学位論文要旨



No 217199
著者(漢字) 角田,雅樹
著者(英字)
著者(カナ) ツノダ,マサキ
標題(和) PPARα活性化のメタボリックシンドローム治療意義に関する研究
標題(洋)
報告番号 217199
報告番号 乙17199
学位授与日 2009.07.15
学位種別 論文博士
学位種類 博士(薬学)
学位記番号 第17199号
研究科
専攻
論文審査委員 主査: 東京大学 教授 松木,則夫
 東京大学 教授 関水,和久
 東京大学 教授 新井,洋由
 東京大学 教授 堅田,利明
 東京大学 教授 入村,達郎
内容要旨 要旨を表示する

メタボリックシンドロームは過食(高脂肪食)・運動不足といった生活習慣による肥満を背景としたインスリン抵抗性を基盤として、血中脂質であるトリグリセリドの上昇、HDLコレステロールの低下、血圧上昇あるいは血糖上昇が重複することにより虚血性心疾患の発症リスクが増大する複合疾患であり、適応患者数が急増していることから、その治療方法の開発は臨床上の大きな課題である。メタボリックシンドロームにおいては血中脂質の異常、血圧あるいは血糖の上昇はいずれも軽度ではあるものの、これらが重複することにより、動脈硬化などの虚血性心疾患による死亡率が増加することが報告されている。このためメタボリックシンドロームの治療においては、血中脂質、血圧、血糖の管理よりも、基盤病態であるインスリン抵抗性を改善する有用な治療法を確立することが重要である。

本研究ではペルオキシソーム増殖剤活性化受容体(PPAR)αアゴニストの薬理作用研究を通して、PPARα活性化のメタボリックシンドロームに対する治療意義を解明することを目的とした。

第1章:PPARα/γデュアル活性化によるインスリン抵抗性改善

現在、インスリン抵抗性を改善させる薬剤としては、ロシグリタゾンに代表されるグリタゾン系薬剤があり、その作用メカニズムは核内受容体PPARのサブタイプの一つであるPPARγの活性化である。PPARγアゴニストはインスリン抵抗性を改善させるものの、脂肪の蓄積により肥満を亢進させるリスクがある。一方、別のPPARサブタイプであるPPARαはフェノフィブラートに代表されるフィブラート系薬剤により活性化され、脂肪酸の異化を亢進して脂肪を消費させる。そこで、PPARγ活性化作用にPPARα活性化作用を加えることにより、PPARγ活性化のリスクを抑えた治療の可能性を考え、PPARα/γのデュアル活性化によるインスリン抵抗性の治療意義を検討した。目的のためにPPARαとPPARγの両方を活性化させる手段としてPPARα/γデュアルアゴニストである自社開発化合物KRP-297を用いた(図1)。

KRP-297は肥満型インスリン抵抗性モデルラットであるZucker fattyラットの血漿グルコースおよびインスリン値を低下させた。いずれもPPARγアゴニストであるロシグリタゾンで認められる作用ではあるが、体重増加作用はロシグリタゾンよりも弱かった。Zucker fattyラットにおいて、KRP-297はPPARα/γのいずれも活性化させたが、PPARγ活性化はロシグリタゾンよりも顕著ではなかった。すなわち、PPARα/γデュアルアゴニストがPPARγアゴニストに比べて少ないPPARγ活性化にもかかわらず、意外にも同等の血漿グルコースおよびインスリン値の低下を示し、肥満助長のリスクが少ないことが明らかとなった。

当初、PPARγ活性化によるリスクを低減できるか否かを検討する目的で行った試験からPPARαがこれまで知られてきた脂質代謝以外の薬理作用として、インスリン抵抗性改善作用または肥満抑制作用、あるいはそのいずれも有する可能性が初めて示唆された。以上の結果から、メタボリックシンドロームの成因である肥満の背景の強いインスリン抵抗性の治療における医薬品ターゲットとしてPPARαは有用である可能性が考えられた。

