学位論文要旨



No 217034
著者(漢字) 蘇,珮甄
著者(英字)
著者(カナ) ス,ペイチェン
標題(和) 大脳一次皮質および言語中枢の髄鞘化の研究 : MRIによる発達期の正常児と先天性難聴児の脳の比較検討
標題(洋) A Study on Myelination of Primary Cortices and Language Centers in Brain : A comparison of Developmental Brain with Congenitally Deaf Infants' Brain
報告番号 217034
報告番号 乙17034
学位授与日 2008.10.29
学位種別 論文博士
学位種類 博士(医学)
学位記番号 第17034号
研究科
専攻
論文審査委員 主査: 東京大学 教授 五十嵐,隆
 東京大学 准教授 坂井,克之
 東京大学 客員准教授 林,直人
 東京大学 講師 伊藤,健
 東京大学 講師 相原,一
内容要旨 要旨を表示する

<研究の背景>

言語の表出と認知は非常に複雑なタスクであり、いくつかの大脳皮質領域が関与する。耳から入力された音声言語はまず一次聴覚野に到達するが、その後ウェルニッケ中枢(感覚性言語中枢)で処理されて初めて言語として認知される。音声言語の発声の際にはウェルニッケ中枢からブローカ中枢(運動性言語中枢)へ弓状束を介して情報が伝達される。 ブローカ中枢は言語を発声するプログラムを行っている責任中枢であり、ここから情報が顔面領域の運動野に出力される。ここで発声、構音、共鳴のための筋活動をもたらす出力がなされる。文字言語の認知では情報がまず一次視覚野に到達し、次に角回に送られる。ここで文字情報がウェルニッケ中枢に蓄えられている対応する音声言語情報と統合される。

中枢神経系における機能の発達を評価する上で神経伝導路の髄鞘化は重要な指標の1つである。髄鞘化の研究はいまからおよそ80年前の1920年に胎児組織標本を用いたFleschigの研究により脳組織の髄鞘染色が行われたことに始まり、以来詳細な組織標本研究(Yakovlev, Rorke and Riggs, Moore)が行われてきた。これらの組織研究で大脳皮質の髄鞘化は生後約3か月で始まり成人になるまで続くことが示されている。近年核磁気共鳴画像(MRI)の技術が進み小児の脳発達、特に髄鞘化を検出することが可能となりPelizaeus- Mertzbacher病などこれまで脳生検を行わなければ診断が困難であった髄鞘化不全を来たす疾患についてもMRIを用いることで非侵襲的に診断が可能となってきた。このような画像診断技術の進歩に鑑み、本研究ではまず第1に小児の大脳皮質の髄鞘化がMRI画像においてどのように描出されるのか、また過去の組織学的研究と比較して髄鞘化の検出される時期に違いがあるのかどうかを検討し、第2に内耳奇形、Pelizaeus- Mertzbacher 病、 Leigh 脳症などの先天性難聴児における言語に関連した大脳領域の髄鞘化の進行を正常児と比較検討することを目的とした。

研究1では スコアリングシステムを用いてMRI上で視覚的評価により正常児の大脳皮質の言語関連領域の髄鞘化の発達度を評価した。このスコアリングによる評価は過去の組織研究や画像研究で行われてきた手法であり実際に臨床応用が容易な方法である。この手法によりMRI画像での髄鞘化変化と過去の組織研究報告との間に違いがあるのか明らかにすることとした。研究2では画像診断の定量的手法である関心領域法(ROI)を用いた評価を行った。これは研究1の視覚的スコアリングよりより客観的な手法である。出生後の各皮質部位の信号強度変化を調べ、どの時期に髄鞘化が完成するのかを検討した。研究3では研究2と同様の手法でPelizaeus-Merzbacher病、Leigh 病、内耳奇形などの先天性高度感音難聴児について言語関連の各皮質領域の信号強度比を算出し、対応する年齢の正常児の信号強度比と比較検討した。今回は言語発達遅滞がある先天異常児の髄鞘化はその言語発達の遅れの程度に相関して遅れるという作業仮説を立てた。また髄鞘化不全があり言語発達遅滞も生じる疾患(Pelizaeus-Merzbacher 病、 Leigh 病) と髄鞘化不全を通常伴わない言語発達遅滞のある疾患(内耳奇形など)の違いについても検討することにした。

