学位論文要旨



No 215296
著者(漢字) 岩本,訓知
著者(英字)
著者(カナ) イワモト,クニノリ
標題(和) ハゲイトウの赤色葉形成機構に関する研究
標題(洋) A Study on Mechanism of Red Leaf Formation in Amaranthus tricolor
報告番号 215296
報告番号 乙15296
学位授与日 2002.03.11
学位種別 論文博士
学位種類 博士(理学)
学位記番号 第15296号
研究科
専攻
論文審査委員 主査: 東京大学 教授 福田,裕穂
 東京大学 助教授 池内,昌彦
 東京大学 助教授 園池,公毅
 東京大学 助教授 舘野,正樹
 東京大学 助教授 杉山,宗隆
内容要旨 要旨を表示する

序論

 われわれが目にする植物のほとんどは、光合成に不可欠な色素であるクロロフィルによって緑色を基調とする体色を示す。しかしながら、植物はときとして緑色以外の様々な色彩を呈する。花弁や萼などの花器官が典型的な例であるが、その色彩は多くの場合アントシアニンやカロチノイドをはじめとした色素を体内に蓄積することによって実現される。一方で、それらの器官は、クロロフィルを蓄積しない、または蓄積量が極端に少ないという共通した特徴をもつ。このことがより鮮やかな色彩を発現させるために重要な役割を担っていると言えるが、現在のところ、そうしたクロロフィル蓄積の抑圧機構についての知見は乏しい。

 ハゲイトウ(Amaranthus tricolor L. tricolor)は、発芽後、普通の緑色葉を生じながら成長するが、ある時期より赤色葉を形成しはじめる(図1)。赤色葉は、緑色葉に較べて数十分の一程度のクロロフィルしか蓄積しない。つまり、ハゲイトウは、同じ普通葉でありながらクロロフィル含量の異なる2種類の葉を形成する。私は、この植物の赤色葉が、植物におけるクロロフィル蓄積の抑圧機構を解析するための最も単純化したモデルになると考えた。修士課程においては、ハゲイトウの日長応答性などの基本的な性質を明らかにした。また、この性質を利用して、赤色葉を成長や花成と切り離して制御できる実験系を構築し(図2)、赤色葉形成とクロロフィル合成との関連を検討した。本研究では、赤色葉形成に関わる日長感受の機構、色素体の微細構造、クロロフィル合成系の代謝活性と遺伝子発現を詳細に解析することで、ハゲイトウの赤色葉形成ひいてはクロロフィルの蓄積抑圧の分子メカニズムの解明を目指した。

結果と考察

1.赤色葉形成の日長応答性に関する解析

 日長によってハゲイトウの赤色葉形成は制御されるが、この様な日長応答現象に関する報告は花芽形成を除いてはあまり多くない。そこで、赤色葉の誘導メカニズムについてより多くの情報を得るために、以下の実験を行った。まず、長日(非誘導)条件下に置いた植物体の子葉および葉を被覆することによって部分的な短日(誘導)刺激を与え、その時の赤色葉の形成時期を調べた(図3)。その結果、子葉および葉に短日処理を施すことによって赤色葉の形成時期が早まり、また、短日処理を行う葉が多くなるほどその傾向が強くなった。この結果は、1)日長刺激が葉で感受されること、2)葉より茎頂に送られ赤色葉形成を促す何らかのシグナルが存在すること、そして3)その量が短日処理を受ける葉の面積に応じて増えることを示唆している。次に、生育の様々な時期に、長日から短日条件下に、あるいは、短日から長日条件下に植物体を移動した場合の、赤色葉の形成時期を調べた(図4)。前者の場合、いずれも短日条件下に移してから25-30日程度で赤色葉の形成が見られた。また、後者の場合は、短日処理を20日間以上行った後に長日条件に移した個体で赤色葉形成が見られた。

2.葉における色素体の形態観察と機能の解析

 電子顕微鏡を用いて、緑色葉および赤色葉の色素体の微細構造の比較を行った(図5)。赤色葉の色素体は全体的に球形に近く、緑色葉の色素体に見られる発達したグラナスタックやデンプン粒は観察されなかったが、層状のチラコイド膜が認められ、細胞質も密であった。また、色素体の数も緑色葉と赤色葉間で大きな違いは見られなかった。これより、葉緑体のバイオジェネシスの活性低下が、直接の赤色葉形成の要因となっているのではないと考えられた。次に、光合成に関与する遺伝子の発現をRNAゲルブロット解析により調べた(図6)。その結果、核コードの3種のcab遺伝子のmRNAは、いずれも赤色葉において蓄積量が少なかったが、色素体コードのrbcL遺伝子の発現量には、緑色葉および赤色葉間で大きな差が見られないことから、赤色葉における色素体の転写装置は十分な機能を保持していることが分かった。

