学位論文要旨



No 216732
著者(漢字) 久保,和生
著者(英字)
著者(カナ) クボ,カズオ
標題(和) 血管内皮増殖因子受容体チロシンキナーゼを標的にした経口抗腫瘍物質の創製
標題(洋)
報告番号 216732
報告番号 乙16732
学位授与日 2007.03.07
学位種別 論文博士
学位種類 博士(薬学)
学位記番号 第16732号
研究科
専攻
論文審査委員 主査: 東京大学 教授 小林,修
 東京大学 教授 大和田,智彦
 東京大学 教授 柴崎,正勝
 東京大学 教授 白石,充
 東京大学 助教授 金井,求
内容要旨 要旨を表示する

 チロシンキナーゼ(TK)は生体の恒常性に関わる重要な役割を担うタンパク質で、ヒトゲノム解析により90を超えるTKの存在が予測されている。TKはアデノシン三リン酸(ATP)を利用し、タンパク質の特定のチロシン残基のリン酸化を触媒する酵素で、受容体型TKの場合、細胞外からの種々のシグナルを受容し細胞内シグナルに変換する。一方、TKの過剰発現・欠失・変異等によるシグナルの制御異常は、主に発癌、発生発達障害や免疫異常などの疾病として現れる。細胞内でTK活性を抑制する物質は、リガンドの種類に影響されず、リガンド非依存的な活性化も阻害でき、細胞内シグナル伝達機構研究の有効な研究ツールとして古くから注目されており、標的にしたTKに対する高い選択性および強い阻害活性を有す化合物が求められている。しかしながら、各TK間の構造相同性が非常に高いことから、高選択的阻害物質の創製は困難と考えられ、特に医療分野への応用は重篤な副作用の発現が懸念されていた。高い選択性を有すTK阻害物質を見出せれば生命現象の解明を促進する有用な手段を提供できるだけでなく、標的に対して選択的に作用する副作用の少ない医薬品としての活用も考えられる。

 筆者は本研究において、血小板由来増殖因子受容体(PDGFR)TK阻害物質に対し高い選択性、強い活性を有す化合物群を見出した。また、血管内皮増殖因子受容体(VEGFR)TKに対し阻害活性を有す化合物群を明らかにし、これを発展させ、血管新生阻害を主作用とする経口投与で抗腫瘍効果を示す物質を見出すことができた。以下、本物質の創製にいたる経緯を、1)PDGFRTK阻害物質の創製、2)その構造最適化、3)経口投与で抗腫瘍活性を示すVEGFRTK阻害物質の創製、および、4)合成中間体である4-キノロン骨格の新規合成法の開発、に分けて述べる。

1)PDGFRTK阻害物質の創製

 PDGFおよびその受容体は、間葉系細胞等の増殖・分化を制御する重要な役割を担っている。PDGFRファミリーは5種類知られており、それらは、細胞外に5つの免疫グロブリン様領域、細胞内にキナーゼ挿入部位を含むTK領域を有す構造をしている。一方、PDGFRTKのシグナル伝達異常は癌、慢性炎症性疾患など多くの病因と考えられている。そこでPDGFRTKを選択的かつ強力に阻害する低分子化合物を見出し、各種生物活性を評価し医薬品への可能性を検討しようと考えた。PDGFRが高発現しているラット腎メサンギウム細胞を用いPDGFRのリン酸化阻害活性の評価系を構築し、キリンビール(株)医薬探索研究所保有の約5000化合物をスクリーニングしたところ、4-フェノキシキノリン誘導体(1)がヒットした(Fig. 1)。このとき、50%阻害濃度(IC(50)は2.6μMであった。合成ルートを開発し(Scheme 1)、1のフェノキシ基上に様々な置換基を導入した誘導体を合成し構造最適化を試みたところ、IC(50)が0.13μMである3,4-ジメトキシ基を置換した誘導体(10v)を見出した。10vは、ATPとの競合実験によりATP拮抗型であることが判明し、また、PDGF刺激下、腎メサンギウム細胞の増殖を濃度依存的に抑制した。以上のことから、10vは、PDGFRのATP結合部位に作用し、受容体のリン酸化を抑制することにより細胞増殖を阻害するものと考えられた。

 次に、他研究機関から報告された上皮増殖因子受容体(EGFR)に対し高い選択性、強いリン酸化阻害活性を有す物質(11a)と10vの構造活性相関を比較検討した(Fig. 2)。10vと11aのそれぞれを構成する3つの部分構造、X、Y、R,を入れ替えた8通りの化合物を合成し、PDGFRおよびEGFRのリン酸化阻害活性を測定するとそれぞれの受容体に対する阻害活性は大きく変化し、特にフェニル基上の置換基が選択性発現に大きく関わっていることが判明した(Table 1)。以上の結果から、置換基や原子を適切に基本骨格に導入することにより、高い選択性、強いリン酸化阻害活性を有すキナーゼ阻害剤の創製が可能であることが示唆された。