第2章:ob/obマウスのインスリン抵抗性に対するPPARα活性化の影響 -インスリン抵抗性改善のメカニズム-

インスリン抵抗性発症のメカニズムとしてインスリン抵抗性の主要臓器である肝臓と骨格筋における脂肪の蓄積(脂肪毒性説)がある。肥満によって肥大化した脂肪細胞では脂肪貯蔵に限界があり、血中遊離脂肪酸およびトリグリセリド値が上昇し、肝臓と骨格筋への脂肪の過剰流入が起こる。また、血中脂質の上昇はインスリンシグナルを減弱させ、インスリン感受性を低下させることも報告されている。PPARα活性化は脂肪異化を亢進させ、血中と組織の脂肪蓄積を改善させる。そこで、これらの報告から脂肪毒性とインスリン情報伝達系に着目し、PPARα活性化によるインスリン抵抗性改善作用のメカニズムを、肥満型インスリン抵抗性モデルマウスであるob/obマウスを用いて解析した。PPARα活性化のツールとして、げっ歯類で強力なPPARαアゴニストであるWy-14,643を用いた(図2)。

Wy-14,643は肝臓においてPPARαを活性化させた。Wy-14,643は血漿トリグリセリド、グルコースおよびインスリン値を低下させた。肝臓と骨格筋のトリグリセリドおよび脂肪酸CoA含量はWy-14,643により低下した。Wy-14,643はインスリン門脈内投与後の肝臓においてインスリン受容体およびインスリン受容体基質-2(IRS-2)のチロシンリン酸化とホスファチジルイノシトール 3-キナーゼ(Pl3-キナーゼ)の活性を、骨格筋においてはインスリン受容体、IRS-1およびIRS-2のチロシンリン酸化とPI3-キナーゼの活性を亢進させた。

以上の結果から、PPARαによる肥満を背景としたインスリン抵抗性改善のメカニズムには脂肪毒性の解除とインスリンシグナルの改善が関与することが示唆された。

第3章:高脂肪食負荷イヌのインスリン抵抗性に対するPPARα活性化の影響 -ヒトを想定したモデル動物における効果-

第1章および第2章においてPPARα活性化によりインスリン抵抗性が改善される可能性を示したが、大規模臨床試験でのPPARαアゴニストによる血糖低下作用は一定の見解には至っていない。これまでの動物試験での結果が臨床試験に反映されない理由について、以下の3点を考察した。第一に、PPARαが高発現しており、脂肪酸異化能が高い褐色脂肪組織が、げっ歯類と比べてヒトでは著しく少ないことである。このためにげっ歯類でのPPARα活性化ではヒトと比べて強く肥満およびインスリン抵抗性が改善されている可能性が考えられる。第二に、げっ歯類の肝臓におけるPPARα発現量がヒトと比べて10倍以上多いことである。この点からもげっ歯類での研究はPPARα活性化のヒトでの薬理効果を過大評価している可能性が考えられる。第三に、フィブラートのヒトPPARα活性化能が弱いことである。これまでに大規模臨床試験が実施された最も強力なPPARαアゴニストはフェノフィブラートであるが、ヒトPPARα活性化能は弱く、臨床試験ではPPARαアゴニスト作用が十分に評価されていない可能性が考えられる。以上の観点からPPARα研究の課題を解決し、ヒトを想定したPPARα活性化の評価をするために動物種としてイヌを用いた検討を考案した。イヌは褐色脂肪組織について形態学的および生化学的にヒトに例えられる動物種であり、加えてイヌはげっ歯類よりも肝臓でのPPARα発現量がヒトに近いことが知られている。さらに、フィブラート系薬剤よりも強力なPPARαアゴニストを用いることで、本質的なPPARαのインスリン抵抗性に対する治療的意義を検討できると考えた。また、非げっ歯類での動物試験では摂餌量の低下を伴ったPPARαのインスリン抵抗性改善作用のみが報告されており、非げっ歯類での末梢でのPPARα活性化作用の解析のためにはPair-Fed試験による摂餌の影響を除外した評価が必要であると考えた。そこで、評価方法にこれらの工夫を加え、イヌを用いて強力なPPARαアゴニストのインスリン抵抗性に及ぼす影響を検討した。この目的のため、イヌにおけるPPARα活性化のツールとしてKRP-101を用いた(図3)。