3.クロロフィル合成系に関する解析

 ハゲイトウの葉の色彩は、遅くとも葉が展開をはじめる前には決定されていることから、赤色葉においてクロロフィル含量が少ないのは、いったん合成されたクロロフィルが分解されるためではなく、もともとその合成が行われないことに起因していると予想された。そこで、本研究ではクロロフィル合成系に関する詳細な解析を進めた。

 緑色葉および赤色葉におけるクロロフィル合成系の酵素活性を2つの方法により比較した。まず、ヘム合成と、クロロフィル合成系の後半の反応を阻害する2, 2'-dipyridylを各葉に投与した(図7)。すると、緑色葉ではprotoporphyrinおよびMg-protoporphyrin (monomethyl ester)が蓄積した(図8)。また、赤色葉においても同様にdipyridyl処理を行うことで、protoporphyrinおよびMg-protoporphyrin(monomethyl ester)の高いレベルでの蓄積が検出された。次に、各葉から調製した粗抽出液に、クロロフィル合成系の中間体であるporphobilinogenを基質として添加してインキュベートしたところ、いずれの葉においてもそれ以降のクロロフィル合成系の中間体であるuroporphyrinogenおよびcoproporphyrinogenが生成し、その蓄積量は緑色葉よりむしろ赤色葉由来の試料中で多くなっていた(表1)。以上の結果は、クロロフィルの蓄積量の少ない赤色葉においても、クロロフィル合成系のうち少なくともMg-protoporphyrin(monomethyl ester)までを合成する高い酵素活性を保持していることを示している。

 クロロフィルの合成に関与する酵素の遺伝子計13種類をハゲイトウより単離し、それらをプローブとした発現解析を行った(図9)。その結果、NADPH-protochlorophyllide oxidoreductase(POR)を除くクロロフィル合成に関わる酵素の遺伝子は、緑色葉だけでなく赤色葉においても相当量の発現を保っていた。一方、PORをコードする2つの遺伝子POR1およびPOR2のみは、赤色葉において顕著な低発現を示すことが分かった。ハゲイトウの2つのPOR遺伝子のゲノムサザン解析の結果から、ハゲイトウにはこの2種のPOR遺伝子しか存在しないと考えられた(図10)。また、抗POR抗体を用いた免疫ブロット解析により、PORタンパク質の蓄積量も、mRNAと同様に赤色葉で非常に少なくなっていることが分かった(図11)。これらの結果は、POR mRNAの蓄積量の著しい低さが、赤色葉におけるクロロフィルの低蓄積の鍵ステップになっていることを明示した。

 そこで、次に緑色葉および赤色葉におけるPOR mRNAの転写調節に関して解析を行うこととし、各葉における同遺伝子のプロモーター活性を比較した。POR1およびPOR2遺伝子の上流域にGUS遺伝子を繋いだコンストラクトを作製し、アグロバクテリウムを介してハゲイトウの葉に導入した。遺伝子導入後、植物体内で一過的に発現するGUS活性を測定した結果、POR遺伝子のプロモーターは、赤色葉において緑色葉より高い転写活性を示すことが分かった(図12)。このことから、赤色葉においてもPOR遺伝子の転写装置は活性化された状態で維持されているいることが示された。また、Transcriptional run-onアッセイにより得られた結果も、赤色葉におけるPOR遺伝子の高い転写速度を示していた(図13)。したがって、赤色葉におけるPOR mRNAの低い蓄積は、同mRNAの転写後調節に起因するものと考えられた。

まとめ

1.ハゲイトウの赤色葉形成は、約20日間の短日処理を葉に与えることで誘導される。この日長刺激によって葉で生じ、茎頂に送られる赤色葉形成シグナルの存在が示唆され、その量は刺激を受けた葉の枚数に依存して増えると考えられた。

2.赤色葉においては、色素体のバイオジェネシスも転写機能も顕著には阻害されていないことが示された。

3.赤色葉においても、少なくともMg-protoporphyrin(monomethyl ester)の生成までに関与する、クロロフィル合成系の酵素活性は高いレベルで維持されている。一方、クロロフィル合成系酵素の遺伝子のうち、2種のPOR遺伝子のmRNAおよびPORタンパク質の蓄積量が赤色葉で著しく低いことから、POR mRNAの低蓄積が赤色葉形成の原因であることが示された。これらの結果とプロモーター解析から、赤色葉におけるPORmRNAの蓄積量の低下は、同mRNAの転写後調節によって起こることが示唆された。

図1 ハゲイトウ(Earlysplendor種)

図2 本研究に供した植物体

光中断(NB)または短日(SD)条件下で育てた植物体の第5葉は、それぞれ、緑色葉または赤色葉となり、色は異なるがほぼ同齢・同サイズである。また、第2葉はいずれも緑色葉である。本研究では多くの実験にこれらの葉を用いて比較を行った。