<対象>

研究1,2 では2001年から2007年の間に東京大学医学部附属病院でMRIを撮影された神経学的に正常な241児(男児128例、女児113例、修正生後週数0週から429週(8年3カ月))の脳MRI画像3374枚(1症例につきT2強調14画像)を解析した。いずれも脳疾患が疑われ撮影された症例であるが奇形、梗塞、出血、脳占拠性病変を示す画像は除外した。また脳病変の無い25人の成人(14歳~83歳)の脳MRIをコントロール群として用いた。軸位断T2強調画像を1.5テスラのスピンエコー法で撮影した。修正生後週数の算出はWHOの定義に基づいて行った。

研究3ではPelizaeus-Merzbacher病の男児5例、Leigh 病の女児(1歳)1例、 内耳奇形例の男児、女児各2例(1歳-6歳)、先天性難聴の男児3例、女児2例(2-3歳)の計15例の脳MRI画像を解析した。

<評価方法>

研究1では各評価点における髄鞘化度を以下のように0点から2点まで下小脳脚(在胎25週から髄鞘化が進行する)を基準として視覚的に点数化して行った。

2点:ほぼ完成した髄鞘化(周囲の白質より高信号)

1点:不完全な髄鞘化(周囲の白質とほぼ同程度の信号強度)

0点:髄鞘化なし(周囲の白質より低信号)

評価は14箇所の皮質領域、すなわち左半球のブローカ領域、ウェルニッケ領域、弓状束、角回とこれに対応する右半球の皮質領域、左右の一次聴覚野、運動野、視覚野に対して行った。

研究2では研究1で使用した14箇所の領域のMRI画像の信号強度の変化を関心領域(ROI)法により解析した。ROI値の測定はCentricity Web-J (GE横河メディカルシステム)を用いた。髄鞘化によりT2強調画像では高信号から低信号への変化が観察されるが、これを眼球 (硝子体;物質組成とゲル化の状態は生後30歳まで一定) との信号強度の比として数値化(SIR = S region /S eyeball) し、修正生後週数別に統計処理しその変化の推移をみた。

研究3ではPelizaeus-Merzbacher 病、 Leigh 病、 内耳奇形、先天性高度感音難聴の各症例について研究2と同様の手法で言語に関連する各皮質領域の硝子体に対する信号強度比を算出し、同年齢の正常児の信号強度比と比較検討した。

<結果>

研究1

まず測定に用いた14の領域を機能によって3つのグループ、すなわちグループA(1次皮質領域:1次運動野、1次視覚野、1次聴覚野)、グループB(高次皮質:ブローカ領域、ウェルニッケ領域、角回)、グループC(連合野:弓状束)に分類した。

髄鞘化はグループA、B,Cの順に進行した。すなわちグループAでは生後32週(8ヶ月)ごろに髄鞘化が始まり48-56週(12ヶ月-14ヶ月)に成熟段階に達した。グループBでは生後40週(10ヶ月)に髄鞘化が始まり、約64週(16ヶ月)で成熟段階に達した。グループCでは約40週で髄鞘化が始まり、256週でほぼ完成に達した。過去のFlechsigや Yakovlev と Lecours の組織学的研究では大脳皮質の髄鞘化は生後3ヶ月目に始まり成人になるまで続くと報告されている。MRI画像に基づく我々の結果では、弓状束を除いた各領域の髄鞘化は8ヶ月で始まり語彙を獲得し始める18ヶ月でほぼ成熟段階に達するという結果であり、弓状束の髄鞘化はこれらよりかなり遅れていた。この結果は過去の組織学的研究と比較すると数ヶ月の遅れがあった。

