーザの活性層として用いる事により、従来困難であった発振偏波面の固定・制御ができるとい可能性を示した点で画期的である。

 本論文では、さらに、上記の偏光異方性が、歪みや電場などの外場によって、正孔準位間の反交差を起こす事により、100%にまで増大できる事を理論的に示している。そして、この新しい現象に基づく新デバイスを提案している。このデバイスは、正孔波動関数のうち、基底関数を変化させ偏光異方性を制御するものであり、従来の包絡関数を制御する波動関数制御型デバイスに加えて、波動関数工学に新たな発展をもたらすと期待される。

 第5章「総括」では、本研究のまとめを行なっている。また、「付録A:理論的基礎」では、本研究全体の基礎となる理論的事項がまとめられており、「付録B」では第2章から第4章で用いた数式の導出や方程式の解法がまとめられているが、中でも「多重バンド有効質量の解法」は独自に開発されたものである。

 以上、本論文は、波動関数工学の視点から、半導体量子井戸構造における歪みや結晶方位の影響を調べ、その結果に基づき、量子井戸デバイスの特性向上のための提案や新しい量子井戸効果を用いた新デバイスの提案を行なったものである。この研究は、半導体量子井戸構造の物性に対する理解を深めたのみならず、量子井戸デバイスの発展に大きく寄与すると思われる。

 よって、本論文は博士(工学)の学位論文として合格と認められる。

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