2)PDGFRTK阻害物質の構造最適化

 前述の検討において、フェニル基上にケトン基を置換した化合物の中には良好な活性、選択性を示す化合物があった。そこで、PDGFRに対する選択性、阻害活性の向上を目指しケトン基を導入した化合物、およびさらなる活性向上を目指し、アミド基を導入した化合物を合成した結果、末端のフェニル基上4位に嵩高いアルキル基を有す化合物にPDGFRに対する良好なリン酸化阻害活性(IC(50) 0.31μM(21w)、0.05μM(22a))が認められた(Fig. 3)。次に、前述の10v、および21w、22aの各種キナーゼに対する阻害活性を評価したところ、10v、21wおよび22aは、EGFR、線維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)、インスリン受容体(InsulinR)などの受容体型TKに対して高い選択性を示した(Table 2)。

 以上のことから、末端に嵩高いアルキル基をベンゾイル、ベンズアミド基に置換した化合物がPDGFRに対する高い選択性、強い阻害活性を有すことが明らかになった。

3)経口投与で抗腫瘍活性を示すVEGFRTK阻害物質の創製

 VEGFおよびVEGFRは中心的な血管新生因子で血管内皮細胞増殖、透過性亢進などに関与し、胎生期の個体発生等に重要な役割を担っている。VEGFRファミリーは3種知られており、これらの構造はPDGFRに非常に類似しており、細胞外に7つの免疫グロブリン様領域、細胞内にキナーゼ挿入部位を含むTK領域を有している。一方、腫瘍増殖には血管新生が必須で、VEGF-AとVEGFRが主要な役割を果たしていることが明らかにされている。一般に、腫瘍細胞はVEGFを分泌し周囲の血管内皮細胞を刺激することにより腫瘍血管を新生させると考えられている。腫瘍血管は、酸素・栄養の補給路として細胞増殖に寄与したり、転移経路にも利用される。

 さて、PDGFRTK阻害物質の検討を続け、フェノキシ基4位にウレア基を置換した化合物を合成したところ(Scheme 2)、IC(50)が1nMレベルという強力な阻害活性を有することを見出した(Fig. 4)。癌細胞を移植したヌードマウスxenograftモデルに27aを腹腔内投与したところ抗腫瘍効果が認められ、さらなる検討の結果、試験管レベルの実験において癌細胞の増殖を抑制しないにもかかわらず、動物実験においては種々の癌細胞に有意な抗腫瘍効果を示すことが明らかになった。作用機序を検討すると、VEGFRにも強力なリン酸化阻害活性を有することが判明した。そこで、これらの化合物をもとに経口抗腫瘍物質の研究に着手した。NIH3T3細胞を用いVEGF刺激下におけるVEGFRのリン酸化阻害活性の評価系を構築し、各種誘導体をスクリーニングした結果、キノリン環4位に置換された酸素原子を窒素原子にした化合物や、ウレア基をチオウレア基やシアノグアニジン基に変換した化合物の活性は著しく低下した。構造最適化の検討から得られた27ab(Fig. 5)の各種キナーゼに対する阻害活性を評価すると、EGFR、肝細胞増殖因子受容体(HGFR)、およびInsulinRには1000nMでも阻害活性が認められなかったが、PDGFRα、c-Kitにはやや強い活性が認められた(Table 3)。27abはVEGF刺激下のヒト臍帯静脈内皮細胞(HUVEC)の増殖を用量依存的に阻害し、また、このときの阻害濃度では癌細胞に対する直接的な増殖阻害活性を示さなかったことから、抗腫瘍活性はVEGFRを介する血管新生阻害によるものと考えた。また、ヒト肺癌を移植したヌードラットxenograftモデルに対して、27abを5mg/kg、1日1回、14日間連日経口投与したところ、投与期間中、体重減少、重篤な毒性所見なしに完全に腫瘍増殖を抑制した(Fig. 6)。以上の結果から、27abはVEGFRを標的にした血管新生阻害活性を作用機序とする経口投与可能な抗腫瘍物質であることが明らかになった。

4)4-キノロン骨格新規合成法の開発

 本研究において6,7-ジメトキシ-4-キノロンは鍵中間体で、各種試験の実施のために大量合成する必要があったが、従来の方法では、ジフェニルエーテルなどを用い250℃を超える高温反応を必要とする工程を2つ含み、また、扱いづらい中間体が生成する大量合成には不向きであった。そこで、大量合成に適用可能な簡便で収率の高い合成法を検討することにした。