また本検討を行う中で、髄鞘化が成熟段階に到達した領域もその後児の年齢とともにさらに画像上の濃度変化が生じることが明らかとなり、これはYakovlevが組織学で示した持続的髄鞘化を示すものと思われたが、定性的評価法であるスコアリングシステムではこの変化を評価することは困難であった。そこで我々は. 定量的評価である信号強度測定法を用いて研究IIを行った。

研究2

信号強度測定法による評価では、すべての言語関連領域の髄鞘化は生下時には全く認められず、生後約1.5年でほぼ成熟段階に達し、さらに成人になるまでゆっくり進行するということが明らかとなった。

領域を研究1と同様に3つのグループに分類して検討したところ、グループAである1次運動野、聴覚野、視覚野では髄鞘化はグループBであるブローカ領域、ウェルニッケ領域、角回より早期に髄鞘化が進行した。弓状束(グループC)の髄鞘化過程はは生後1年半まではグループBと大きな差を認めなかったが、3歳以降は髄鞘化の進行速度がBと比較して緩徐となった(図参照)。これらのパターンには明らかな性差、左右差はなかった。SIRに基づくと、髄鞘化は4ヶ月以降に主として進行し、18ヶ月にほぼ成熟段階に達し、さらに成人になるまでゆっくり進行するという結果であり、Yakovlev や Lecoursの研究に合致する結果であった。

研究3

内耳奇形(前庭半規管無形成・奇形) と先天性高度感音難聴児群においでは全症例において健常児との間で有意差は認められず、言語関連皮質領域の髄鞘化は正常に進行するものと考えられた。

一方Pelizaeus-Merzbacher 病、 Leigh 病において言語関連皮質領域の髄鞘化はいずれも健常児より遅れていた。しかしながら、言語発達の遅れと髄鞘化の遅れは必ずしも並行せず、例えばPelizaeus-Merzbacher 病児ではウェルニッケ領域の髄鞘化の遅れがあるにもかかわらず理解は正常であった。また髄鞘化の遅延があるにもかかわらず言語能力は言語訓練によって持続的に向上した。

<考察・まとめ>

本研究は正常及び先天性高度難聴をもつ新生児・乳幼児の言語に関連する大脳皮質領域の髄鞘化の進行をMRI画像を用いて定性的、定量的に解析した初めての論文である。高次の皮質領域は1次皮質領域に比べ髄鞘化が遅れ、連合野は最も遅く髄鞘化することが明らかとなった。髄鞘化は生後18ヶ月ごろにほぼ成熟段階に到達したが、これは語彙を獲得する時期とほぼ一致しており髄鞘化の進行が言語機能の獲得に重要であることが示唆された。さらに緩やかな髄鞘化の進行は成人になるまで持続していたが、このことは小児から成人にいたる言語の持続的発達とよく一致していた。MRI画像上描出される髄鞘化の進行を組織学的手法を用いた先行研究での髄鞘化の進行の時間経過と比較すると、定性評価(研究1)では数ヶ月、定量評価(研究2)でも少なくとも1ヶ月遅れていた.髄鞘化の進行には明らかな性差や左右差は認めなかった。

また内耳奇形などを含む先天性高度感音難聴児では言語に関する大脳皮質の髄鞘化に遅れは認められなかった。このことは先天性難聴のために入力が乏しくなった発達期の聴覚伝導路でもMRIで見る限り正常児と同様に髄鞘化が進むことを示唆している。