KRP-101はイヌPPARαを強力かつ選択的に活性化させるPPARαアゴニストである。イヌにおいては広く確立された肥満を背景としたインスリン抵抗性モデルが存在しないため、ビーグル犬に高脂肪食を12週間負荷して肥満を伴ったインスリン抵抗性モデルを作製した。

KRP-101は高脂肪食負荷イヌの肝臓においてPPARαを活性化させた。肝臓でのトリグリセリド含量はKRP-101により低下し、脂肪酸異化の亢進は肝臓と骨格筋で認められた。KRP-101は血清トリグリセリド、グルコースおよびインスリン値を低下させ、さらに経口糖負荷試験における耐糖能異常の改善とインスリン感受性の亢進を示した。KRP-101は摂餌量に影響を及ぼさずに内臓脂肪組織重量を減少させ、加えて肥満のマーカーである血漿レプチンおよびアディポネクチン値を改善させた。

高脂肪食負荷イヌにおいてKRP-101が脂質代謝異常、インスリン抵抗性、内臓脂肪型肥満および脂肪肝を改善させたことから、PPARα活性化のメタボリックシンドロームに対する治療意義が示唆された。

本研究から、PPARα活性化による治療意義と作用メカニズムについて、第一にPPARαが薬理作用として、インスリン抵抗性・肥満改善効果を有すること、第二にPPARα活性化によるインスリン抵抗性の改善のメカニズムに脂肪毒性の解除とインスリンシグナルの改善が関与すること、第三にPPARα研究において課題であるヒトを想定した試験から、強力かっ選択的なPPARα活性化がメタボリックシンドロームの基盤であるインスリン抵抗性をはじめ脂質代謝異常、肥満および脂肪肝を改善することを明らかにした。すなわち、PPARα活性化がメタボリックシンドロームの治療法として有用である可能性が示唆された。

図1 KRP-297の化学構造

図2 Wy-14,643の化学構造

図3 KRP-101の化学構造

審査要旨 要旨を表示する

メタボリックシンドロームは過食(高脂肪食)・運動不足といった生活習慣による肥満を背景としたインスリン抵抗性を基盤として、血中脂質であるトリグリセリドの上昇、HDLコレステロールの低下、血圧上昇あるいは血糖上昇が重複することにより虚血性心疾患の発症リスクが増大する複合疾患である。適応患者数が急増しており、治療方法の開発は臨床上の急務である。メタボリックシンドロームにおいては血中脂質の異常、血圧あるいは血糖の上昇はいずれも軽度ではあるものの、これらが重複することにより、動脈硬化などの虚血性心疾患による死亡率が増加することが報告されている。このためメタボリックシンドロームの治療においては、血中脂質、血圧、血糖の管理よりも、基盤病態であるインスリン抵抗性を改善する有用な治療法を確立することが重要である。

本研究ではペルオキシソーム増殖剤活性化受容体(PPAR)αアゴニストの薬理作用研究を通して、PPARα活性化のメタボリックシンドロームに対する治療意義を解明することを目的とした。

第1章:PPARα/γデュアル活性化によるインスリン抵抗性改善

現在、インスリン抵抗性を改善させる薬剤としてグリタゾン系薬剤があり、その作用メカニズムは核内受容体PPARのサブタイプの一つであるPPARγの活性化である。PPARγアゴニストはインスリン抵抗性を改善させるものの、脂肪の蓄積により肥満を亢進させるリスクがある。一方、PPARαの活性化は脂肪酸の異化を亢進して脂肪を消費させる。そこで、PPARγ活性化作用にPPARα活性化作用を加え、デュアル活性化によるインスリン抵抗性の治療意義を検討した。PPARαとPPARγの両方を活性化させる手段としてPPARα/γデュアルアゴニストであるKRP-297を用いた(図1)。