 各種検討の結果、THF中、NaH存在下、2-アミノ-3,4-ジメトキシアセトフェノン(A)に1当量のギ酸エチルを室温で作用後、水で処理すると、4-キノロン体が収率26%で得られることが明らかになった。詳細に反応条件を検討すると、3当量のNaH存在下、ギ酸エチルを5当量用いると収率は95%になった。また、非プロトン性溶媒では収率良く反応は進行するが、EtOHではほとんど進行しないこと、また、塩基にNaOMeを利用できることも明らかになった(Table 4)。

 本反応で生成した反応中間体を単離し構造解析を試みたところ、ギ酸エチルが2当量反応した化合物aおよびb(Fig. 7)であることが判明した。この結果本反応は、Aに2当量のギ酸エチルが作用し安定な中間体(a, b)を経由する反応機構であると推定された。

 以上のように、PDGFRTK阻害物質の研究から端を発し、VEGFR-2TK阻害物質を見出し、これをさらに発展させ血管新生阻害を主作用とする経口投与で抗腫瘍効果を示す物質を創製することができた。また、鍵中間体4-キノロンの簡便な合成法を開発することができた。

 以上

Fig. 1

Scheme 1

Fig. 2

Table 1

Fig. 3

Table 2

Scheme 2

Fig. 4

Table 3

Table 4

Fig. 7

審査要旨 要旨を表示する

 チロシンキナーゼ(TK)はアデノシン三リン酸(ATP)を利用し、タンパク質の特定のチロシン残基のリン酸化を触媒する酵素で、受容体型TKの場合、細胞外からの種々のシグナルを受容し細胞内シグナルに変換する。一方、TKの過剰発現・欠失・変異等によるシグナルの制御異常は、主に発癌、発生発達障害や免疫異常などの疾病として現れる。細胞内でTK活性を抑制する物質は、リガンドの種類に影響されず、リガンド非依存的な活性化も阻害でき、細胞内シグナル伝達機構研究の有効な研究ツールとして古くから注目されており、標的にしたTKに対する強い阻害活性を有する化合物が求められている。しかしながら一方で、各TK間の構造相同性が非常に高いことから、高い選択性を有する阻害物質の創製は困難と考えられ、特に医療分野への応用は重篤な副作用の発現が懸念されてきた。高い選択性を有するTK阻害物質を見いだすことができれば、生命現象の解明を促進する有用な手段を提供できるだけでなく、標的に対して選択的に作用する副作用の少ない医薬品としての活用も期待される。

 本論文はこの問題に取り組み、まず、血小板由来増殖因子受容体(PDGFR)TK阻害物質に対して高い選択性、強い活性を有する化合物群を見いだしている。さらに、血管内皮増殖因子受容体(VEGFR)TKに対して阻害活性を有する化合物群を明らかにし、これを発展させ、血管新生阻害を主作用とする経口投与で抗腫瘍効果を示す物質を見いだした結果について述べたものである。

 第一章では、PDGFRTK阻害物質の創製について述べている。PDGFおよびその受容体は、間葉系細胞等の増殖・分化を制御する重要な役割を担っている。PDGFRファミリーは5種類知られており、それらは、細胞外に5つの免疫グロブリン様領域、細胞内にキナーゼ挿入部位を含むTK領域を有する。一方、PDGFRTKのシグナル伝達異常は、癌や慢性炎症性疾患など多くの病因と考えられている。そこで本論文は、PDGFRTKを選択的かつ強力に阻害する低分子化合物を見いだし、各種生物活性を評価し医薬品への可能性を検討することを目的としている。まず、PDGFRが高発現しているラット腎メサンギウム細胞を用いPDGFRのリン酸化阻害活性の評価系を構築した後、これを用いて約5000の化合物をスクリーニングし、4-フェノキシキノリン誘導体が有意な阻害活性を有することを見いだしている。次に、この化合物をリード化合物として新たな合成ルートを開発し、この化合物のフェノキシ基上に様々な置換基を導入した誘導体を合成し構造最適化を試み、さらに優れた阻害活性を有する3,4-ジメトキシ基を置換した誘導体を見出している。さらにこの化合物は、ATPとの競合実験によりATP拮抗型であること、また、PDGF刺激下、腎メサンギウム細胞の増殖を濃度依存的に抑制することを明らかにし、これらのことからこの化合物は、PDGFRのATP結合部位に作用し、受容体のリン酸化を抑制することにより細胞増殖を阻害するものと推定している。

 次に、他の研究機関から報告された上皮増殖因子受容体(EGFR)に対し高い選択性、強いリン酸化阻害活性を有す物質と、本論文で見いだした化合物の構造活性相関を比較検討している。これらの化合物のそれぞれを構成する3つの部分構造に由来する8種の化合物を合成し、PDGFRおよびEGFRのリン酸化阻害活性を測定している。その結果、それぞれの受容体に対する阻害活性は大きく変化し、特にフェニル基上の置換基が選択性発現に大きく関わっていることを明らかにし、これらの結果から、置換基や原子を適切に基本骨格に導入することにより、高い選択性、強いリン酸化阻害活性を有すキナーゼ阻害剤の創製が可能であることを示している。