一方Pelizaeus-Mertzbacher病, Leigh 脳症では髄鞘化の遅れが明らかとなった。しかしながら、言語発達の遅れと髄鞘化の遅れは必ずしも並行せず、例えばPelizaeus-Merzbacher 病児ではウェルニッケ領域の髄鞘化の遅れがあるにもかかわらず理解は正常であった。また髄鞘化の遅延があるにもかかわらず言語能力は言語訓練によって持続的に向上した。このことは、髄鞘化が言語発達の唯一の関与因子ではないことを示唆している。おそらく軸索、樹状突起の分枝形成やシナプス形成の変化などの発達期脳の成熟過程の形態変化も同様に重要な役割を果たしている可能性がある。

本研究の成果は今後MRIを用いた言語中枢の発達評価の指標として利用されるものと考えられる。

審査要旨 要旨を表示する

言語の表出と認知は非常に複雑なタスクであり、いくつかの大脳皮質領域が関与する。耳から入力された音声言語はまず一次聴覚野に到達するが、その後ウェルニッケ中枢(感覚性言語中枢)で処理されて初めて言語として認知される。音声言語の発声の際にはウェルニッケ中枢からブローカ中枢(運動性言語中枢)へ弓状束を介して情報が伝達される。 ブローカ中枢は言語を発声するプログラムを行っている責任中枢であり、ここから情報が顔面領域の運動野に出力される。ここで発声、構音、共鳴のための筋活動をもたらす出力がなされる。文字言語の認知では情報がまず一次視覚野に到達し、次に角回に送られる。ここで文字情報がウェルニッケ中枢に蓄えられている対応する音声言語情報と統合される。

本研究ではまず第1に小児の大脳皮質の髄鞘化がMRI画像においてどのように描出されるのか、また過去の組織学的研究と比較して髄鞘化の検出される時期に違いがあるのかどうかを検討し、第2に内耳奇形、Pelizaeus- Mertzbacher 病、 Leigh 脳症などの先天性難聴児における言語に関連した大脳領域の髄鞘化の進行を正常児と比較検討することを目的とした。

研究1では スコアリングシステム(0点、1点、2点)を用いてMRI(T2)上で視覚的評価により正常児の大脳皮質の言語関連領域の髄鞘化の発達度を評価した。このスコアリングによる評価は過去の組織研究や画像研究で行われてきた手法であり実際に臨床応用が容易な方法である。この手法によりMRI画像での髄鞘化変化と過去の組織研究報告との間に違いがあるのか明らかにすることとした。

結果:まず測定に用いた14の領域を機能によって3つのグループ、すなわちグループA(1次皮質領域:1次運動野、1次視覚野、1次聴覚野)、グループB(高次皮質:ブローカ領域、ウェルニッケ領域、角回)、グループC(連合野:弓状束)に分類した。髄鞘化はグループA、B,Cの順に進行した。すなわちグループAでは生後32週(8ヶ月)ごろに髄鞘化が始まり48-56週(12ヶ月-14ヶ月)に成熟段階に達した。グループBでは生後40週(10ヶ月)に髄鞘化が始まり、約64週(16ヶ月)で成熟段階に達した。グループCでは約40週で髄鞘化が始まり、256週でほぼ完成に達した。過去の組織学的研究では大脳皮質の髄鞘化は生後3ヶ月目に始まり成人になるまで続くと報告されている。MRI画像に基づく我々の結果では、弓状束を除いた各領域の髄鞘化は8ヶ月で始まり語彙を獲得し始める18ヶ月でほぼ成熟段階に達するという結果であり、弓状束の髄鞘化はこれらよりかなり遅れていた。この結果は過去の組織学的研究と比較すると数ヶ月の遅れがあった。

研究2では画像診断の定量的手法である関心領域法(ROI)を用いた評価を行った。これは研究1の視覚的スコアリングよりより客観的な手法である。出生後の各皮質部位の信号強度変化を調べ、どの時期に髄鞘化が完成するのかを検討した。