図3 葉および子葉の部分被覆が赤色葉形成と成長に与える影響

長日条件下で育てた植物体の、赤色葉の形成時期および各個体の葉の数を示した。ただし[Cot]は子葉を、[Cot+1]は子葉と1枚の葉を、[Cot+2]は子葉と2枚の葉を、そして、[Cot+All]は子葉および生じたすべての葉に覆いをすることで、部分的な短日処理を与えた。対照として、発芽後より短日(SD)または長日(LD)条件下で育てた個体についても観察を行った。

図4 日長条件の変更が赤色葉形成と成長に与える影響

長日(LD)および短日(SD)条件下で育てた植物体、および、発芽後5、10、15、20または25日目に短日から長日あるいは長日から短日条件下に移した植物体における、赤色葉形成時期と葉の数を示した。

図5 葉における色素体の形態

緑色葉および赤色葉における維管束鞘細胞(Vascular bundle sheath cell)および葉肉細胞(Mesophyll cell)内の色素体の構造を電子顕微鏡を用いて観察した。矢印は赤色葉の色素体に見られる層状の膜構造を示す。

図6 光合成関連遺伝子のRNAゲルブロット解析

7日間暗黒下で育てた後に24時間光照射を行った芽生え、8日間暗黒下で育てた黄化芽生え、および図2で示した緑色葉と赤色葉における各遺伝子の発現量を比較した。最下段にエチジウムブロミドによるゲル染色像を示した。

図7 クロロフィル合成系および2,2'-dipyridylの作用機序

同経路に関与する酵素名は簡略化のため略記した。Protoporphyrinまでクロロフィルと共通の経路により合成されるhemeは、合成系の上流をフィードバック調節している。Dipyridylは鉄をキレートすることによりheme合成を抑制すると同時に、Mg-protoporphyrinからprotochlorophyllideへの変換も阻害する。従って、緑色組織に同薬剤を投与すると、Mg-protoporphyrin(monomethyl ester)やprotoporphyrinが蓄積する。

図8 各葉におけるクロロフィル合成系中間体含量に対する2,2'-dipyridylの影響

図2 で示した緑色葉および赤色葉を試料として用いた。1mM dipyridyl(実線)あるいは対照として純水(点線)中でインキュベートした各葉から、アセトン/NH4OH混液を用いてクロロフィル合成系中間体を抽出した。図は、抽出液を419nmの波長の光で励起したときの蛍光スペクトルを示している。本実験条件下ではprotoporphyrinは633nmに、Mg-protoporphyrins(Mg-protoporphyrinおよびMg-protoporphyrin monomethyl ester)は595nmに蛍光極大をもつ。

表1 クロロフィル合成中間体の合成活性

図2 で示した各葉から10% Triton X-100を含むトリス緩衝液を用いて調製した粗酵素抽出液に、0.2mM porphobilinogenを加えてインキュベートした。反応液中に生じるuroporphyrinogen(Urogen)、coproporphyrinogen(Coprogen)およびprotoporphyrinogen(Protogen)の生成速度を示した。

図9 クロロフィル合成系遺伝子のRNAゲルブロット解析

7日間暗黒下で育てた後に24時間光照射を行った芽生え、8日間暗黒下で育てた黄化芽生え、および図2で示した緑色葉と赤色葉における各遺伝子の発現量を比較した。最下段にエチジウムブロミドによるゲル染色像を示した。

図10 POR1およびPOR2遺伝子をプローブとしたゲノムサザン解析

緑色葉より単離した全DNAを、図中に示した各制限酵素で消化し解析に用いた。ハイブリダイゼーションおよびプローブの洗浄は55℃(high stringency)または30℃(low stringency)で行った。

図11 抗POR抗体を用いた免疫ブロット解析

本実験には抗シロイヌナズナPORA抗体を用いた。発芽後7日目のシロイヌナズナの黄化芽生え、7日間暗黒下で育てた後に24時間光照射を行った芽生え、8日間暗黒下で育てた黄化芽生え、および図2で示した緑色葉と赤色葉におけるPORタンパク質の蓄積量を示している。中段はポリアクリルアミドゲルのCBB染色像。下段は長時間の露光を行ったときのX線フィルム像を示すが、ハゲイトウの黄化芽生え(最左列)については他の1/10量のタンパク質をブロットした。

図12 −過的な遺伝子導入系を用いたPORプロモーター活性の比較

POR1およびPOR2プロモーターまたは35Sプロモーターに繋いだintron-GUSを、緑色葉および赤色葉に遺伝子導入した(A)。各葉におけるそれぞれのGUS活性(B)と、緑色葉または赤色葉において35SプロモーターによってドライブされたGUS活性を1としたときの、相対的なGUS活性を示している(C)。ネガティブコントロールとして、プロモーターをもたないintron-GUS(no)および、アグロバクテリウムを含まない懸濁用緩衝液(mock)を植物体に注入した。