 第二章では、PDGFRTK阻害物質の構造最適化を行っている。第一章の検討において得られた知見から、フェニル基上にケトン基およびアミド基を導入した化合物を検討し、末端のフェニル基上4位に嵩高いアルキル基を有す化合物にPDGFRに対する良好なリン酸化阻害活性が認められることを明らかにしている。次に、第一章で見いだした化合物も含め、各種キナーゼに対する阻害活性を評価し、これらの化合物は、EGFR、線維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)、インスリン受容体(InsulinR)などの受容体型TKに対して高い選択性を示すことを見いだしている。さらに、末端に嵩高いアルキル基を有するベンゾイル、ベンズアミド基に置換した化合物が、PDGFRに対する高い選択性、強い阻害活性を有すことを明らかにしている。

 第三章では、経口投与で抗腫瘍活性を示すVEGFRTK阻害物質の創製について述べている。VEGFおよびVEGFRは中心的な血管新生因子で血管内皮細胞増殖、透過性亢進などに関与し、胎生期の個体発生等に重要な役割を担っている。VEGFRファミリーは3種知られており、これらの構造はPDGFRに非常に類似しており、細胞外に7つの免疫グロブリン様領域、細胞内にキナーゼ挿入部位を含むTK領域を有している。一方、腫瘍増殖には血管新生が必須で、VEGF-AとVEGFRが主要な役割を果たしていることが明らかにされている。一般に、腫瘍細胞はVEGFを分泌し周囲の血管内皮細胞を刺激することにより腫瘍血管を新生させると考えられており、腫瘍血管は、酸素・栄養の補給路として細胞増殖に寄与する一方、転移経路にも利用される。本論文ではPDGFRTK阻害物質の検討を続け、フェノキシ基4位にウレア基を置換した化合物が強力な阻害活性を有することを見いだしている。さらに、癌細胞を移植したヌードマウスxenograftモデルにこの化合物を腹腔内投与したところ抗腫瘍効果が認められ、さらなる検討の結果、試験管レベルの実験において癌細胞の増殖を抑制しないにもかかわらず、動物実験においては種々の癌細胞に有意な抗腫瘍効果を示すことを明らかにしている。さらに作用機序を検討し、VEGFRにも強力なリン酸化阻害活性を有することを明らかにし、これらの化合物をもとに経口抗腫瘍物質の研究に着手している。NIH3T3細胞を用いVEGF刺激下におけるVEGFRのリン酸化阻害活性の評価系を構築し、各種誘導体をスクリーニングした結果、キノリン環4位に置換されたウレア基の末端ベンゼン環のフッ素置換体が優れた活性を示すこと見いだしている。この化合物の各種キナーゼに対する阻害活性を評価すると、EGFR、肝細胞増殖因子受容体(HGFR)、およびInsulinRには阻害活性が認められないが、PDGFRα、c-Kitにはやや強い活性が認められることも明らかにしている。ここで見いだした化合物は、VEGF刺激下のヒト臍帯静脈内皮細胞(HUVEC)の増殖を用量依存的に阻害し、また、このときの阻害濃度では癌細胞に対する直接的な増殖阻害活性を示さなかったことから、抗腫瘍活性はVEGFRを介する血管新生阻害によるものと考察している。また、ヒト肺癌を移植したヌードラットxenograftモデルに対して、この化合物を5mg/kg、1日1回、14日間連日経口投与したところ、投与期間中、体重減少、重篤な毒性所見なしに完全に腫瘍増殖を抑制することを見いだし、以上の結果から、この化合物はVEGFRを標的にした血管新生阻害活性を作用機序とする経口投与可能な抗腫瘍物質であることを明らかにしている。

 第四章では、4-キノロン骨格の新規合成法の開発について述べている。本研究において6,7-ジメトキシ-4-キノロンが鍵中間体であり、この化合物の大量合成に適した簡便かつ収率の高い合成法を検討している。種々検討の結果、THF中、3当量のNaH存在下、2-アミノ-3,4-ジメトキシアセトフェノンに5当量のギ酸エチルを室温で作用させた後、水で処理すると、4-キノロン体が収率95%で得られることが明らかにしている。さらに本反応で生成した中間体を単離し構造解析を行い、この化合物がギ酸エチルが2当量反応した構造を有することを見いだしている。

 以上、本論文はPDGFRTK阻害物質の研究から端を発し、VEGFR-2TK阻害物質を見いだし、さらにこれを発展させ血管新生阻害を主作用とする経口投与で抗腫瘍効果を示す物質を創製したものである。また、鍵中間体4-キノロンの簡便な合成法も開発しており、博士(薬学)の学位に値するものと判定した。

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