結果:信号強度測定法による評価では、すべての言語関連領域の髄鞘化は生下時には全く認められず、生後約1.5年でほぼ成熟段階に達し、さらに成人になるまでゆっくり進行するということが明らかとなった。 領域を研究1と同様に3つのグループに分類して検討したところ、グループAである1次運動野、聴覚野、視覚野では髄鞘化はグループBであるブローカ領域、ウェルニッケ領域、角回より早期に髄鞘化が進行した。弓状束(グループC)の髄鞘化過程はは生後1年半まではグループBと大きな差を認めなかったが、3歳以降は髄鞘化の進行速度がBと比較して緩徐となった(図参照)。これらのパターンには明らかな性差、左右差はなかった。SIRに基づくと、髄鞘化は4ヶ月以降に主として進行し、18ヶ月にほぼ成熟段階に達し、さらに成人になるまでゆっくり進行するという結果であり、Yakovlev や Lecoursの研究に合致する結果であった。

研究3では研究2と同様の手法でPelizaeus-Merzbacher病、Leigh 病、内耳奇形などの先天性高度感音難聴児について言語関連の各皮質領域の信号強度比を算出し、対応する年齢の正常児の信号強度比と比較検討した。今回は言語発達遅滞がある先天異常児の髄鞘化はその言語発達の遅れの程度に相関して遅れるという作業仮説を立てた。また髄鞘化不全があり言語発達遅滞も生じる疾患(Pelizaeus-Merzbacher 病、 Leigh 病) と髄鞘化不全を通常伴わない言語発達遅滞のある疾患(内耳奇形など)の違いについても検討することにした。

結果:内耳奇形(前庭半規管無形成・奇形) と先天性高度感音難聴児群においでは全症例において健常児との間で有意差は認められず、言語関連皮質領域の髄鞘化は正常に進行するものと考えられた。一方Pelizaeus-Merzbacher 病、 Leigh 病において言語関連皮質領域の髄鞘化はいずれも健常児より遅れていた。しかしながら、言語発達の遅れと髄鞘化の遅れは必ずしも並行せず、例えばPelizaeus-Merzbacher 病児ではウェルニッケ領域の髄鞘化の遅れがあるにもかかわらず理解は正常であった。また髄鞘化の遅延があるにもかかわらず言語能力は言語訓練によって持続的に向上した。

まとめ

本研究は正常及び先天性高度難聴をもつ新生児・乳幼児の言語に関連する大脳皮質領域の髄鞘化の進行をMRI画像を用いて定性的、定量的に解析した初めての論文である。高次の皮質領域は1次皮質領域に比べ髄鞘化が遅れ、連合野は最も遅く髄鞘化することが明らかとなった。髄鞘化は生後18ヶ月ごろにほぼ成熟段階に到達したが、これは語彙を獲得する時期とほぼ一致しており髄鞘化の進行が言語機能の獲得に重要であることが示唆された。さらに緩やかな髄鞘化の進行は成人になるまで持続していたが、このことは小児から成人にいたる言語の持続的発達とよく一致していた。髄鞘化の進行には明らかな性差や左右差は認めなかった。

また内耳奇形などを含む先天性高度感音難聴児では言語に関する大脳皮質の髄鞘化に遅れは認められなかった。このことは先天性難聴のために入力が乏しくなった発達期の聴覚伝導路でもMRIで見る限り正常児と同様に髄鞘化が進むことを示唆している。

一方Pelizaeus-Mertzbacher病, Leigh 脳症では髄鞘化の遅れが明らかとなった。また髄鞘化の遅延があるにもかかわらず言語能力は言語訓練によって持続的に向上した。このことは、髄鞘化が言語発達の唯一の関与因子ではないことを示唆している。おそらく軸索、樹状突起の分枝形成やシナプス形成の変化などの発達期脳の成熟過程の形態変化も同様に重要な役割を果たしている可能性がある。

本研究の成果は、小児の言語中枢の発達に対しMRIを用いた評価基準として利用されるものであり、学術的に重要な貢獻をなすものと考えられ、学位の授与に値するものと考えられる。

UTokyo Repositoryリンク