KRP-297は肥満型インスリン抵抗性モデルラットであるZucker fattyラットの血漿グルコースおよびインスリン値を低下させた。体重増加作用はPPARγアゴニストであるロシグリタゾンよりも小さかった。Zucker fattyラットにおいて、KRP-297はPPARα/γのいずれも活性化させたが、PPARγ活性化は白シグリタゾンよりも弱かった。つまり、PPARα/γデュアルアゴニストがPPARγ選択的アゴニストに比べて少ないPPARγ活性化にもかかわらず、意外にも同等の血漿グルコースおよびインスリン値の低下を示し、肥満助長のリスクが少ないことが明らかとなった。

当初は、PPARγ活性化によるリスクを低減できるか否かを検討する目的で行った試験であったが、PPARαがこれまで知られてきた脂質代謝以外の薬理作用として、インスリン抵抗性改善作用または肥満抑制作用、あるいはその両方を有する可能性が初めて示された。以上の結果から、メタボリックシンドロームの成因である肥満の背景の強いインスリン抵抗性の治療における医薬品標的としてPPARαは有用であると考えられた。

第2章:ob/obマウスのインスリン抵抗性に対するPPARα活性化の影響 -インスリン抵抗性改善のメカニズム-

インスリン抵抗性発症のメカニズムとしてインスリン抵抗性の主要臓器である肝臓と骨格筋における脂肪の蓄積(脂肪毒性説)がある。肥満によって肥大化した脂肪細胞では脂肪一貯蔵に限界があり、血中遊離脂肪酸およびトリグリセリド値が上昇し、肝臓と骨格筋への脂肪の過剰流入が起こる。また、血中脂質の上昇はインスリンシグナルを減弱させ、インスリン感受性を低下させることも報告されている。PPARα活性化は脂肪異化を亢進させ、血中と組織の脂肪蓄積を改善させる。そこで、これらの報告から脂肪毒性とインスリン情報伝達系に着目し、PPARα活性化によるインスリン抵抗性改善作用のメカニズムを、肥満型インスリン抵抗性モデルマウスであるob/obマウスを用いて解析した。PPARα活性化のツールとして、げっ歯類で強力なPPARαアゴニストであるWy-14,643を用いた(図2)。

Wy-14,643は肝臓においてPPARαを活性化させた。Wy-14,643は血漿トリグリセリド、グルコースおよびインスリン値を低下させた。肝臓と骨格筋のトリグリセリドおよび脂肪酸CoA含量はWy-14,643により低下した。Wy-14,643はインスリン門脈内投与後の肝臓においてインスリン受容体およびインスリン受容体基質-2(IRS-2)のチロシンリン酸化とボスファチジルイノシトール3-キナーゼ(PI3-キナーゼ)の活性を、骨格筋においてはインスリン受容体、IRS-1およびIRS-2のチロシンリン酸化とPI3-キナーゼの活性を亢進させた。