図13 PORおよびcab遺伝子の転写速度の比較

AttPOR1、AttPOR2およびcab1a遺伝子について、緑色葉および赤色葉から調製した核を用いてtranscriptional run-onアッセイを行った。

審査要旨 要旨を表示する

 論文提出者は、ハゲイトウにおける赤色葉の形成機構に関する解析を行い、それより得られた知見を、4章よりなる本論文に纏めている。

 第1章では本研究の背景と目的について述べている。植物は、光合成に不可欠な色素であるクロロフィルの蓄積によって緑色を基調とする体色をなすが、時として様々な色彩を呈する。花弁や萼などの花器官が典型的な例であり、それらは多くの場合、アントシアニンやカロチノイドをはじめとした色素を体内に蓄積する一方で、クロロフィルを蓄積しない、または蓄積量が極端に少ないという共通した特徴をもつ。このことがより鮮やかな色彩を発現させるために重要な役割を担っているが、そうしたクロロフィル蓄積の抑圧機構についての知見は乏しい。ハゲイトウ(Amaranthus tricolor L. tricolor)は、ある期間、普通の緑色葉を生じながら成長した後に、緑色葉に較べて数十分の一程度しかクロロフィルを含まない葉(赤色葉)を形成し始める。論文提出者は、この赤色葉が、植物におけるクロロフィル蓄積の抑圧機構を解析するための最も単純化したモデルになると考え、赤色葉形成に関わる日長感受の機構、色素体の微細構造、そしてクロロフィル合成系の代謝活性と遺伝子発現について解析するという、新規の研究戦略を打ち出した。

 第2章では研究に用いた材料と方法について述べており、論文提出者が構築したハゲイトウの実験系、および、アグロバクテリウムを用いた一過的遺伝子導入系のハゲイトウへの適用は、本研究において特に重要な役割を果たした。

 第3章では、実験から得られた結果を述べている。論文提出者は、長日(非誘導)条件下に置いたハゲイトウの子葉および葉を被覆することによって部分的な短日(誘導)刺激を与え、その時の赤色葉の形成時期を調べることにより、1)日長刺激が葉で感受されること、2)葉より茎頂に送られ赤色葉形成を促すシグナルが存在すること、そして3)その量が短日処理を受ける葉の面積に応じて増えることを明らかにした。また、電子顕微鏡による赤色葉と緑色葉の色素体の微細構造比較から、葉緑体のバイオジェネシスの活性低下が、赤色葉形成の直接の要因となっているのではないことを明らかにした。同様に、色素体コードのrbcL遺伝子の発現量には、緑色葉および赤色葉間で大きな差が見られないことを見いだし、赤色葉における色素体の転写装置は十分な機能を保持していることを示した。

 次に、論文提出者は、赤色葉におけるクロロフィル合成系の発現の解析を行った。その結果、赤色葉においても、少なくともMg-protoporphyrin(monomethyl ester)の生成までの酵素活性は高いレベルで維持されており、またNADPH-protochlorophyllide oxidoreductase(POR)を除くクロロフィル合成に関わる酵素の遺伝子は、緑色葉だけでなく赤色葉においても相当量の発現を保っていることを明らかにした。一方、PORをコードする2つの遺伝子POR1およびPOR2のmRNAのみが、赤色葉において顕著に蓄積量が少なくなっていた。また、抗POR抗体を用いた免疫ブロット解析により、PORタンパク質の蓄積量も、mRNAと同様に赤色葉で非常に少なくなっていることが分かった。これらの結果から、PORmRNAの蓄積量の低下が、赤色葉におけるクロロフィルの欠乏の鍵ステップになっていることを明示した。POR遺伝子のrun-on解析およびPOR遺伝子上流域のプロモーター解析の結果は、赤色葉においてもPORmRNAの転写速度は赤色葉において十分に保たれていることを示した。

 第4章では、前章に記述された結果をもとに、赤色葉形成の分子機構を考察した。そして、1)赤色葉形成はクロロフィル合成の低下により起こり、2)このクロロフィル合成の低下はPORmRNAの減少により引き起こされ、3)PORmRNAの減少は転写量の減少ではなく、mRNAの安定化によるという、新規の仮説を提出するに到った。

 なお、本論文第3章の一部は、福田裕穂、杉山宗隆氏との共同研究であるが、論文提出者が主体となって解析を行ったもので、論文提出者の寄与が十分であると判断する。

 ここに得られた結果の多くは新知見であり、いずれもこの分野の研空の進展に重要な示唆を与えるものであり、かつ本人が自立して研究活動を行うのに十分な高度の研究能力と学識を有することを示すものである。よって、岩本訓知提出の論文は博士(理学)の学位論文として合格と認める。

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