以上の結果から、PPARαによる肥満を背景としたインスリン抵抗性改善のメカニズムには脂肪毒性の解除とインスリンシグナルの改善が関与することが示唆された。

第3章:高脂肪食負荷イヌのインスリン抵抗性に対するPPARα活性化の影響 -ヒトを想定したモデル動物における効果-

第1章および第2章においてPPARα活性化によりインスリン抵抗性が改善される可能性を示したが、大規模臨床試験でのPPARαアゴニストによる血糖低下作用は一定の見解には至っていない。これまでの動物試験での結果が臨床試験に反映されない理由について、以下の3点を考察した。第一に、PPARαが高発現しており、脂肪酸異化能が高い褐色脂肪組織が、げっ歯類と比べてヒトでは著しく少ないことである。このためにげっ歯類でのPPARα活性化ではヒトと比べて強く肥満およびインスリン抵抗性が改善されている可能性が考えられる。第二に、げっ歯類の肝臓におけるPPARα発現量がヒトと比べて10倍以上多いことである。この点からもげっ歯類での研究はPPARα活性化のヒトでの薬理効果を過大評価している可能性が考えられる。第三に、これまでに大規模臨床試験が実施されたPPARαアゴニストはフェノフィブラートである。強力なアゴニストとされるがヒトPPARα活性化能は弱く、臨床試験ではPPARαアゴニスト作用が十分に評価されていない可能性が考えられる。フィブラートのヒトPPARα活性化能が弱いことである。以上の観点からPPARα研究の課題を解決し、ヒトを想定したPPARα活性化の評価をするために動物種としてイヌを用いた検討を考案した。イヌは褐色脂肪組織について形態学的および生化学的にヒトに例えられる動物種であり、加えてイヌはげっ歯類よりも肝臓でのPPARα発現量がヒトに近いことが知られている。さらに、フィブラート系薬剤よりも強力なPPARαアゴニストを用いることで、本質的なPPARαのインスリン抵抗性に対する治療的意義を検討できると考えた。また、非げっ歯類での動物試験では摂餌量の低下を伴ったPPARαのインスリン抵抗性改善作用のみが報告されており、非げっ歯類での末梢でのPPARα活性化作用の解析のためにはPair-Fed試験による摂餌の影響を除外した評価が必要であると考えた。そこで、評価方法にこれらの工夫を加え、イヌを用いて強力なPPARαアゴニストのインスリン抵抗性に及ぼす影響を検討した。この目的のため、イヌにおけるPPARα活性化のツールとしてKRP-101を用いた(図3)。

KRP-101はイヌPPARαを強力かつ選択的に活性化させるPPARαアゴニストである。イヌにおいては広く確立された肥満を背景としたインスリン抵抗性モデルが存在しないため、ビーグル犬に高脂肪食を12週間負荷して肥満を伴ったインスリン抵抗性モデルを作製した。

KRP-101は高脂肪食負荷イヌの肝臓においてPPARαを活性化させた。肝臓でのトリグリセリド含量はKRP-101により低下し、脂肪酸異化の亢進は肝臓と骨格筋で認められた。KRP-101は血清トリグリセリド、グルコースおよびインスリン値を低下させ、さらに経口糖負荷試験における耐糖能異常の改善とインスリン感受性の亢進を示した。KRP-101は摂餌量に影響を及ぼさずに内臓脂肪組織重量を減少させ、加えて肥満のマーカーである血漿レプチンおよびアディポネクチン値を改善させた。

高脂肪食負荷イヌにおいてKRP-101が脂質代謝異常、インスリン抵抗性、内臓脂肪型肥満および脂肪肝を改善させたことから、PPARα活性化のメタボリックシンドロームに対する治療意義が示唆された。

本研究から、PPARα活性化による治療意義と作用メカニズムについて、第一にPPARαが薬理作用として、インスリン抵抗性・肥満改善効果を有すること、第二にPPARα活性化によるインスリン抵抗性の改善のメカニズムに脂肪毒性の解除とインスリンシグナルの改善が関与すること、第三にPPARα研究において課題であるヒトを想定した試験から、強力かつ選択的なPPARα活性化がメタボリックシンドロームの基盤であるインスリン抵抗性をはじめ脂質代謝異常、肥満および脂肪肝を改善することを明らかにした。すなわち、PPARα活性化がメタボリックシンドロームの治療法として有用である可能性が示唆された。以上のように、本研究はメタボリックシンドロームの分子的理解を深め、新しい治療薬開発の方向性を示したもので、博士(薬学)の授与に値すると判断された。

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